1万冊の本を読んだという著者が、読書のメリットや、選書の方法について説いています。
「他人がどのように本を読んでいるか」を知りたい方に本書はおすすめです。
この記事では、出口治明著『本の「使い方」1万冊を血肉にした方法』の要約と感想をご紹介します。
ぜひ参考にしてみてください。
『本の「使い方」1万冊を血肉にした方法』の要約と感想
まずは本書の要約から。
これからの時代に求められているのは、「自分の頭で考え、行動し、新たなアイディアを生み出せる人材」である。
事実、社会人になっても学び続ける人は生涯賃金が高いことが実証されている。
考える力を伸ばすには読書が最適だ。
なぜなら、先人の考える型や発想のパターンを学ぶことができるからだ。
読書のメリット、どのジャンルを読むべきか、速読の是非についてなど、出口流の読書術を説く。
以上がおもな内容です。
読書を通じて成長したいと考えている方に本書はおすすめです。
自分の頭で考えることが大事
著者が読書を推奨しているのは、読書によって「考える力」を伸ばすことができる(と著者は考えている)からです。
これまでの日本社会を引っ張ってきたのは、製造業の工場モデルです。
売上アップには製品をできるだけ多く作ることが求められるため、結果として、従順で素直で我慢強くて協調性の高い人材が求められてきたといいます。
ところが時代は変わり、日本経済においてサービス産業の占めるウエイトが大きくなってきました。
ここで求められている人材こそが、「自分の頭で考えて行動できる人間」だというわけです。
考える力を伸ばすには?
「考える力は料理方法とおなじだ」と著者はいいます。
料理のレシピに該当するのが、発想のパターンや考える型なのだそうです。
つまり、発想のパターンや考える型を自分のなかに多く持っていれば、それだけ物事について考えられるようになるわけです。
では、発想のパターンや考える型というのは、どうすればインプットすることができるのでしょうか?
答えは読書です。
本のなかには、執筆者の考える型、発想のパターンが詰まっています。
したがって、読書をすれば考える力が養われるのだと著者は述べていました。
あなたは「自分の頭で考えること」に自信がありますか?
自信がないのだとしたら、考える型のストックが脳内に足りていないのかもしれません。
考える力がないとカモにされる
考える力がないとビジネスパーソンとして勝ち抜いていけれないことは、先述の通りです。
くわえて著者は、考える力の欠如による「搾取されるリスク」について警告しています。
考える力のない人間からお金を巻き上げるのは簡単だ、ということです。
商品が良いものかどうかを自分で判断できませんし、広告が正しいのかどうかも判別できません。
ゆえに考える力のない消費者は、商品やサービスに手を出しやすいわけです。
こちらの本にあるように、この世の中はウソだらけです。
お金のためにウソをつく人たちが大勢います。
考える力がなければ、稼げないにもかかわらずどんどんお金を使ってしまうという、最悪なスパイラルに陥りかねません。
まとめ
出口氏流の読書術やおすすめの本(おもに古典)が本書では紹介されていました。
読書に正解はありません。
本書に載っているのは、あくまでも著者のやり方です。
これまでに1万冊の本を読んできたそうなので、読書好きの友達からアドバイスを受けるよりは参考になるのではないでしょうか。
出口氏はライフネット生命保険株式会社の創業者でもあります。
ビジネスで結果を出しているので、「ただの本好きなおじさん」ではないといえます。
以上、出口治明著『本の「使い方」1万冊を血肉にした方法』の要約と感想でした。
結論。読書ガイドのような本。読書のメリット、本の選び方、ジャンルの選び方などが解説してある。これからの時代をサバイバルしたい方、カモられたくない方におすすめ。