スマイルズが書いた『自助論』のなかから、重要なメッセージのみを抜粋してできたのが本書です。
「ひたむきに努力すれば報われる」というこの世の真理について、 あなたも学んでみませんか?
この記事では、サミュエル・スマイルズ著、山本史郎編訳『イギリス流 大人の気骨 スマイルズの「自助論」エッセンス版』の要約と感想をご紹介します。
ぜひ参考にしてみてください。
『イギリス流 大人の気骨 スマイルズの「自助論」エッセンス版』の要約と感想
まずは本書の要約から。
スマイルズによる『自助論(セルフヘルプ)』は、19世紀にイギリスで出版された書物である。
「天は自ら助くる者を助く」という一節がよく知られている。
たゆまず正しい努力を続けることこそが、幸福に至る王道だと説く。
偉人にまつわる例や繰りかえし部分を原著から省き、4分の1程度の量にまとめたエッセンス版。
以上がおもな内容です。
スマイルズ『自助論』の要点を知りたい方に本書はおすすめです。
努力のススメ
『自助論』のなかでスマイルズが述べているのは、努力の大切さについてです。
なぜなら、いつの時代にあっても、正しい努力を続けることこそが、人間的な幸福に至る王道であるからです。
タイトルにある「自助」という言葉は、自分で自分を助けることを意味します。
人間は他人に助けてもらっては育たないが、自分で自分を助けることによって大きく成長できる、とスマイルスは述べています。
つまり、他人に頼らず自ら努力すべし、というわけです。
たとえば努力を怠らないために、「安楽で贅沢な生活に注意すべきだ」とスマイルズは警告しています。
というのも、ぬるま湯に浸かっている人間には、努力したり、困難に立ち向かおうとする気力が育たないからです。
いっぽうで、貧乏は旺盛な自助精神の前ではむしろ祝福になる、ともスマイルズは述べていました。
ゆとりのある生活が良く貧乏が悪い、というわけではないのです。
なぜなら、幸福になるうえでもっとも重要なのは「自助の精神」だからです。
リッチとかプアとかの問題ではなく。
あなたを勇気づけるメッセージ
本書には、読者を勇気づけるメッセージが散りばめられていました。
たとえば、「黄金を得るよりも、知恵を得るほうが良い」という言葉です。
人が欲しがるどんな物とも、知恵は比べ物にならないといいます。
ブランド物のバッグや高級車を手に入れるよりも、一生にわたって役立つ知恵を手にしたほうが、私たちにとって有益なのかもしれません。
欲するべきは「知恵」だということです。
それから本書には、「どう待つかを知ることが成功の秘訣だ」という言葉も載っていました。
待つだけの価値がある果実は、えてして熟すのが遅いものだといいます。
だからこそ成果を気長に待つためには、明るい気持ちで働くことが重要になります。
明るい気持ちと勤勉さこそが、人生で成功し、幸福を手にするための鍵となる、と『自助論』には書かれていました。
仕事で思うような結果が出ないとき、腐らず、前向きな気持ちで働きつづけられそうですか?
あなたが望むものが大きければ大きいほど、手にするまでには時間がかかる、ということを認識していたほうが良いのかもしれません。
「結果が出なくても焦ってはいけない」とわれわれを励ましてくれるのが本書です。
まとめ
さすがは名著と呼ばれているだけあって、本書にはこの世の真理が詰まっていました。
19世紀に出版された本であるにもかかわらず、21世紀の現在でも内容が古くなっていません。
なぜなら、物事の本質について書かれているからです。
本質はいつまで経っても変わらない。
世界を動かしリードするのは、天才ではなく、
- 目的意識のはっきりした人
- 地道に努力を続けられる人
だといいます。
あなたは目的意識を持ち、たゆまぬ努力を続けられていますか?
自分を鼓舞するために必要なのは、勇気づけてくれる先人の言葉です。
あなたが目的意識を持ち、努力したくなるような言葉が本書には詰まっています。
なにか夢に向かって頑張っているのであれば、ぜひ読んでみてはいかがでしょうか。
以上、サミュエル・スマイルズ著、山本史郎編訳『イギリス流 大人の気骨 スマイルズの「自助論」エッセンス版』の要約と感想でした。
結論。『自助論』のエッセンスを抜き出した本。重要なポイントを効率よく学べる。自分を助けられるのは自分だけ。誰かに助けてもらおうなんて甘ったれた考えは捨てよう。