- 裸族デビューしたい人
- 裸で生活することに興味がある人
に向けてこの記事を書きました。
私が裸族デビューを宣言したら家族はどんな反応をするのか検証してみましたので、参考にしてみてください。
裸生活の敵は、羞恥心でも寒さでもなく、家族です。
もっとも自然な「なんで?」
「あのさ、今日から家では裸で生活しようと思うんだけど……」
私がそう告げると、妻はこちらを見て一言。
「なんで?」
ですよね。まちがいなく地球上でもっともナチュラルな「なんで?」だと思います。
ただ困ったことには、この「なんで?」に対する答えを用意していませんでした。
なぜなら、「家族はどんな反応をするのか?すんなり受け入れてくれるのか?」を検証したいだけだから。
べつに本気で裸族の仲間入りがしたいわけじゃない。だから、ちょっと考えれば予測できたはずの問いに詰まってしまう私。
なんで裸で生活したいんだろう?
考えてみてもぜんっぜんわからない。そんな欲求ないし。
だから裸族の人々にこっちが訊きたい。「なんで?」って。
なんとなく裸族
「えー、なんとなくかな」
私は答えました。
で、すぐに後悔しました。なぜなら、裸生活なんて、どう考えても「なんとなく」なんて理由で行き着くライフスタイルではないから。もっとこう、確固たる動機があって然るべきというか、ないとおかしいというか。
だから、「なんとなくだと?じゃあお前は、なんとなくでスマホの画面にケチャプを塗りたくなるのか?どうなんだ?」って自分に言いたくなりました。妻もそんな顔してました。
はやく「嘘だよ〜。これからも服を着ちゃうよ〜」と打ち明けたかったのですが、どうにか食い下がって検証を続けます。
ソファが汚れる
「な、なんで?いいじゃん裸族」
私はいいました。
「ソファとかカーペットが汚れるじゃん」
妻がいいました。
汗がしみこむ、たぶんそういうことでしょう。
「いや、ほら、ずっと立ってるから。ソファにも座らないし、カーペットにも寝ない。ずっと立ってれば文句ないでしょ?」
気づいたら謎の代案を提示していました。
なんとなく、というふわふわした理由のくせに、どうしてこうも熱くなれるのか、妻も不思議に思ったにちがいありません。
「ヤダよ」
ですよね。
私があなたでもぜったいに嫌ですもん。スッポンポンで直立する旦那だけは。
裸の人とご飯食べるの?
「あと、裸の人とご飯食べるのも気持ち悪い」
妻がさらに追い打ちをかけてきます。
どうやら、私のなかの「全裸で過ごしたい欲」を根絶しにかかってきているようです。が、安心して欲しい。そんなものは最初っからない。
「いや、フランスでは全裸レストランっていう店があってさ、そこでは男女が裸で食事するんだよ(※本当に)」
私はいいました。
「だから?ここは日本ですけど?」
私は思いました。もはや露出狂の二重人格者です。
「気持ち悪い。誰も行かないでしょ」
妻がいいました。
「そんなことないよ」
経営不振に陥って閉店が決まったことは伏せておきます(つまり妻の言うとおり)。
それから、「食欲も性欲も満たせて最高じゃないか」という今世紀最大のドン引き発言もグッと飲みこみました。危ない危ない。
これ以上ドン引きされたら肉声では会話が成り立たなくなりますから。
検証結果
家族に裸族願望を打ち明けてみてわかったことをまとめます。
- 生ゴミに向ける目で見られる
- 服を着ない膨大な根拠が必要
- ソファが汚れると感じるらしい
- 全裸の人間とは食事をしたくないらしい
以上、参考にしてください。
エピローグ
検証を終えた私は、嬉々として妻に「嘘でーす」と告げました。
「どんな反応するのかなぁと思ってさ」と。
このとき私は、ドッキリ!のパネルを見たときの芸能人のような、そんな明るい反応を期待していたのですが、妻から返ってきたのは「ふーん」のみ。
どうやら「全裸生活の交渉に失敗した夫」になってしまった模様。そんな願望は微塵もないのに。
服を脱ぐどころか、濡れ衣を着せられてしまう結果になりました。
いや、厚着してどうする。