SNSに装備されている「いいね!」ボタンが原因で心を病んでしまう人は少なくないといいます。
高級料理や高級バッグなどの写真をアップし、他人に認められようとする欲求をどうコントロールすべきかが、本書には書かれていました。
この記事では、ゆうきゆう著『「いいね!」の魔力 認められたい心理のヒミツ』の要約と感想をご紹介します。
ぜひ参考にしてみてください。
『「いいね!」の魔力 認められたい心理のヒミツ』の要約と感想
まずは本書の要約から。
SNSの「いいね!」ボタンは、われわれの承認欲求を満たしてくれる。
だが、承認欲求には終わりがない。そして承認欲求は貯めておけれない。
だから私たちはつねにもっともっとたくさんの「いいね!」を他者に求めてしまうのだ。
SNSにハマってしまう人の心理を明らかにし、どうすればSNS依存を抜け出して自分らしく生きられるかを説く。
以上がおもな内容です。
他者から認められたい気持ちが強い方に本書はおすすめです。
SNSは承認欲求を手軽に満たせるツール
「SNSは承認欲求を手軽に満たせるツールだ」と著者はいいます。
いいねボタンを押すのには1秒もかかりません。
したがって、ちょっと気の利いた投稿をすれば、10や20のいいね!を集めることは容易です。
ですが、手軽に承認欲求を満たせてしまう現在のネット環境は、私たちにとって自然ではありません。
なぜなら、人に認めてもらうには時間や手間がかかるものだからです。
- 誰よりも練習してサッカー選手になる
- 人一倍勉強をして東京大学に合格する
- たくさん働いてビジネスを軌道に乗せる
など、誰かに認められようと思ったら、それなりの労力と時間がかかるのが当然であって、SNSへの投稿ひとつで「いいね!」と褒められる現状は不自然だ、ということです。
現実世界で誰かに認められることがなくても、SNSなら「いいね!」ボタンを押してもらえます。
SNSではいつもと違う自分になれます。
このようなSNSの特性が、私たちを夢中にさせ、あるいは依存させるのだと著者は指摘していました。
SNSの魔力に操られてしまわないためには、まず、SNSについて心理学的な側面から学んでおくべきではないでしょうか。
本書では、いいね!の魔力がわかりやすく説明されています。
SNS依存から抜け出すアドバイス
SNSに熱中し、いいね!の数に一喜一憂しても意味がありません。
孤独を恐れて、寂しさを紛らわすためにいいね!を求めても、よけいに虚しくなるだけだと著者は指摘します。
なぜなら、あなたの投稿にいいね!を押してくれる赤の他人は、悩みを本音で話せる相手ではないからです。
つまり、いざというときに頼りになる人間ではない、ということです。
重要なのは、他人に自分の価値を認めてもらうのではなく、自分で自分の価値を認めることだと著者はいいます。
「自信を持つこと」といい換えられるでしょう。
自信を持つために著者は、「自信が持てたら何をしているだろう」と行動を考え、その行動をゴールにするよう勧めていました。
というのも、先に行動をすれば、後から自信はついてくるからです。
なるほど、自信というのは他者から与えられるものではなく、自らつくり出し、育てていくものなのかもしれません。
「いいね!」の数とあなたの価値にはなんの関係もない、ということです。
メンタルを消耗するだけのSNSは、そろそろ終わりにしませんか?
まとめ
ネット社会を生きる現代人の悩みについて、わかりやすく解説してある本でした。
- SNSとは適度な距離を置くこと
- リアルな人間関係を大事にすること
これらが重要だと著者はアドバイスしています。
いっぽうで本書が残念だったのは、
- 表紙デザインがダサい
- 本文の文字色がなぜかブルー
これら2点です。
文章が黒字ではなく青字で印刷されており、読みにくさを覚えました。
本書のブックデザインにはセンスの欠片もありませんが、内容は素晴らしく、私たち現代人にとって役立つアドバイスが詰まっています。
表紙のダサさに躊躇せず、ぜひ買って読んでみてはいかがでしょうか。
以上、ゆうきゆう著『「いいね!」の魔力 認められたい心理のヒミツ』の要約と感想でした。
結論。見た目はダサい。内容は優秀。それが本書。
SNSの利用を抑える方法はこちらです。