自分だけは死なない、自分だけは被災しない。
その根拠のない自信が、いざというとき命取りになると著者はいいます。
この記事では、甘中繁雄著『そのとき、どうする?ただちに命を守るとっさの行動マニュアル』の要約と感想をご紹介します。
ぜひ参考にしてみてください。
『そのとき、どうする?ただちに命を守るとっさの行動マニュアル』の要約と感想
まずは本書の要約から。
災害の備えをしている人4割にたいし、大災害発生の可能性が高いと感じている人は6割。
つまり、危機感はあるのに何も対策をしていない人が存在するということ。
だが、いざというとき、備えこそが自分の身を助ける最強の術になる。
地震、風水害、天候の急変、火災、山の事故、水難事故、応急処置について、すぐ対応できるようイラスト付きで解説。
命を守る知識がここに詰まっている。
以上がおもな内容です。
災害で命を落とすリスクを下げたい方に本書はおすすめです。
つまり、ほぼ全国民におすすめ。
細かいシチュエーションごとに解説
本書が優れているのは、状況設定を細かく分けてあらゆる状況を網羅していることです。
たとえば震度7の大地震が発生した際、あなたはどこにいて、なにをしているでしょうか?
もしかしたら寝室で寝ているかもしれませんし、お風呂に入っているかもしれません。
あるいは職場で仕事をしている、スーパーで買い物をしている、外を歩いている、車を運転しているなど、あらゆるシチュエーションが考えられます。
つまり大地震が発生したとき、私たちはどこでなにをしているかわからないわけです。
本書では(上のような)あらゆる状況ごとにページを割き、
- 何に注意すべきか
- どこに避難すべきか
- 揺れがおさまったらどうすべきか
など、取るべき行動や気をつけるべきポイントが紹介されていました。
入浴中に大地震が起こった場合、どうすればいいか知っていますか?
こうした知識があるかないかが、運命を分けるかもしれません。
知っておいて損はないはずです。
もし、体に火が燃え移ったらどうしますか?
地震に限らず、本書はあらゆる災害を網羅しています。
たとえば、もしも体に火が燃え移ったら、あなたはどうしますか?
たいていの方がパニックになって走り回るのではないでしょうか。
ですが、体に火が燃え移った状態で走り回るのは、絶対NGだといいます。
なぜなら、走るとかえって火が燃え広がってしまうからです。
この知識がなかったら、走り回ってたぶん死ぬ。
では衣服が燃えたらどうすればいいのかというと、それは「横になって転がり回る」が正解なのだそうです。
ぜひ皆さん、体がファイヤーしたら地面に寝て、転がり回って消火してください。
火や煙は上に向かうため、立っていると危険です。
顔や呼吸器に火傷を負う恐れがありますので、ご注意ください。
この知識がなかったら、たぶん顔や呼吸器に大ヤケドを負う。
もし、転がり回っても火がなかなか消えないときにはどうするか……本書に答えが書かれています。
まとめ
本書を読んで損はありません。
むしろ防災に関する知識を持っていなければ、「死なずに済んだ状況」で命を落としたり、家族や友人を助けられなかったりする恐れがあります。
なぜ避難時にブレーカーを落とさなければいけないか、知っていますか?
冠水している道路を歩くときに、もっとも気をつけるべきはなんだと思いますか?
収斂火災とは何かをご存知ですか?
知らない知識があった方は、本書を読んで得るものがあるはずです。
生存確率がアップする。
少なくとも、YouTuberが〜してみた動画を視聴するよりは役に立ちますし、芸能人のゴシップ記事を読み漁るよりはタメになります。
以上、甘中繁雄著『そのとき、どうする?ただちに命を守るとっさの行動マニュアル』の要約と感想でした。
結論。YouTuberの動画や芸能人のSNS投稿を眺めるより、本書を眺めるほうが100倍有意義。イラスト付きで読みやすい。
本書を読んだ人が買いたくなるモノ、其の壱。
其の弐。