法定速度を守らず、猛スピードで車を走らせる人を「スピード狂」といいます。
スピード狂の人たちは、いったい何を考えているのでしょうか。
どんな目的があって、車の速度を上げるのでしょうか。
この記事では、
- 自己顕示欲を満たしたい
- ストレス発散
など、「スピード狂の心理」をわかりやすく解説します。
ぜひ参考にしてみてください。
車で猛スピードを出す「スピード狂」の心理
法定速度を無視し、一般道や高速道路で車を爆走させるのがスピード狂です。
たとえば、制限速度40km/時の道路を、スピード狂は80km/時で疾走したりします。
車で飛ばす人たちは、速さに快感を覚えているのです。
なお、スピード狂に男女は関係ありません。
彼/彼女らが車の運転で猛スピードを出す理由は、
- 自己顕示欲
- スリル
- ストレス
という3つのキーワードで説明できます。
1. 自己顕示欲を満たしたい
人は誰でも「他者に認められたい」という欲求を持っています。
これを承認欲求、あるいは自己顕示欲といいます。
スピード狂は、車を猛スピードで走らせることで自己顕示欲を満たそうとしているのです。
一般道を爆走して、
- ドライビングテクニック
- 度胸
などの凄さを、スピード狂は他者に見せつけたいのでしょう。
つまりスピード狂というのは、自分は運転がうまくて怖いもの知らずなのだと周囲にアピールし、悦に入っている、ということです。
スピード狂の勘違い
爆走する自分に後続車がついてこれないのは、
- 運転技術がないから
- 度胸がないから
- 車の性能が低いから
などと考え、スピード狂は満足します。
ですが、これは勘違いです。
なぜなら多くのドライバーが猛スピードを出さないのは、運転がヘタなわけでも度胸がないからでもなく、制限速度を守ろうとしているからです。
あるいは、大きな交通事故を起こすリスクを抑えようとしているからです。
ところがスピード狂は勘違いし、「みんな度胸のない下手クソなドライバーばかりだ」と周囲を見下し、優越感を抱いています。
つまりスピード狂は、勝手な勘違いをして良い気分になっている、ということです。
2. スリルを味わいたい
スピード狂が公道を爆走するのは、猛スピードによるスリルを味わいたいから、という動機もあるでしょう。
いい換えれば、彼/彼女らの日常生活はよほど退屈なのだといえます。
ですが、よくいわれるように「人間は刺激がなければ生きていけれない」生き物です。
だからこそ、
- 事故を起こすリスク
- 警察に取り締まられるリスク
などを冒し、心臓をドキドキさせ、アドレナリンの分泌とともに、スピード狂は興奮する快感を味わっているのではないでしょうか。
アクセルペダルを踏み込むだけで刺激を与えてくれるのが車です。
スピード狂にとって自動車は、刺激をもたらしてくれるオモチャに過ぎません。
場合によっては大事故を起こし、刑務所にぶち込まれることさえありますが、日常に退屈しているスピード狂にとっては刑務所生活も悪くないのかもしれません。
刑務所で非日常という名の刺激を味わえるので。
3. ストレスを発散したい
スピード狂が法定速度を無視する理由として、ストレス発散も挙げられます。
日常生活で溜め込んだストレスや怒り、鬱憤、モヤモヤとしたやり場のない感情を、猛スピードを出すことで発散している、ということです。
ストレスが溜まると、人間は全力でなにかをしたくなります。
- カラオケで熱唱する
- サンドバッグを殴りまくる
- 上り坂を全力疾走する
- 車内で大声を出す
など、溜め込んだ負のエネルギーを爆発させたくなるのです。
ストレス発散の手段として、スピード狂は「車を猛スピードで走らせること」を選んでいるのかもしれません。
とりわけ、ルールや規則を破る背徳感は人をスッキリとした気分にさせます。
道交法で定められた法定速度を無視する背徳感が、快感となり、彼/彼女らのストレス解消に一役買っている側面もあるはずです。
まとめ
いわゆる「スピード狂」といわれる人たちが車で猛スピードを出すのは、
- 自己顕示欲を満たしたい
- スリルを味わいたい
- ストレスを発散したい
といった心理に突き動かされているからです。
すべてに該当しているのか、どれかひとつの動機に基づいているのかは、スピード狂によって異なります。
ただしあらゆるスピード狂に共通していえることがあります。
スピード狂と呼ばれる人たちは想像力が欠如している、ということです。
スピードを上げれば上げるほど、
- 交通事故発生のリスク
- 交通事故の大きさ
が甚大なものになるのは、疑う余地がありません。
ですが想像力が足りていないために、「交通事故を起こしたらどうなるか」をスピード狂の人たちは考えられないのです。
想像できていたら、あんなに猛スピードでぶっ飛ばさない。
猛スピードを出したせいで大事故を起こし、相手を死なせ、はじめて自らの運転を後悔します。
が、時すでに遅しです。
2020年8月のポルシェ追突死亡事故のように。
- 自己顕示欲
- スリル
- ストレス発散
すべてクルマを爆走させなくても叶えられます。
ほかの手段がいくらでもある、ということです。
法定速度を超過して爆走するのは、やめておいたほうが良いでしょう。
以上、スピード狂の心理でした。
結論。自分の凄さを見せつけたくて、刺激を味わいたくて、ストレスを発散したい。だからスピード狂は猛スピードで突っ走る。
もしあなたの身近にスピード狂がいるなら、こちらの記事を読んでもらってください。
その人物が大事故を起こし、誰かを死なせる前の今ならまだ、間に合います。
あるいは本人が大事故を起こして死んでいない今ならまだ、助けられます。