人生や仕事における「道しるべ」を求めているHSP(敏感すぎる人)のための本です。
HSPはHighly Sensitive Personの略で、日本語では、
- 敏感すぎる人
- 繊細すぎる人
などと訳します。
人口の5人に1人がHSPだとされており、けっして病気などではありません。
HSPは性格や性質の一つです。
仕事に悩める敏感すぎる人に本書はおすすめです。
この記事では、みさきじゅり著『ささいなことに動揺してしまう敏感すぎる人の「仕事の悩み」がなくなる本』の要約と感想をご紹介します。
ぜひ参考にしてみてください。
『ささいなことに動揺してしまう敏感すぎる人の「仕事の悩み」がなくなる本』の要約と感想
まずは本書の要約から。
著者はHSP専門キャリアコンサルタント。
HSPは感覚から得た情報を処理する神経が敏感であるため、ちょっとした刺激に大きく反応したり、疲れやすかったりする。
事実、HSPが抱える悩みのトップは「疲れやすさ」だ。
HSPは神経が昂りやすく、頭が疲れやすいのだといえる。
HSPにはどんな職場環境が向いているのか、どんな仕事が向いているのか、疲れにくくするためにはどんな工夫が有効かなど、HSPの働き方について解説する。
以上がおもな内容です。
自らを繊細だ、敏感だ、と思う方に本書はおすすめです。
HSPの特性に合った働き方を学べるのではないでしょうか。
強くて俊敏な人間がボクサーになるように、想像力豊かな人間が小説家になるように、仕事において「適性」は重要です。
HSPについて理解していなければ、自分はどんな仕事に適性があるのかを判断できません。
HSPは人といると疲れる
HSPは人といることに疲れやすいといいます。
なぜならHSPは、相手の気分や考にたいする洞察力が優れており、つい相手のペースに合わせてしまいがちだからです。
早い話が、HSPは周囲に気を使いすぎてしまう、ということでしょう。
周りのことを考えない自分勝手な人間よりも、HSPのほうが仕事で疲れるのは当然です。
そこで著者は、他人とは距離をとるのが大事だ、とアドバイスしていました。
たとえば、一定の距離感を保てる人間関係かどうか、プライバシーのある職場環境かどうかを重視すべきだといいます。
HSPにとっては在宅ワークが選べることが望ましい、とも著者は述べていました。
もしあなたがHSPだとしたら、人間関係の煩わしさから解放されるだけで、仕事の疲労感はグッと減るはずです。
在宅ワークは、HSPにとって理想の働き方ではないでしょうか。
いまの職場ではリモートワークが難しい(導入していない)なら、いっそ在宅ワークを認めている会社へ転職する手もあります。
HSPの仕事選びのコツ
HSP(敏感すぎる人)が仕事を選ぶ際のポイントとして、本書では以下の4つが紹介されていました。
- 神経が昂る要素が少ない
- 一定の距離感を保てる人間関係
- 在宅ワークや出勤時間が選べる
- 自分のやり方でやらせてもらえる
これらの要件をクリアしている仕事は、HSPに合っているといえるそうです。
HSPにとってもっとも大事なのは、ひとりで働けること、なのかもしれません。
なぜならHSPは、周囲にいる人の影響を受けやすいからです。
HSPは脳のミラーニューロンが活発であり、相手のことを自分のことのように感じたり、相手のとる行動が分かったりするといいます。
同僚や上司の感情にいちいち左右されていたら、精神的疲労感を覚えるのは当然です。
ただし本書には、HSPに適している具体的な職業までは書かれていませんでした。
「これらの条件に適合している仕事を各自で探してくれ」ってなもんです。
本書を読んで私は、
- ブロガー
- YouTuber
- フリーライター
などがHSPに適していると考えました。
いずれの職業も人と関わることがなく、自宅にこもって自分のペースで進められます。
HSPにもってこいの仕事ではないでしょうか。
問題があるとすれば、稼ぐのが難しいこと、かもしれません。
いずれも収入を得て仕事とするには、ノウハウや経験が必要です。
ただ、チャレンジしてみる価値はあるはずです。
まとめ
HSPと仕事についてわかりやすくまとめてある一冊です。
仕事選びのポイントや、HSPが疲れやすい理由を学べるため、今後のキャリアを考える上で参考になるのではないでしょうか。
ところであはたは、仕事を「生活の手段」と割り切って考えていますか?
HSPは、仕事はお金のため、と割り切って考えられないといいます。
むしろ、使命や自らの存在意義など、HSPは仕事について深く考える傾向にあるそうです。
いっぽうで、自分の存在意義や使命と仕事との結びつきがわかると、納得して仕事に取り組めるのがHSPだと著者は述べていました。
HSPは仕事選びに妥協すべきではないといえます。
自らに合った仕事をとことん追求すべきです。
以上、みさきじゅり著『ささいなことに動揺してしまう敏感すぎる人の「仕事の悩み」がなくなる本』の要約と感想でした。
結論。仕事に悩んでいるHSP(敏感すぎる人)におすすめ。自分がHSPかどうかわからなくても、敏感だと思うなら、読んで損はない。
HSPについて、当サイトではこんな本も紹介しています。
著者のかほりさんは、イラストレーターとして自宅で仕事をしている人物です。
他人と関わることなく、HSPらしい働き方をしているといえます。
HSPとうつの関係についてはこちらの本がおすすめです。
あなたは自分のことを認められていますか?
自己肯定感を高める方法が載っています。