読むに耐えない本……だったのですが。
この記事では、大嶋信頼著『「自己肯定感」が低いあなたが、すぐ変わる方法』を読んだ感想をご紹介します。
ぜひ参考にしてみてください。
『「自己肯定感」が低いあなたが、すぐ変わる方法』の感想
「文章が酷すぎる」
本書の感想はこの一言に尽きます。
とても本を出すレベルではありませんし、大人が書いたとも思えません。
塾講師をしていた私の経験からいえば、小学6年生が書く文章のほうがよほど上手でした。
エクスクラメーションマークの乱用
まず、エクスクラメーションマーク(「!」これ)を狂ったように使っています。
「あ!」とか「〜です!」とか「おいしい生活!」とか「大盛り!」とか。
あなたにも実際にページを開いてみてほしいくらいです。
信じられない光景が広がっていますから。
エクスクラメーションマークの多用がまず1つですね。
読点の乱用
それから、読点(「、」これ)の位置もめちゃくちゃです。
まるでランダムに打ったかのように、カオスな位置で読点が登場します。
不意に襲ってくるゲリラ読点です。
読みにくくて仕方ありませんでした(読点は文章を"読みやすく"するためのものだと認識していましたが)。
文章力の欠如
文章力が致命的に欠けています。
"責任感をなくす"ということをしちゃいます。
上の一文に違和感を覚えたあなたは、たぶん、本書を読み通すことができません。
なぜ本書は高評価なのだろう?
もっとも驚いたのが、本書がAmazonで(それなりに)高評価だったことです。
壊滅的なのは文章だけではありません。
たとえば「美味しいものを食べて自己肯定感を上げよう!」と述べています。
よくよく読んでみたら、「美味しいものを食べたら元気が出た」というだけのエピソードでした。
つまり、自己肯定感と元気の区別もなされていないわけです。
美味しいものを食べたとしても、ちょっぴり元気が出るだけで、自己肯定感が上がることはないと思いますが。
(尿酸値なら上がります)
まちがいなく、私がこれまでに読んできたどんな本よりも文章がヒドく、内容も稚拙です。
なぜコレが高評価なのかがわかりません。
まとめ
本書のおかげで自分の国語力に自信が持てました。
なんというか、自己肯定感が高まったんです。
……なるほど。
そういうわけだったんですね。
著者はあえて程度の低い文章を書くことで、読者を持ち上げてくれていたのかもしれません。
芸人の有吉弘行が、ドン底時代に老人ホームに行って「俺は若いからずっとマシだ」と自己肯定感を高めていたアレみたいな感じです。
本書を読めば、きっと誰もが「私でも本を出せるかも」という気分になれます。
つまり自己肯定感が高まります。ミッションクリアです。
いやはや、やられました。まさかの大どんでん返し。
じつはとても素晴らしい本だったんですね。
それはAmazonで高評価にもなるわけです。
というわけで、自己肯定感を高めたい方はぜひ本書を読んでみてください。
読むに耐えない稚拙な文章は、きっと読者への愛です。きっと。
以上、大嶋信頼著『「自己肯定感」が低いあなたが、すぐ変わる方法』を読んだ感想でした。