あなたの会社は大丈夫ですか?
この記事では、荒木博行著『世界「倒産」図鑑』の要約と感想をご紹介します。
ぜひ参考にしてみてください。
『世界「倒産」図鑑』の要約と感想
まずは本書の要約から。
そごう、トイザラスなど25社の倒産から失敗の理由を学ぶ。
倒産の裏側には5つのパターンが存在している。
企業が成功、成長しているときほど、水面下の課題について思いを馳せなければならない。
以上がおもな内容です。
あの企業はなぜ倒産したのか
リーマン・ブラザーズ、そごう、トイザラス、タカタなど、計25社の倒産事例が(イラスト付きで)紹介されています。
- どんな会社なのか
- どのように倒産したか
- なぜ間違えたのか
- 読者へのメッセージ
- 重要な3つのポイント
構成が明確で、わかりすいと感じました。
「倒産」というのは、借金を期限までに返せなくなった状態を指します。
ただ、その後の対応はさまざま。
会社更生法を適用し、事業を継続しながら債務弁済を目指すこともあるといいます。
つまり、「倒産すなわち会社が潰れる」わけではないということです。
本書を読めばこのように、倒産事例に加えて「倒産の定義や対応策」についても詳しくなれます。
成功・成長しているときほど注意
「売り上げ増は七難隠す」
こんな言葉が書かれていました。
企業が成功や成長をしているときほど、問題点を見落としがちだということです。
ことわざでいうところの「勝って兜の緒を締めよ」ですね。
2019〜2020年にかけて大量閉店した「いきなり!ステーキ」(本書には載っていない)も、売上増加の勢いに乗って出店数を誤ったのかもしれません。
自社競合を引き起こす可能性に気付けなかったのでしょうか。
いきなり!ステーキは本書にある、
- 大雑把型
- 脆弱シナリオ型
あたりに該当しそうです。
「バッドエンドが25連続」の気持ち
正直にいって本書は、読んでいて気分のいいものではありません。
短いバッドエンドの物語が延々と続くからです。
一時は成功するも、戦略を誤って倒産。
こんな話が繰り返されるばかり。
率直な感想としては「経営って難しいんだな。やめておこう」です。
経営者が読めば参考になるでしょう。
いっぽうで、自分の会社はおろか起業計画すらない読者が読んでも、意気消沈するだけ。
バッドエンド25連続ですからね。
「そろそろハッピーエンド来い!……また倒産だよ」みたいな。
まとめ
起業を考えている人や経営者にとっては役に立つ情報だと思います。
私はいずれにも該当しないのでアレでしたが。
失敗からしか学べないことはあります。
偶然成功することはあっても、偶然失敗することはない。失敗には必ず理由がある。
そう考えると、25社の失敗事例から多くを学べそうです。
以上、荒木博行著『世界「倒産」図鑑』の要約と感想でした。
本書のなかで繰り返し解かれていたのが「戦略的であること」の大切さです。
戦略的思考を学ぶには、こちらの名著がおすすめです。
林修先生の愛読書です。