2020年11月にホンダが発売した新型N-ONE RSは、車両価格が200万円となっています。
正確には、税込1,999,800円です。
トランスミッションに6速MTの設定があることで注目されている新型N-ONE RSは、価格に見合った性能を有しているのでしょうか。
それとも、200万円というRSの車両価格は割高なのでしょうか。
この記事では、
- 200万円ならS660も検討可能
- RSのボディ塗装費用は高すぎる
など、「新型N-ONE RSの車両価格200万円は高いのか」をわかりやすく解説します。
ぜひ参考にしてみてください。
新型N-ONE RSの車両価格200万円は高いのか
新型N-ONE RSの車両価格は、けっして安くありません。
RS(レーシングスポーツ)とはいえ、馬力は軽自動車の自主規制いっぱいである64馬力ですし、駆動方式はFFです。
スポーツカーの駆動方式は、FRやMR、RRなど「リアドライブ」であるのが一般的です。
ゆえに新型N-ONE RSは、スポーツカーでなければスポーティカーでもありません。
ただ6速MTが選べるだけの軽自動車です。
事実、新型N-ONE RSの動力性能は、新型N-ONEプレミアムツアラーとなんら変わりません。
サスペンションやブレーキ、タイヤなど、どこを見ても「RS専用セッティング」は皆無です。
ですので、
- 峠道
- 一般道
- 高速道路
- サーキット
どんな環境下においても、RSはプレミアムツアラーと同等の走りをします。
もしスポーティな運転を楽しみたいなら、そして車両価格200万円を予算とするなら、新型N-ONE RS以外にも条件に当てはまる車は存在しています。
200万円で買える他の車
たとえば、おなじくホンダが販売している軽自動車S660は、車両価格が203万円からとなっています。
S660の特徴は、駆動方式がMRであることです。
MRというのは、エンジンを車体中央に搭載し、後輪を駆動させる方式をいいます。
たとえば、
- フェラーリ
- マクラーレン
- ランボルギーニ
などのスーパーカーがMRを採用していることからもわかる通り、MRは、スポーツカーにとって理想的な駆動方式なのです。
そんなMRを採用しているS660は、「小さなスーパーカー」と呼ばれたりもしています。
- MRのS660
- FFの新型N-ONE RS
両者は、走りのレベルがまったく異なります。
たとえるなら、家で入る風呂よりも、銭湯で入る風呂のほうが、大きくて気持ちが良いようなものです。
中途半端な新型N-ONE RSよりも、走行性能を追い求めているS660のほうが、運転していて楽しいのは間違いありません。
ホンダ以外なら
おなじく軽自動車のカテゴリーでいえば、ダイハツのコペンも良いでしょう。
コペンの車両価格は190万円と新型N-ONE RSよりも安いですし、なにより自動開閉式のハードトップを備えていて、スイッチ一つでオープンにできるのがコペンの魅力です。
オープンカーに乗るのは恥ずかしいかもしれませんが、オープンカーには、運転してみなければわからない楽しさや気持ち良さがあります。
コペンの「S」がつくグレードには、
- レカロシート
- MOMO製革巻きステアリング
- ビルシュタイン製ショックアブソーバー
などが標準装備されており、「走り」を追求していることがわかります。
ただし、
- ホンダS660
- ダイハツコペン
これらはともに「2シーター」なので、2名までしか乗車できません。
3名以上のキャパが欲しい場合には、スズキのスイフトスポーツも候補にが挙がってきます。
スイフトスポーツは普通車でありながら、車両価格は188万円と、新型N-ONE RSより12万円安く設定されています。
スイフトスポーツは、
- パワー
- 安定性
- 運転の楽しさ
- フロントの迫力
などにおいて、新型N-ONE RSに優っています。
さらに「新車」という制限を取っ払って中古車にまで目を向ければ、トヨタ86やスバルBRZも200万円以内で販売されているので、新型N-ONE RSのライバルとなるはずです。
ここまでにご紹介した、
- S660
- コペン
- スイフトスポーツ
- 86
- BRZ
といった自動車にくらべて、新型N-ONE RSが魅力的かといえば、そんなことはありません。
新型N-ONE RSは、走行性能が中途半端で、ただ6速MTが選べるだけの、やたら高い軽自動車です。
新型N-ONE RSのボディカラーは高すぎる
新型N-ONE RSで注意すべきが、選んだボディカラーによってプラスされる金額の高さです。
たとえば、
- ブラックとイエロー
- ブラックとホワイト
といった2トーンカラーは特別塗装色であり、別途82,500円の追加費用がかかります。
軽自動車の特別塗装色として、8万円という額は高すぎます。
ホンダが販売しているフリード(新型N-ONE RSよりボディがデカい)でさえ、特別塗装色の金額は55,000円がマックスです。
フリードよりも塗装する面積が少ない新型N-ONE RSの塗装に8万円かかるのは、おかしいと言わざるをえません。
では、他社はどうでしょう。
たとえばMAZDA3のソウルレッドクリスタルメタリックを選んでも、プラス66,000円で済みます。
もちろん、ボディサイズが大きいのは、新型N-ONE RSではなくMAZDA3です。
さらにいえば、新型N-ONEはボディカラーの価格が「おかしい」だけでなく、車両価格そのものも「おかしな」設定になっています。
新型N-ONEの不条理な価格設定については、当サイトにこんな記事があります。
まとめ
新型N-ONE RSの価格についてお伝えしてきました。
新型N-ONE RSの車両価格が200万円というのは、高すぎます。
ラーメンでたとえるなら、何でもない醤油ラーメンが1杯2,000円するようなものです。
ただの醤油ラーメンが2,000円では納得できないのとおなじで、新型N-ONE RSが200万円することもまた、納得できません。
新型N-ONEは、N-WGNと共通のプラットフォーム(基本構造)、インテリアを採用しているクルマです。
N-WGN(130万円〜)の見た目を変えて、6速MTを搭載した軽自動車が200万円、そこへ塗装料が8万円上乗せられるとなると、もはや新型N-ONE RSは「何にたいしてお金を支払っているのか」がわかりません。
私たちはただ、ホンダの利益獲得に貢献しているだけです。
よほどのホンダファンなら良いでしょうが、そうでなければ、あえて新型N-ONE RSを買ってホンダを儲けさせることはないでしょう。
新型N-ONE RSよりも速くて、よく曲がって、よく止まる、しかも安い自動車は、世の中にいくらでも存在しています。
以上、新型N-ONE RSの車両価格200万円は高いのか、でした。
結論。高い。高すぎる。自動車の性能と価格が見合っていない。ボディカラーは全5色中4色が特別塗装色なので追加費用が生じるし、ホンダ新型N-ONE RSからは、儲けたいニオイがプンプンする。
新型N-ONE RSと他のグレードとの差異について、当サイトにはこんな記事があります。
新型N-ONE RSのボディ色に関して、当サイトにはこんな記事があります。