1年のうち半年しか働かない生活。
そんなのって最高ですよね。
この記事では、村上アシシ著『半年だけ働く。』を読んだ感想をご紹介します。
ぜひ参考にしてみてください。
『半年だけ働く。』の感想
著者は時給1万円の経営コンサルタントで、1年のうち半分しか仕事をしていないそうです。
残り半年は旅行とサッカー観戦。
なんとも自由なライフスタイルですね。
そんな著者が、組織に縛られない自由な働き方について述べているのが本書です。
したがって、会社から独立することが前提となっています。
コンサルタントがメイン
著者自身がコンサルタントであるためか、本書もコンサルタント寄りの内容でした。
コンサルタントはいいよ。おすすめだよ。なっちゃいなよってな感じです。
経営コンサルタントを目指す方にとっては参考になるでしょう。
単価を2倍に、労働時間は半分に
半年だけ働くということは、残り半年は働かない、つまり半年間は無収入ということになります。
そのため、効率よく稼ぐ必要があるわけです。
チマチマとしか稼げなかったら、残り半年を遊んで暮らすことなどできません。
そこで著者は「単価の低い仕事は受けるな」と述べていました。
コンサルティング業務にしても、セミナー講師業にしても、自分で単価をコントロールするのが大事なのだとか。
これは収入を増やす方法です。
いっぽうで支出を減らす方法として、ミニマルな生き方を説いています。
が、著者の提唱する「ミニマルなライフスタイル」は好きになれませんでした。
ミニマルに生きるススメ
後半は「いかに無駄な出費を減らして暮らすか」に主眼が置かれています。
著者の価値観をグイグイと押しつけられます。
腕時計なんて必要ない?
「腕時計なんて必要ない」という批判を、3ページにわたって繰りひろげているんですね。
承認欲求のために物を持つな、広告代理店の罠だ、など。
腕時計への恨み辛み妬み嫉みが止まりません。
「腕時計はなくても良い」ではなく、「腕時計なんて馬鹿げている!」くらいの勢いです。
ここまでくると、もはや著者の自己正当化にしか思えません(旅行とサッカーにお金を使う自分を肯定するための他者批判)。
それに、はっきりいって「腕時計を買うかどうか」なんて、独立という観点からすれば些末な問題です。
非難されるようなものでもないはず。
物なんか買うな?
批判のターゲットは腕時計だけではありません。
紙の本を捨てろ。年賀状をやめろ。手帳を捨てろ。現金も持つな。
名誉の欲も捨てろ。物で幸せにはなれない。経験をしろってなもんです。
フリーランスで高収入を稼ぎだす方法について述べていたはずが、なぜか後半はミニマリストのススメになり、さらには「経験にお金を使って幸せになりましょう」みたいな、テーマとは関係のない方向へと突き進んでいきます。
著者はモノに恨みでもあるのでしょうか。
これではもう、旅行とサッカーのススメです。
『半年だけ働いて腕時計も手帳も捨てて旅行をしてサッカーを観よう。』 です。
まとめ
私は腕時計が好きなので、「腕時計を捨てろ」との主張についヒートアップしてしまいました。
「紙の本を捨てろ」という主張を目にして思わずゴミ箱へ放り込みそうになった本書から得られたのは、「対企業のビジネスモデルが良いよ」ということ。
なぜなら企業相手のほうが単価が高いから。
なるほど、これは(捨てろといわれた)手帳にメモして……。
以上、村上アシシ著『半年だけ働く。』を読んだ感想でした。