一流と呼ばれる人たちには、前向きな人が多いといいます。
彼/彼女たちから「明るく前向きな心の持ち方」を学んでみませんか?
この記事では、西沢泰生著『壁を越えられないときに教えてくれる一流の人のすごい考え方』の要約と感想をご紹介します。
ぜひ参考にしてみてください。
『壁を越えられないときに教えてくれる一流の人のすごい考え方』の要約と感想
まずは本書の要約から。
松下幸之助、岡本太郎、黒澤明、イチロー、本田圭佑、リンカーン、ピカソ、ヘンリー・フォードなど、一流の人たちの「前向きなメンタル」が感じられるエピソードを紹介。
ポジティブな視点や捉え方を提供し、読者の悩みやモヤモヤを解決することが本書の目的である。
クイズ形式になっているため、自分で考え、楽しみながら読み進めることができる。
以上がおもな内容です。
困難に負けないたくましい精神を手に入れたい方に本書はおすすめです。
クイズ形式は良いけれど
本書はクイズ形式を採用しています。
ただ「あの人はこう考えました」と紹介するのではなく、「どう考えたでしょう?」と読者に考えさせているのが本書です。
自分の想像が合っていれば「一流の考え方ができた!」と嬉しくなりますし、答えが違っていれば「そう考えるのか。なるほど」と感心できます。
エンターテインメントの要素を取り入れているのは、良い工夫ではないでしょうか。
ただし、クイズ形式に関して一点だけトラブルがありました。
というのも、問題とおなじページに答えが載っているため、考えようとする前に正解が目に入ってしまうのです。
つまり、クイズになっていない、ということです。
解答だけやたらフォントがデカいので、見ないように意識しても視界に入ってしまう。
紙の本では答えが別のページに書かれているのかもしれませんが、Kindle(電子書籍)に関しては問題と解答がおなじページに表示されており、クイズの体をなしていませんでした。
編集者が改ページのコードを原稿へ入力すれば、両者を別々のページに表示できるはずです。
せっかくのクイズを楽しめないのは残念だといえるでしょう。
紙の本はどうなっているのか未確認。問題のすぐとなりに解答が載っているKindle版には興醒め。
一流はやっぱり一流だった
クイズのレイアウトはともかくとして、内容は充実していました。
さすがは「名言集やエピソード集」を愛する著者なだけあって、さまざまな逸話が本書では紹介されています。
たとえば松下幸之助は「成功するまで続ければ、それは成功になる」と語ったのだといいます。
挑戦を途中でやめてしまうから失敗になるわけで、諦めずつづけているならば、まだ成功への途上に過ぎません。
松下幸之助の言葉からはネバーギブアップの精神を学べます。
いっぽうで「成功という言葉が嫌い」だと語るのはイチローです。
なぜなら、他人がいう成功を追い求めていると、何が成功なのかわからなくなってしまうからです。
イチローは「成功の基準を決めるのはあくまでも自分自身」だと述べていました。
- ブランド品をたくさん持っている
- 高級外車に乗っている
- 広い豪邸に住んでいる
- たくさんの知人がいる
こうした世間一般の成功を気にせず、成功に縛られず、自分がやるべきことに集中すべきだということでしょう。
大事なのは他者に認められることではなく、「自分で自分を満足させること」なのかもしれません。
まとめ
一流と呼ばれる人々の前向きな考え方を、クイズ形式で知ることのできる一冊でした。
Kindle版のレイアウトに難があるものの、総じて良い内容だったといえます。
本書が良いのは、「関連する言葉やエピソード」が収録されている点です。
たとえば松下幸之助の「成功するまで続けるから成功になる」という言葉に関して、サッカー本田圭佑選手の「成功するまで諦めない」といった発言が本書には載せてありました。
複数の偉人がおなじ考えをしていることが、その思考に説得力を持たせています。
似た考えやエピソードを引っ張り出してきているのは、名言集やエピソード集を好む西沢氏ならではの工夫だといえるでしょう。
では最後に問題です。
「6時間で木を切り倒せと言われたら、私は最初の4時間を……」
さて、第16代アメリカ大統領リンカーンは最初の4時間を何に使いたいと語ったでしょうか。
答えは本書のなかにあります。
以上、西沢泰生著『壁を越えられないときに教えてくれる一流の人のすごい考え方』の要約と感想でした。
結論。一流の人たちから前向きな考え方を学べる。挫けそうなとき、諦めそうなとき、本書に載っている言葉があなたを救ってくれるはず。