市販されているミネラルウォーターと水道水の違いを、ご存知ですか?
この記事では、左巻健男著『水の常識ウソホント77』の要約と感想をご紹介します。
ぜひ参考にしてみてください。
『水の常識ウソホント77』の要約と感想
まずは本書の要約から。
人間は水を飲まなければ生きていられないが、身近であるゆえに、水のことを知らな過ぎるのではないだろうか。
自然科学の知識なしに、健康を維持することなどできない。
硬水と軟水の違い。水を飲みすぎて死んだ女性。
ミネラルウォーターとはなにか。
水がなくても生きていける生物はいるかなど、水についての科学的知識を紹介する。
以上がおもな内容です。
飲料としての水に限らず、「水でモノを燃やせるか」といったテーマも扱っています。
本書を読めば水について幅広く知れます。
なぜ人間には水が必要なのか?
人が生きていくうえで水は欠かせません。
なぜなら水が、体内で細胞に栄養分や酸素をとどけ、老廃物を受けとって捨てる役割を果たしているからです。
私たちは必要な水分を、おもに飲料水と食事(食べ物に含まれる水分)によって摂取しています。
水がなければ数日で死に至ることからも、水がいかに重要かがわかりますね。
水中毒で命を落とした女性
生命の維持に欠かせない水は、多すぎてもダメだといいます。
というのも、水の過剰摂取が体内に溶けている物質の濃度を押し下げ、細胞内の水分バランスを崩してしまうから。
水中毒という症状になり、最悪の場合には死んでしまうのだそうです。
2007年にアメリカで、水中毒による死者が出ていると書かれていました。
亡くなったのは28歳の女性。
「水の大飲み大会」に出場し、トイレに行かず7リットル以上の水を飲み干し、その後自宅で死亡。
「水の大飲み大会」とは、いかにもアメリカ人が考えそうなイベントですね。
近所で「水の大飲み大会」が開催されるとしても、エントリーしないほうが良さそうです。
ほかにも、市民マラソンに出場したランナーが水をとりすぎて水中毒で死亡したり。
デトックスと称して水を多量に飲んだ人が、水中毒に陥ったりしているといいます。
水のガブ飲みには気をつけましょう。
デトックスで命まで排出してしまったら、元も子もありません。
硬水と軟水の違いとは
水は硬水、軟水の2種類に分けられます。
私たち日本人に馴染みがあるのは「軟水」ですね。
両者の区別は、含んでいるカルシウムイオンやマグネシウムイオンの量によります。
これらのミネラル分が多ければ硬水、少なければ軟水です。
一般的には硬度100mg/L以下を軟水、以上を硬水と呼んでいます。
硬い水と軟らかい水が存在するわけではありません(硬水はカッチカチ、みたいな)。
一般的に軟水はクセがなく、硬水は「しつこい感じの味がする」などといわれます。
カルシウムやマグネシウムが豊富に含まれている硬水なら、飲むだけで栄養を摂取できるので羨ましく感じますね。
(欧州のように)水道水が硬水だったら、カルシウムのサプリメントなど買う必要はないのかもしれません。
ナチュラルミネラルウォーターであるエビアンは、硬度304mg/Lの硬水です。
まとめ
水について網羅的に知れる一冊でした。
ミネラルウォーターの定義や水道水との違いについても、本書では詳しく説明されています。
ミネラルウォーターを「安全だから」という理由で買っている方には、ぜひ本書を読んでいただきたいですね。
ミネラルウォーターと水道水の違いがわかります。
どちらのほうが安全なのかは、微妙なところ。
専門家のなかには「水道水のほうが安全」だと主張する人もいるそうです。
単価で見れば、ミネラルウォーターの価格は水道水の1000倍とのこと。
ミネラルウォーターには、ほんとうに1000倍のお金を出す価値があるのかどうか、考えるきっかけになるでしょう。
コップ1杯のミネラルウォーターは、コップ1000杯分の水道水に匹敵するわけですからね。超高級品です。
以上、左巻健男著『水の常識ウソホント77』の要約と感想でした。
世の中には「水が嫌い」という人も存在します。
身の回りにいますか?