私は思いました。
こたつで寝たら最高なんじゃないか?って。
信州の冬は寒い
信州の冬は極寒です。最低気温が-6℃で最高気温が0℃なんて日がザラにあります。もはや巨大冷凍庫のなかで生活しているようなものです。
北海道や東北のようにドサッと雪が降ることはないため、ビジュアル的なインパクトには欠けます。1メートル50センチの雪の壁なんてありません。が、地味な絵面で猛烈に寒い。それが信州です。
たぶん信州人の9割が「こたつで寝ちゃおっかなぁ〜。でもなぁ〜」の葛藤と闘っています。
こたつで寝たら風邪を引く?
「いや、寝たいならこたつで寝ればいいじゃん」と思いますよね。
「それが……風邪を引いちゃうらしくて」と言わせてください。
こたつで寝ると風邪を引く、と聞かされて育ってきました。私はそれを疑おうとしませんでした。
ハダカで寝ると妻が引く、こたつで寝ると風邪を引く、そりゃそうだと。
でもよく考えてみたらおかしな話です。
暖かいこたつで眠っていて、どうして風邪を引くのか?
汗をかいて冷えるから?
いや、汗をかくとはいってもこたつが暖めてくれていますから、プラスマイナスでいったらプラスになるはず。体温の収支は黒字になるはず。
ということはたぶん、電気代がもったいないからだな……。
そう結論づけました。ようするに「こたつで寝ると風邪を引く」の真相はオトナの事情だったわけです。
「いいからはやくコタツで寝ろよ」という読者の声が聞こえてきそうです。私もそう思ってました。
こたつで寝る
寝るための準備に取りかかります。
まず、汗をかきすぎないように、こたつのパワーを弱めます。枕がわりにクッションを置き、腰の位置には座布団を敷きました。終了。
わずか3秒でこたつが寝床にトランスフォームしました。
寝返り打てない
まず思ったのは、寝返り打てないなこれ、ということでした。
骨盤の幅がこたつの最低地上高よりも長いため、寝返りを打てません。
なにかを得るにはなにかを捨てなければならない、という言葉を思い出した私は、暖かい寝床とひきかえに寝返りを差しだすことに。
布団の圧が恋しくなる
こたつに入ってみて思ったのは、圧がない、ということでした。
布団がドシッと覆いかぶさる感覚。あの圧力がないと私は眠れません。
こたつで寝る場合、空間にただスポッと入るだけです。……物足りない。
低温やけどは大丈夫?
電気を消して目を閉じましたが、どうも落ち着きません。圧不足もさることながら、ふいに低温やけどが心配になったのです。
こたつに7時間近く入っていたことはありません。パワー最弱とはいえ安全とは言い切れないのではないか?
朝起きて皮膚がベロベロになっていたらどうしよう。
検証結果:こたつで寝たら皮膚がベロベロになったよぉ!
では読者が引くんじゃないか?
不安になった私はスマホで検索してみることにしました。
「こたつ 寝る」トンッ。
こたつで寝てはいけない理由
結論から言いますと、こたつで寝ると死ぬことがあるそうです。
こたつで暖められた下半身が大量に汗をかいて、脱水症を引き起こして、脳出血に至ると。
怖っ。こたつで寝ると風邪を引く、が知らぬ間にパワーアップしていました。
現在は、こたつで寝ると死ぬ、だそうです。危ないところでした。もし十分な圧があったら、快適すぎて秒速で寝ちゃってました。
こたつで寝た場合、皮膚がベロベロになったよぉ!で済んだらマシだったということですね。
検証結果
こたつが棺桶になるところだった。
あと、「寝たら死ぬぞー!」は雪山だけでなく、こたつにも応用の利くセリフだということがわかった。
良い子も悪い子もマネしないでね(私はけっして悪い子も見捨てないのだ)。