「自分のアタマで考えるのが大事」なんてよく聞きますが、具体的にどうやって考えたらいいのかをご存知ですか?
この記事では、上田正仁著『東大物理学者が教える「考える力」の鍛え方』を読んだ感想をご紹介します。
ぜひ参考にしてみてください。
『東大物理学者が教える「考える力」の鍛え方』の感想
さすがは物理学者というべきか、文章がかなり論理的で明快でした。
タイトルには「東大」とついていますが、内容は難しくありません。
東大に遠くおよばない偏差値の私でも、理解できています。
なお、「考えるとはどういうことか。思考力を鍛えるために日頃からどんな工夫をすべきか」というのが本書のテーマです。
自ら考え創造する力
まず、どうして考える力が必要なのか(あるいは、あったほうがいいのか)。
それは「社会でマニュアル力を発揮できる場面は限られているから」だといいます。
たいてい、頭が良さってテストの成績で判断しがちですよね。
しかし学業のスキルは答えがある場面でしか使えないマニュアル力であって、社会ではそれほど役に立ちません。役立つ場面は限定的です。
社会人になって求められるのはマニュアル力ではなく、「自ら考え創造する力」だと著者は述べています。
(実際、勉強のできるできないと仕事のできるできないって別の話ですよね)
社会人として活躍するためには、考える力が欠かせない。
では、どうやって考える力を鍛えたら良いのでしょうか?
考えるための3つの力
著者は考える能力を3つにわけています。
- 問題を見つける力
- 解く力
- 諦めない人間力
まず「なにを考えるか」を自分で探さなければなりません。
社会では、学校のように指示された問題を解くわけではありませんよね。
したがって「問題を見つける力」が必要になります。
そして、問題を見つけたら解く。
そのための「解く力」も必要です。
それから最後に「諦めない人間力」。
考えるためには根気がいるということですね。
これら3つについて本書では、各章にわけて詳しく説明されていました。
「考える力」を鍛えたい方はぜひ本書を読んでみてください。
考える人が増えないで欲しい
ただ正直な話、自分のアタマで考える人が増えて欲しくない、というのが個人的な意見です。
私はブログを運営しています(このブログです)。
本を紹介するほかにも、恋愛の悩みなどについて書いたりしているんですよね。
それって「相手のかわりに私が考える」ことにほかなりません。
考えるのが面倒だからこそ、ユーザーはネットで検索して他者の考えを知ろうとします。
「なぜ空は青いのか」といった答えのある疑問なら調べるのがベストですが、 「彼と別れたほうがいいか」には答えがなく、考えるしかありません。
その際の選択肢は2つです。
- 自分で考える
- ネットで他者の考えを調べる
もしも全国民が「考える力」に長けていて、「考える」ことが大好きだったら、誰もネットで検索しなくなってしまうんですね。
それでは私が困ります。ブログにアクセスして欲しいので。
まとめ
だいぶ個人的なことを書いてしまいました。どうか忘れてください。
この記事を読んでいるということは、あなたは「考える」ことに関心があるのだと思います。
だったら、考える能力を積極的に伸ばしていくべきではないでしょうか。
ほとんどの人が「考えるのは面倒くさい」と感じるなかで、私やあなたはやや特異です。
そんな個性を活かして、差別化して、社会で活躍していきたいものですね。
以上、上田正仁著『東大物理学者が教える「考える力」の鍛え方』を読んだ感想でした。
もしよかったら、私が"考えた"ショートショートも読んでいただけませんか?
超ヒマなときで結構ですので。