サプリメントが効いている実感はありますか?
この記事では、宮澤賢史著『医者が教える「あなたのサプリが効かない理由」』の要約と感想をご紹介します。
ぜひ参考にしてみてください。
『医者が教える「あなたのサプリが効かない理由」』の要約と感想
まずは本書の要約から。
著者はサプリメントを使った栄養療法を17年間行なっている医師である。
サプリメントとは何か。サプリメントが効かないのはどうしてか。
自分に足りない栄養素を把握しているか。食事の内容はどうか。
サプリメントの効きを邪魔する要素とは何か、などを解説している。
以上がおもな内容です。
わかりやすく読みやすい本でした。
サプリメントを飲んでいるすべての方が読むべき一冊だといえます。
滋養強壮剤はどこに効いている?
著者は「滋養強壮剤はどこに効いているか知っていますか?」と問いかけます。
滋養強壮剤とは、疲れたときに飲む栄養ドリンクを指します。
飲んだ栄養ドリンクは、どこへ行き、どこに作用しているのでしょう?
- 心臓?
- 肝臓?
- 筋肉?
- 脳?
答えは「細胞」だといいます。
エネルギー源(ATP)の90%以上は細胞内のミトコンドリアで作られています。
つまり疲労を細胞レベルでいえば、ミトコンドリアの機能不全である、と。
栄養ドリンクだけではありません。
摂取したサプリメントも同様に、細胞に吸収されています。
したがって、栄養について考える際には細胞レベルで考えること。
それが大事だと著者はいいます。
DHAなどのフィッシュオイルはなぜ体に良い?
魚の油は健康に良い。 よく聞く話ですね。
では、どうして魚の油が健康に良いのか?
DHAやEPAなどのフィッシュオイルが柔軟性に富んでいるからだといいます。
フィッシュオイルは、細胞を包み込む細胞膜に取り込まれます。
細胞膜の柔軟性が増すことで、脳の神経伝達が良くなります。
赤血球の膜も柔らかくなるため、毛細血管の隅々まで酸素が届くようになり、冷え性を改善します。
細胞膜が柔らかくなるおかけで、さまざまなメリットを享受できているんですね。
なるほど、栄養を細胞レベルで考える重要性がわかります。
パンは食べないほうがいい
ビタミン、鉄、カルシウム、マグネシウムなど、個別の栄養素については本書に詳しく書かれています。
どんな効果があり、どのようにサプリを飲めば良いのか。
気をつけるポイントなどを網羅的に知ることができました。
そこから本書は食事療法にテーマを移します。
基本的には食事から栄養を摂取しているため、サプリメントを考える上で、ふだんの食事は無視できませんよね。
たとえば、腸内環境を整えるためにはパンを控えたほうがいいそうです。
なぜなら、小麦に含まれるグリアジンという成分が腸に炎症を起こすから。
腸は栄養を吸収する器官です。
炎症を起こして腸の機能が低下すると、サプリメントの効果をじゅうぶんに得られなくなる恐れがあります。
つまり、サプリメントを大量に飲んでいても、パンを好んで食べていたらもったいないということです。
ほかにも、
- 牛乳
- 加工食品
- トランス脂肪酸
などが持つ負の側面についても説明が載っています。
これらのリスクを把握していますか?
まとめ
勉強になりました。
栄養について端的にまとめられている良書です。
これまで栄養や食事に関する本を読んできたなかで、もっともわかりやすく、根拠が明確で、信頼できる内容だと感じました。
- サプリメントを賢く使う方法
- 避けたほうが良い食べ物
両方を知ることができます。
食事や栄養に興味があれば、ぜひ読んでみてください。
以上、宮澤賢史著『医者が教える「あなたのサプリが効かない理由」』の要約と感想でした。