HSPとは、繊細な人を意味する言葉です。
他の人が気づかない些細なことにも気がつく繊細な人(HSP)は、およそ5人に1人の割合で存在しているといいます。
あなたはご自身の性格を「繊細」だと思いますか?
もしかすると本書は、あなたに関係している本かもしれません。
HSPについてわかりやすくまとめてあるコミックエッセイです。
この記事では、武田友紀監修、かほり著『「HSP」で「ひきこもり」だけど私は元気です。』の要約と感想をご紹介します。
ぜひ参考にしてみてください。
『「HSP」で「ひきこもり」だけど私は元気です。』の要約と感想
まずは本書の要約から。
著者はひきこもりのイラストレーター。
HSP(本書では「繊細さん」と呼ぶ)である著者が自らの実体験をマンガにし、HSP専門カウンセラーである武田友紀氏が解説をくわえている。
HSP(繊細さん)、自宅に引きこもっている人にたいして、「こんな生き方もあるよ」と生きるヒントを届けるコミックエッセイ。
以上がおもな内容です。
「自分もHSPかもしれない」と思っている方に本書はおすすめです。
HSPは物音にびっくりしやすい、暗いニュースに影響を受けやすいなど、HSPの特徴について深く理解できるのではないでしょうか。
もちろん、生き方をラクにするためのアドバイスや対処法も載っています。
HSPについて理解しやすい
本書のメインテーマはHSPです。
HSP(Highly Sensitive Person)とは、心理学者アーロン博士によって提唱された概念で、日本語では「超繊細な人、超敏感な人」などと訳します。
HSPは病気ではなく、ただの気質です。
およそ5人に1人がHSPだとされているため、私やあなたがHSPであっても、なんら不思議ではありません。
ちなみに、日本人のうち約22%がB型の血液型です。
つまり、B型に生まれてくる確率と、HSPに生まれてくる確率はほとんどおなじなのです。
HSPがそれほど珍しいものではないことがお分かりいただけるのではないでしょうか。
本書ではそんなHSPを、コミックエッセイと文章で解説していました。
見開き1ページにつき1テーマです。
ページの右側にはマンガが描かれていて、左側には解説やアドバイスが書かれています。
ふだん読書をしない方であっても、本書ならテンポ良くスラスラと読めるに違いありません。
HSPと上手に付き合うアドバイス
HSPの特徴は4つあります。
- 深く考える
- 過剰に刺激を受けやすい
- 感情反応が強く、共感力が高い
- ささいな刺激を察知する
もしこのうち1つでも該当しないものがあれば、その人物はHSPではないといいます。
四輪のうちひとつでもタイヤが外れてしまったら、そのクルマは走行できないのとおなじです。
いかがでしょうか。
あなたがすべてに当てはまっている自覚がある(HSPの可能性が高い)としたら、本書に載っているアドバイスは役に立つはずです。
たとえばHSPは、暗いニュースや本に影響を受けやすいといいます。
不幸なニュースに強く共感したり、ショッキングな出来事に強く反応したりして、心がザワザワしてしまうわけです。
そこで本書では、どんよりする物や情報から距離を置くこと、が推奨されていました。
もしもあなたが毎朝欠かさずニュースを見ているとしたら、その習慣はやめたほうが良いかもしれません。
あるいは隙間時間にスマホでニュースをチェックする癖があるとしたら、改めたほうが良さそうです。
HSP(繊細さん)が自ら暗いニュースを見るのは、まるでピーマンが苦手な人が毎日ピーマンを食べているようなものだといえます。
つまり、賢明ではない、ということです。
まとめ
HSPについてわかりやすく学べる良書でした。
著者(かほり氏)は自らの体験談をマンガにし、専門家(武田氏)が解説文を書いています。
プロのイラストレーターとHSPの専門家がタッグを組めば、良い書籍ができあがるのは「然もありなん」ってなもんです。
プロの作詞家とプロの作曲家がタッグを組めば名曲が生まれるのとおなじです。
繊細さは生まれ持った気質であり、変えることはできないといます。
繊細さを拒否せず、むしろ自らの気質としてHSPを大事にすることで、いっそう元気に過ごせると本書には書かれていました。
HSPかつひきこもりでも元気な著者から、その生き方を学んでみてはいかがでしょう。
以上、武田友紀監修、かほり著『「HSP」で「ひきこもり」だけど私は元気です。』の要約と感想でした。
結論。HSPについて理解しやすい一冊。HSPを知りたい方に入門書としておすすめのコミックエッセイ。
HSPについて、当サイトではこんな本も紹介しています。