ウォーキングや筋トレなど。
なにか習慣にしたいことはありますか?
著者は30分間の筋トレを習慣にするために、1日1回の腕立て伏せからはじめたといいます。
ポイントは「小さすぎてバカバカしい」と思うほど小さなステップからはじめること、なのだそう。
この記事では、スティーブン・ガイズ著『小さな習慣』の要約と感想をご紹介します。
ぜひ参考にしてみてください。
『小さな習慣』の要約と感想
まずは本書の要約から。
小さな習慣とは、毎日これだけはやると決めて必ず実行する、ちょっとしたポジティブな行動のこと。
どんな成功にも、そこへ向かう小さな一歩がある。
少しでも何かをするほうが、何もしないよりずっと価値がある。
毎日少しずつするほうが、1日にたくさんするよりも大きな変化をもたらす、など。
小さな習慣のメリットを説く。
以上がおもな内容です。
習慣にしたいことを小さく分解する
たとえば筋トレを習慣にしたい場合。
近所にあるスポーツジムの料金や評判を比較し、選んだジムの入会手続きを済ませ、トレーニングウエアやシューズを新調する。
考えただけで億劫ではありませんか?
これは最初のステップが大きすぎる悪い例です。
著者は筋トレを習慣化するために、1日1回の腕立て伏せからはじめたそうです。
1日1回なんてバカげていますよね。
しかし、著者はふざけてなんかいません。大真面目です。
このとき著者が考えていたのは「やらないよりはマシ」だということ。
たしかに、なにも運動をしなかった1日よりは、腕立て伏せを1回だけやった1日のほうが「健康的」と呼ぶのにふさわしいでしょう。
こうして30分の筋トレにまで発展した
1日1回の腕立て伏せからはじまった筋トレは、最終的に30分間のトレーニングへと発展したそうです。
その過程はこうです。
1回の腕立て伏せに、1回の懸垂もつけくわえよう。何もしないよりマシだ。
メニューに1回だけ腹筋を追加しよう、と。
こうして徐々にメニューが増え、回数も増え、やがて30分間の筋トレに達したわけです。
1回だけの腕立て伏せも侮れませんね。
「たった1回ならやっても意味がない」と考えるか、「何もしないよりはマシ」だと考えるか。
捉え方によって、1回の腕立て伏せが持つ意味と、将来が変わってきます。
モチベーションに頼らないこと
なにかを習慣化する際、モチベーションに頼るのは賢い方法ではないのだそうです。
なぜなら、モチベーションは感情に基づいていて信頼できないから。
やるかどうかを気分に委ねていてはダメだということですね。
著者は「行動にモチベーションは必要ない」と述べています。
先に行動すればモチベーションは後からついてくるから、と。
モチベーションが高まるのを待っていては、いつまで経っても行動できません。
だったら、バカバカしいくらい小さな行動を、モチベーションに関係なく実行したほうがいい。
1回の腕立て伏せを行うのに、モチベーションなど不要です。
むしろ、1回の腕立て伏せによってモチベーションが湧いてくるんですね。
この仕組みは仕事や運動など、あらゆることに応用できます。
- バカバカしいほど小さくして実行
- モチベーションは遅れてやってくる
本書のキモと呼べる部分でしょう。
まとめ
習慣化の参考になる内容でした。
小さな行動をつづけているうちに、その行動と結びついた脳の神経回路が太くなっていくといいます。
つまり、その行動専用の神経回路が強化されていくわけです。
そうして習慣になり、定着する、と。
だから小さな習慣からスタートさせることが肝心です。
脳はゆっくりとした変化を好むため、徐々に変化していく点でも「小さな習慣」は優れているといいます。
ぜひ小さな習慣を身につけ、大きな結果を手に入れませんか?
以上、スティーブン・ガイズ著『小さな習慣』の要約と感想でした。
翻訳書が好きでない方は、佐々木氏によるこちらの本がおすすめです。