大前研一著『私はこうして発想する』の感想を書いていきます。
ぜひ参考にしてみてください。
『私はこうして発想する』の感想
タイトルのとおり、大前研一氏が自身の発想法について綴った本です。
といいたいところですが、あまり発想法については触れられておらず、ただただ具体的な事例が羅列されているだけ。
思っていた内容とちがう
「こうやって考えるといいんだよ」といった発想法を知りたくて本書を読みました。
ですが、「おれが考えたすごいビジネスモデル」だとか「おれはライブドアのニッポン放送買収劇の裏側を見抜いていた」だとかの自慢話がひたすらつづきます。
まるで飲み会で上司から武勇伝を聞かされているような気分になり、本書を閉じ、読むのをやめました。
目次だけ読めば充分?
大前氏は、発想をする際に次の6つのステップを踏むそうです。
- 先入観を疑う
- ネットワークから考える
- "他にはないもの"を目指す
- 歴史から教訓を引き出す
- 敵の立場で読む
- 討論する
これらはすべて目次で確認できます。
よって、発想法を知るだけなら目次に目を通せばじゅうぶんです。
さらに著者の武勇伝も読みたい方のみ、ページをめくってください。
誤解したのがいけない
内容を誤解していた私に非があり、本書はなんら悪くありません。
『私はこうして発想する』というタイトルからして「あくまでもおれのやり方だぜ?」感が伝わってきますし、そこに気づけず「まずはA4の紙とペンを用意します」みたいな方法論を勝手に期待していた私がまちがいでした。
いうなれば、絹豆腐を買おうとして木綿豆腐を買ってしまったような。
塩鮭を買おうとして、味付けがなされていない鮭を買ってしまったような。
よって大前氏に非はありません。
あるのは、数々の、誇るべき、立派な、輝かしい実績だけです。
まとめ
『目を合わせるということ』がアイドルグループBiSHのファンに向けて書かれた本であるのと同じく、『私はこうして発想する』は大前研一氏のファンに向けて書かれています。
本人がどういうつもりで書いたのかは知りませんが、私はそう感じました。
で、私は残念ながら大前研一氏のファンではなかったがゆえに、本書を楽しむことはおろか、最後まで読み切ることさえできませんでした。
それは、BiSHを知らない人が『目を合わせるということ』を読んでも面白くないのと一緒で、なんというか、ただのミスマッチです。
私がここでBiSHのメンバーであるセントチヒロ・チッチの魅力を書いたところで、みなさんは興味がないのとおなじこと。
本書のタイトルは『私はこうして発想する』ではなくて『私の輝かしい実績と卓越した発想力に刮目せよ!ガハハ!』のほうがいいですね。
こんなタイトルであれば、けっして読むことはなかったので。
以上、『私はこうして発想する』の感想でした。
ところで大前研一さんって、誰?