がんは早期発見・早期治療することが大切だと信じていませんか?
私たちが信じる「常識 」は、誰かがお金を儲けるためについているウソなのかもしれません。
騙されず、搾取されず、賢く生きたい方に本書はおすすめです。
この記事では、マネー・ヘッタ・チャン著『ヘッテルとフエーテルのみにくいアサヒるの子 お金のために平気でウソをつく人たち』の要約と感想をご紹介します。
ぜひ参考にしてみてください。
『ヘッテルとフエーテルのみにくいアサヒるの子 お金のために平気でウソをつく人たち』の要約と感想
まずは本書の要約から。
世の中に蔓延っているウソを、童話形式で紹介している。
汚染米について。がん治療について。
損害保険会社の仕組みについてなど。
ヘッテルとフエーテルという登場人物ががさまざまな災難やトラブルに巻き込まれていく様から、読者はどのようなことに注意して生きるべきかを学べる。
以上がおもな内容です。
損をせず生きるためには本書を読むべきですが、世の中がどれだけ汚れているかを知ることで、この世界を嫌いになる恐れがあります。
世の中がカネと欲望にまみれていることを思い知らされるからです。
医療の世界はウソまみれ?
本書には短い物語が十話ほど収録されてます。
それぞれの物語はテーマが異なっており、コメや保険、病気など、あらゆる分野におけるウソを暴いています。
なかでも多くの人が関心を抱くであろうテーマが、「がん」です。
本書では、定期的に検診を受け、がんを早期発見し、治療したにもかかわらずあっさり死んでしまう会社経営者が出てきます。
この話を通して著者が訴えたいのは、「医療の世界はウソまみれ」だということです。
医療が人助けである前に、ビジネスであることを忘れていませんか?
医療はビジネス
医療はビジネスです。
患者がひとりもいなくなったら、病院経営は成り立ちません。
いっぽうで、病人が増えるとどうでしょうか。
病人が増えれば増えるほど、病院、製薬会社、医療機器メーカー、厚労省の官僚や政治家までもが儲かります。
だから私たちは健康なのに病人扱いをされ、検査漬け、薬漬け、手術漬けにされ、挙げ句の果てには殺されてしまうのだと、著者は述べます。
日本のメタボ検診は基準が厳しすぎること、高血圧の基準がどんどん下げられてきていることなどを例に挙げていました。
くわえて、検診を受けている人は、受けていない人よりもがん発生率、がん死亡率、総死亡率が高い事実も示してあります。
こうした結果が出るのは、医療被曝とよけいな早期治療が原因だといいます。
レントゲンで浴びる放射線のせいでがんになっては本末転倒です。
「自覚症状がない限り健康診断は受けない」という選択肢があることに、本書は気づかせてくれます。
医師がいうことを盲信している方は、本書を読んだほうがいいかもしれません。
損害保険会社は営利企業
損害保険会社にとって重要なのは、利益を増やすことです。
なぜなら、損保会社が営利企業だからです。
自動車を運転する方は、任意保険に加入しているケースが少なくありません。
ところで、事故があった際に保険会社から支払われる保険額が、どのような仕組みで決定されているかをご存知でしょうか。
保険が支払われる仕組みについて本書には説明が載っています。
物語では、保険会社にまんまと搾取されてしまう無知な人物が登場していた。
「知っておかないと損をする」といえます。
というのも、保険会社としてはできる限り支払金額を抑えたいからです。
誤解につけ込まれないよう、正しい知識を身につけておくことが大切です。
最低限の知識については本書で学べます。
まとめ
童話形式の物語を通じて世の中のウソを知れる良書です。
ただし、良い気分になれる保証はできません。
むしろ読後感は最悪でしょう。
世の中がウソだらけであることを知り、「なにも信じられない」ってな気持ちになるからです。
ですが、嘘にまみれたこの世界こそが、私たちの住む世界です。
富が力である資本主義社会です。
おカネを搾取する強者と、搾取される弱者で成り立っています。
搾取する側に回るのは難しくても、搾取されないよう自分の身を守ることならできます。
そのために必要なのが知識です。
難しいことが苦手な方でも、童話とその解説というスタイルをとっている本書なら、わかりやすいと感じるのではないでしょうか。
以上、マネー・ヘッタ・チャン著『ヘッテルとフエーテルのみにくいアサヒるの子 お金のために平気でウソをつく人たち』の要約と感想でした。
結論。本書に載っている情報は、あなたのお金だけでなく命にも関わる。ただし、読まなければ嘘に気づかないまま一生を終える可能性がある。それはそれで幸せなのかもしれないが。