本書は1972年に刊行されたベストセラーの復刊です。
「どうすればお金持ちになれるのか」
今も昔も変わらないお金儲けの真理を、日本マクドナルドの創業者である藤田氏が語っています。
この記事では、藤田田著『ユダヤの商法 世界経済を動かす』の要約と感想をご紹介します。
ぜひ参考にしてみてくださいい。
『ユダヤの商法 世界経済を動かす』の要約と感想
まずは本書の要約から。
著者は日本マクドナルドの創業者。
本書は1972年に刊行されたベストセラーの復刊である。
ユダヤ商法の定石こそ、金儲けのノウハウだ。
定石さえ守れば、金儲けは誰にでもできる。
巨万の富を築きたい人にむけ、金儲けの原理原則を説く。
以上がおもな内容です。
半世紀前に出版された書物ですが、内容はほとんど古くなっていませんでした。
時が経っても変わらないビジネスの大原則が記されている、といえます。
金儲けのできないヤツはアホで低能
ユダヤ人の価値基準は「お金」だそうです。
お金があれば偉いし、お金がなければ偉くないという、シンプルな基準のなかでユダヤ人は生きているといいます。
そんなユダヤの商法を学び、実践して成功した著者は、「金儲けのできないヤツはアホで低能だ」と切り捨てていました。
なぜなら、頭さえ使えば、世の中には金の儲かることがゴロゴロ転がっているからです。
極端かつ辛辣な考えですので、人によっては反感を抱くかもしれません。
お金の儲け方についても、合法的であれば悪どくてもOKだとしています。
たとえばユダヤの商法においては、特定の商品を買い占めて値段を吊り上げ、高く売って儲けるのも立派な商売だと認めているそうです。
ニュースではよく「高額転売」が非難されていますが、ユダヤの商法においては「賢い儲け方」だといいます。
高額転売そのものは合法ですので、事実、行っても問題ありません。
それから、買い叩くのもけっして悪いことではなく、買い叩かれるような商売をしているほうが悪い、とも本書には書かれていました。
つまるところ、本書には綺麗事がいっさい出てきません。
むしろ「金儲けのためにはどんな手段を用いても構わない」としています。
「世の中カネがすべてだ」と考えている人にぴったりの本ではないでしょうか。
ユダヤ商法が狙うのは女と口
ユダヤ商法において、ターゲットは2つしかないといいます。
- 女
- 口
これが商売の基本なのだそうです。
すなわち、女性にむけた商売と、口に入れるものを扱う商売です。
藤田氏は日本マクドナルドを創業し、消費者の「口」を狙った商売で大成功しました。
どうじに彼は宝飾品の輸入商も行っており、アクセサリーやバッグなどを「女性」に売り、これまた成功しています。
ただし、「女性」をターゲットにする商売がいまも通用するのかどうかはわかりません。
なぜなら本書には、「男が働いて金を稼ぎ、女がその金を使って生活を成り立たせる」といった前提(1972年当時の時代背景)があるからです。
半世紀が経ったいま、時代は変わり、「働く夫と専業主婦」という構図はほとんどなくなりました。
夫婦は共働きが一般的ですし、そもそも未婚率が上昇しており、男性も女性もそれぞれが稼いだお金をそれぞれが使っています。
ですので、いまビジネスを行うなら、「女性」だけにこだわる必要はないのかもしれません。
「男は金を持っていないから、消費する権利がない」と本書にはありますが、現在は異なっているからです。
このように現状とは合わない箇所もありましたが、
- 数字に強くなれ
- 法律の欠陥をつけ
- 休息はかならずとれ
- 薄利多売はバカの商法
- 商品の値段をまけるな
- 自分が嫌いなものを売れ
- 重要なことはメモをとれ
- けっして税金を誤魔化すな
- 金持ちから儲けさせてもらえ
など、ビジネスの本質といえる内容が詰まっていました。
ゆえに、「読んでも役に立たない」ということはありません。
むしろ役立ちます。
「自分が嫌いなものを売れ」は特に。
まとめ
カネだ、カネだ、ガッハッハ、ってな本でした。
「目標を紙に書いて毎日見よう」といったスピリチュアルな内容はいっさいなく、とことん実践的なアドバイスが書かれています。
お金が欲しい人にむけた本ですので、お金が欲しい方はぜひ本書を読んでみてはいかがでしょうか。
本書に従って行動していると、周囲からは「カネの亡者だ」と非難されるかもしれません。
ですがいっぽうで、大金を稼げる可能性はグンと高くなります。
好感度を捨て、カネを取りにいきましょう。
どんな方法で儲けても良いとするユダヤ商法が、私たちの固定観念を取っ払い、これまで見えていなかったビジネスのヒントに気づかせてくれるはずです。
以上、藤田田著『ユダヤの商法 世界経済を動かす』の要約と感想でした。
結論。カネを稼ぐための方法論が書かれている。綺麗事は抜き。精神論もナシ。清々しいほどに「カネがすべて」なマインドの本。
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