「おすすめの小説10選」や「おすすめの本5冊紹介!」といったブログ記事をしばしば見かけます。
が、意味がわかりません。
ブロガーはいったいなにを考えて、こうした「おすすめ本の記事」を書いているのでしょうか。
この記事では「おすすめ本を紹介するブロガーの謎」について書いていきます。
ぜひ参考にしてみてください。
「おすすめの小説」ってなんだ
「おすすめ」というからには、その個人に適したものである必要があります。
たとえば「あなたはちょっとお顔のサイズがあれだから、『小顔になれる10の方法』なんて気に入ると思う」だとか。
これならわかります。
でも、不特定多数の見えない読者に向かって「おすすめの小説10選!」って、なんじゃそりゃっていう話です。
どうしておすすめなのか?
なぜ私にたいしてその小説、あるいはその本をおすすめしてくるのかが、さっぱりわかりません。
「おれが読んで面白いと思ったから」という理由だけでおすすめしてきているのだとしたら、ずいぶん傲慢です。
自分の感性に絶対的な信頼を置いていて、「おれが面白いと思うんだからおまえらも気に入るはずだぜ」みたいな。
余計なお世話です。
「好きな本」というべき
「おすすめの本」という表現がよろしくありません。
「好きな本10冊紹介」とすべきですね。
「おすすめ」といわれると気に食わない。「おれのなにを知っているのだ」といいたくなってしまうので。
売りたいだけでしょう?
ブロガーが「おすすめの本」なんて記事を書く目的は一つしかなくて、それは読者に本を買って欲しいからです。
ブログを通して本が売れれば、仲介したブロガーにマージンが入る。
このマージンを獲得するために、「おすすめ」という表現を用いて本を宣伝しているわけです。
まるでスーパーにある「店長のおすすめ!」というポップといっしょ。
本当は余剰在庫を処分したいだけなのに、「店長おすすめ!」なんて嘘のアピールをしてまで売ろうとする。
「おすすめの本10選!」も、アピールして売りたい意図が見え見えです。
どんなものにも裏があります。
正しい表記の仕方
もしブログで小説を紹介するなら、「おすすめの小説」ではなく「おれが好きな小説10選」のほうが正確です。
どうしても「おすすめ」という表現を使いたいのなら、「W不倫中のあなたにおすすめ」だったり 「しゃっくりが出がちなあなたにおすすめ」というように、対象を限定するといいでしょう。
不特定多数に向けて「おすすめ」は滑稽でしかないのでおすすめしません。
まとめ
「おすすめ」という文言について、思うところを書いてきました。
かつて「おすすめの小説100選」というトンデモナイ記事をアップしているブロガーを見たことがあります。
彼はその記事によってそこそこの報酬を得ているのだと自慢していましたが、私にいわせれば、ただの暴挙です。
まず「おすすめ」という表現がおかしいですし、「100選」など正気の沙汰ではありません。
もっと絞れよ、という話です。
100作品のおかしさ
おすすめが100作品もあったら、本当におすすめしているとはいえないでしょう。
思いついた作品をただ列挙しているだけにしか見えません。
「好きな食べ物は?」と質問して、相手が100個も挙げたら、「で、結局どれが好きなの?」となりますよね。
おなじことです。
賢明なブロガーのみなさんは、「おすすめの小説」を紹介しないほうがいいといえます。
「アホなの?」と思われないためにも。
とくに100作品も挙げている場合には、「こんなに読書してるのにこんなにアホなの?」と思われてしまうので。
以上、おすすめ本を紹介するブロガーの謎でした。