フリーランスで働くと決めた人に向けた本を、決めてないのに読みました。
そんなわけでこの記事では、中山マコト著『フリーで働く!と決めたら読む本』の感想をご紹介します。
ぜひ参考にしてみてください。
『フリーで働く!と決めたら読む本』の感想
本書は「真に自由なフリーランスであること」を目指しています。
フリーランスとはその名のとおり自由業のはずですが、どうもそうではないみたいなんです。
仕事やクライアントに振り回され、締め切りや資金繰りに追われ、自由を失っている。
それが多くのフリーランスの実態だと。
フリーとは程遠い状況ですね。
本書には、本当の意味でフリーランスになるための方法が書かれています。
独立してから「こんなはずでは!」とならないよう、熱心に読んでみました。
フリーになる予定はないのですが。
専門性を身につけるべし
フリーランスで成功するためにもっとも大切なことはなにか。
それは「専門性」だそうです。
専門性こそが武器であり、フリーランスとして失敗した人は専門性が足りていなかっただけ。著者はそう言い切っています。
考えてみればそうですよね。
「なんでもできます」というフリーランスに仕事を頼もうとは思いません。
もっとこう、O脚を治すプロだったり、タイムカプセルを探す天才だったり、なにか尖ったものを持っていなければ勝負にならない。
したがって、フリーランスとして活躍するのには専門性が必須です。
私は「柿の種をいっぱい食べる」ことくらいしか専門性がないため、マネタイズは難しいといわざるを得ません。
「余った柿の種食べます」で仕事をいただければ幸いなのですが……。
フリーランスの心得
それから本書には、フリーランスとしての心得について書かれていました。
たとえば、通勤はするなとか。借金はするなとか。スタッフを雇うなとか。無駄な時間とお金を使うなとか。
あれもダメ、これもダメってなもんです。
「真に自由なフリーランス」を目指す本だったはずなのに、行動を厳しく制限され、不自由を強いられています。
ぜんぜんフリーじゃない。
自由って、どこにあるんでしょうね……。
まるで「ポジティブな気持ちになれる本」に「クヨクヨするなよ気持ち悪いヤツだな」なんて暴言が書かれていたかのような、そんなショックを覚えました。
切なくなって、柿の種を食べました。
まだまだ続く
著者の「縛り」はまだまだつづきます。
差別化するな。仕事を選べ。コンパクトに生きろ。見栄なんか捨てろ。柱となるクライアントを作るな。キャッチフレーズを考えろ。本を出せ……。
いったいこれのどこがフリーなランスだというのでしょう。
会社に属していたほうがラクに思えます。
本書はフリーランスの厳しさを逆説的に我々に伝え、「本当の自由なんてどこにもありゃしないのさ」と現実を突きつける、イジワルな本なのかもしれません。
※感じ方には個人差があります。
まとめ
真に自由なフリーランスってなんだろう。
そもそも自由ってなんなんだ。
私は誰だ。ここはどこだ。
最終的にはそんな哲学的な問いにぶつかってしまいました。
本書がめちゃくちゃ深いのか、私が勝手に深くしているだけなのか、あるいはその両方か。よくわかりません。
ただ1つだけいえるのは、柿の種はピーナッツ多めのほうがウマいということ。
本書については、「フリーで働く!」と決めたときに改めて読もうと思います。
以上、中山マコト著『フリーで働く!と決めたら読む本』を決めてないのに読んだ感想でした。