本書の想定読者は、パートナーがいる男性を好きになった女性、です。
好きな男性に彼女や妻がいても恋を諦めることなく、パートナーから「略奪」することを著者は勧めていました。
実行するかどうかはともかくとして、選択肢のひとつとして「略奪愛」を持っておくのも悪くはないでしょう。
この記事では、家田荘子著『略奪愛のルール 彼の「いちばん大切な人」になるために』の要約と感想をご紹介します。
ぜひ参考にしてみてください。
『略奪愛のルール 彼の「いちばん大切な人」になるために』の要約と感想
まずは本書の要約から。
好きな男性に彼女がいたり、妻がいたりしても、恋を諦める必要はない。
なぜなら、略奪する手があるからだ。
笑顔を絶やさない、心のよりどころになる、彼に甘えられる存在を目指す、聞き上手になる、彼女や妻について深入りしないなど、略奪愛を成功させるコツを伝授する。
以上がおもな内容です。
他人が持っているバッグや財布を盗むのは犯罪行為ですが、他人の「男性」を盗むのは、合法です。
好きな男性を略奪したい方にとって、本書のアドバイスは役に立つかもしれません。
句点が多く文章が読みにくい
本書の内容は悪くありませんが、文章はお世辞にも「読みやすい」とはいえませんでした。
著者の文章にはやたらと読点(「、」コレ)が多いのです。
読点には、文章を区切る役割があります。
読点だらけの本書は、文章がブチブチと区切られてばかりで、スラスラと読めません。
たとえるなら、麺が短すぎるラーメンのようなものです。
短い麺はズルズルとすすれず、食べにくいため、ラーメンにたいしてだんだん腹が立ってくるのではないでしょうか。
この短すぎる麺とおなじ働きをしているのが、本書における読点です。
文章のテンポが悪く、本書を読むのは億劫に感じられることでしょう。
ズルズルとすすれない麺、スラスラと読めない文章ってなもん。
とはいえ、略奪愛の役に立ちそうなアドバイスが記されているのは事実です。
好きな男性を本気で奪ってやろうと思うなら、まずはこの読みにくい文章に立ち向かいましょう。
略奪愛の厳しさにくらべたら、本書の読みにくさなど、取るに足らないものかもしれません。
略奪愛の理想系
略奪愛について、「気がついたら略奪していた」という状態が理想なのだと著者は述べていました。
略奪する気満々で男性にアプローチするではなく、 略奪する気はなかったけれど結果的に略奪していたというカタチを目指すべきだ、とのことです。
なぜなら、略奪愛を意識しないほうが、自らが受ける心のダメージを小さくできるからです。
そもそも略奪愛というのは、
- 相手の男性
- 男性のパートナー
など、かならず誰かを傷つけます。
誰かを傷つける行為をするわけなので、たいていの人は、略奪愛に罪悪感を覚え、自らのことを責めてしまうといいます。
だからこそ、自分を騙し、「略奪しようとは思っていない」というスタンスで彼に接近することを著者は勧めていました。
「今のはギリギリ黄色だった」と自分に言い聞かせながら赤信号を通過するように。
略奪愛のテクニックは本書を参考にしてみてください。
本書を読む前にまずあなたが知ってくべきは「心よりも先に彼の体を奪ってはいけない」という最大のタブーです。
男性の体を奪うのは簡単なことですが、先に体を奪ってしまうと、後から彼の心を奪うハードルがグッと上がってしまうからだそうです。
そうではなく、
- 聞き上手になる
- 彼に甘えられる存在になる
- 自分にしかない魅力をアピールする
など、彼を精神的に落とし、彼の本命になることを目指すべきだと著者はいいます。
焦って安易な手段に頼らないようにご注意ください。
まとめ
読点だらけで読みにくい文章ですが、内容はそこそこ役に立ちそうです。
彼女といそうな時間帯に男に電話をすべし、といった卑劣なアドバイスも載っていました。
彼の彼女にたいして嫌がらせをし、2人の仲を悪くさせ、破局に持ち込む作戦です。
「誰からの電話なの?ねぇ」って。
あるいは、彼の背中にこっそりあなたの髪の毛をつけておくのも良いそうです。
髪の毛を見つけた彼のパートナーは「これは何よ」と憤慨し、2人は険悪なムードになり、やはり破局へと向かうことでしょう。
略奪愛を実行するには、覚悟が必要です。
他人を傷つけたり、自分が傷ついたりする覚悟です。
ただし、本書を読んで略奪愛について知るのに、覚悟は必要ありません。
必要なのは、本書を買うためのお金と、読むための1〜2時間だけです。
略奪愛に走るかどうか、決めるのはあなたです。
本書を読み、ポイントや注意点、コツを押さえておいて損はないでしょう。
もしかすると略奪愛の厳しさを知ったあなたは、好きな彼のことを断念するかもしれません。
「気持ちの整理がついた」という意味で、本書を読んだことは無意味ではないはずです。
以上、家田荘子著『略奪愛のルール 彼の「いちばん大切な人」になるために』の要約と感想でした。
結論。文章はヘタクソだけど、中身はボチボチ役立つ。たとえるなら本書は、盛りつけは汚いけど味はウマい料理のようなもの。