この記事では、印南敦史著『世界一やさしい読書習慣定着メソッド』を読んだ感想をご紹介します。
ぜひ参考にしてみてください。
『世界一やさしい読書習慣定着メソッド』の感想
本書はかなり初心者向けの内容です。
初心者というのは、まったく読書をしていない人のこと。
読書を習慣にしたいけど、本に集中できず、すぐに飽きてしまう。
そういった人が「どうすれば読書を習慣にできるか」について書かれています。
たとえば、読書は誰でも身に付くとか、ぜんぶ理解できなくてもいいとか、最後まで読まなくてもいいとか。
読書にたいする心理的ハードルを下げてくれるのが本書です。
ところで、誰が読む?
実際に読んでみた私は、「これ誰が読むの?」と疑問に思いました。
本が苦手な人にたいして本で説明するって、ジョークみたいなものですよね。
まるで、映画が嫌いな人にむけた映画みたいな。
映画が好きでない人には、映画ではない手段でアプローチするべきでしょう。
たとえば本で映画の魅力を説いたり、もしくはマンガで伝えたり。
本だっておなじです。
本が嫌いな人にたいしては本ではく、YouTubeで読書の面白さなどを伝えたほうがよかったように思います。
本書は贈答用である
じゃあ誰が本書を買うのかを考えてみました。
たぶん、読書好きで「読書は素晴らしい!みんなもっと本を読むべきだ!」などと考えている押し付けがましい人。
そんな人が本書を買って、子供や孫、あるいは甥っ子や姪っ子にプレゼントするのでしょう。
「この本を読んでごらんなさい」なんて。
したがって、本書は贈答用です。
少なくとも私はそう感じました。
どこにも「本品はジョークグッズです」の表記はなかったので、おそらく贈答用でいいかと。
読みにくい点線
本書は重要な箇所が太字になっていました。
読書が苦手な人でもとっつきやすいようにするための工夫だと思います。
が、太字に合わせて点線が引かれているんですね。
棒線や波線なら見たことがあるものの、点線ははじめてです。
違和感があって読みにくい印象を受けました。点線、気持ち悪いです。
素直に棒線や波線でよかったと思うのですが。
いえ、そもそも太字にしているなら、あらためて線を引いて強調する必要などないようにも思いますが。
まとめ
本書は贈答用です。
おせっかいな読書おじさんが購入し、甥っ子にプレゼントし、迷惑がられる。
「だったらお小遣いが欲しかった」などとむしろ逆恨みされる。そんな本です。
本書にはコラムとして書評家(著者)の日常が書かれていました。
毎日1冊以上のレビューを書いているとのことで、興味深かったです。書評家の生活を知る機会ってなかなかないので。
本書で紹介されている「読書を習慣にするための方法」は、効果的だと思います。
ただ、書籍という伝達手段のチョイスが誤っているのではないかと。
以上、印南敦史著『世界一やさしい読書習慣定着メソッド』を読んだ感想でした。
お孫さんや甥っ子、姪っ子、末っ子に1冊いかがですか?