こたつの熱で部屋全体を暖めるのは不可能です。
理由はシンプルで、部屋の空気を暖めるのに、こたつの熱ではパワーが足りないからです。
こたつが温度を上げられる範囲は「こたつ布団のなか」が限界でしょう。
こたつ布団を取っ払って部屋全体の温度を上げようとするのは、たとえるなら、玄関のドアを全開にした状態でエアコンの暖房を使い、札幌市全体の気温を上げようとするようなものです。
つまり、無茶だ、ということです。
ほかの暖房器具を使えば、室温はすぐ上げられます。
こたつにこだわる必要はありません。
この記事では、
- エアコン
- 石油ファンヒーター
など、「こたつよりマシな部屋全体を暖められる暖房器具3選」をわかりやすくご紹介します。
ぜひ参考にしてみてください。
部屋全体を暖められる暖房器具3選。こたつは落選
想像してみてください。
札幌市在住の男性が、真冬にもかかわらず、玄関のドアを開け放っています。
そして、
- 温度:30度
- 風量:強
に設定した自宅のエアコンで、この男性が札幌市の気温を上げようとしていたら、あなたはどう思いますか?
「正気なのか」
そう感じることでしょう。
こたつで部屋全体を暖めようと試みるのもおなじです。
自宅のエアコンで札幌市の気温を1〜2度上げるのは不可能ですし、こたつの熱だけで室温を1〜2度上げるのも、不可能です。
なぜなら、こたつが部屋の空気を暖めるパワーよりも、
- 壁から伝う外気の寒さ
- 床から伝う外気の寒さ
- 隙間風の冷たさ
など、部屋を冷やすパワーのほうが強力だからです。
支出より収入を増やさなければお金は増えないのとおなじで、冷やすパワーを暖めるパワーが上回らなければ、部屋の温度は上がりません。
- エアコン
- 石油ファンヒーター
- セラミックファンヒーター
室温を上げるなら、これらパワフルな暖房器具に頼るべきです。
1. エアコン
部屋の空気を暖めたいなら、こたつではなく、エアコンを使うと良いでしょう。
冷房機能だけでなく暖房機能も備えているエアコンは、冬のシーズンになると暖房器具として活躍してくれます。
ただしエアコンには、お金がかかる、という金銭的デメリットがあります。
たとえば、こたつを1台買うなら予算2万円もあればじゅうぶんですが、2万円があってもエアコンは買えません。
エアコン本体は、最低でも10万円します。
高性能モデルなら、20万円、30万円するものも珍しくありません。
くわえてエアコンの使用には、それなりの電気代がかかります。
こたつにくらべて4〜8倍、あるいはそれ以上の電力をエアコンが消費するからです。
- 本体の購入費用
- 電気代
これらを捻出すれば、エアコンは、冬でも暖かくて快適な室内空間をわれわれに提供してくれます。
2. 石油ファンヒーター
エアコンほど費用をかけることなく部屋を暖められるのが、石油ファンヒーターです。
石油ファンヒーター本体は、1万円台で買えます。
ただし、燃料となる「灯油」がなければ、石油ファンヒーターは動いてくれません。
ここが(電気だけで動いて手間のかからない)エアコンとの違いです。
- ガソリンスタンドで灯油を買う
- ヒーターのタンクに灯油を移す
- タンクが空になったら給油
- 灯油が終わったらスタンドへ
このような手間と労力、時間を割かなければならないのが、石油ファンヒーターの短所だといえるでしょう。
エアコンにくらべてグッと暖房費用を抑えられる反面、何かと手間がかかって面倒なのが石油ファンヒーターです。
- 灯油をこぼして玄関が臭くなる
- 灯油が手について指が臭くなる
など、その扱いは厄介です。
とはいえ、風の暖かさでは石油ファンヒーターがエアコンに勝っています。
なぜなら、石油ファンヒーターは内部で化石燃料を燃やして熱風を生み出しているからです。
暖かいを通りこし、「熱風」を吐き出せるのが石油ファンヒーターの強みだといえます。
冷たい外気を暖めて室内に送り込んでいるエアコンに、「熱風」は出せません。
寒さが厳しい地域に住んでいる方は、エアコンではなく、強力な石油ファンヒーターで暖をとるのが良いでしょう。
3. セラミックヒーター
石油ファンヒーターは灯油と電気で熱を生み出す暖房器具でした。
いっぽうでセラミックヒーターは、電気エネルギーだけで部屋を暖めてくれる暖房器具です。
すなわちセラミックヒーターなら、
- 灯油を買いに行く
- タンクに灯油を移す
といった手間や労力がかかりません。
くわえてセラミックヒーターは化石燃料を燃やさないため、石油ファンヒーターのような"特有のニオイ"がしないのも特徴です。
ただしセラミックヒーターは、エアコン同様にそれなりの電力を消費します。
- 中温風:600W
- 高温風:950W
これは一例です。
ちなみにこたつの消費電力は、
- 弱:100W
- 中〜強:200〜300W
この程度で済みます。
こたつの弱(100W)とセラミックヒーターの中温風(600W)を比較したとき、セラミックヒーターのほうが6倍の電気代がかかる、ということです。
もちろん、
- こたつ:こたつ布団のなかだけ
- セラミックヒーター:部屋全体
このように温度を上げられる範囲が異なるため、単純比較はできません。
たとえるなら、ホテルで20平米の部屋に1泊するよりも、180平米のスイートルームに1泊するほうが料金が高いようなものです。
セラミックヒーター本体は1万円以下で買えますので、 ちょうどエアコンと石油ファンヒーターの折衷案といったところではないでしょうか。
- 電気だけで動く(エアコンの長所)
- 価格が安い(石油ファンヒーターの長所)
これら良いところを取っているのが、セラミックヒーターです。
ただし暖房性能においては、石油ファンヒーターに劣ります。
Amazonでは、評判の良いKEYNICEのセラミックヒーターが売っています。
まとめ
こたつよりマシな部屋全体を暖められる暖房器具3選をお伝えしてきました。
こたつは「こたつ布団のなか」を暖めるための暖房器具ですので、部屋全体を暖めることは想定していません。
ちょうど、ルイヴィトンのバッグが「鮮魚」を入れて運ぶことを想定していないようなものです。
鮮魚を運びたい方は、ヴィトンのバッグではなくクーラーボックスを利用するべきですし、部屋全体を暖めたい方は、
- エアコン
- 石油ファンヒーター
- セラミックヒーター
これらの暖房器具に頼るべきです。
「冬場の室温上昇」は、こたつには荷が重すぎるミッションです。
こたつに無理をさせないようご注意ください。
以上、こたつよりマシな部屋全体を暖められる暖房器具3選でした。
結論。出費を厭わない方はエアコン。手間を惜しまない方は石油ファンヒーター。低予算かつ楽がしたい方はセラミックヒーター。
こたつから抜け出す方法に関して、当サイトにはこんな記事があります。
石油ストーブの購入について、当サイトにはこんな記事があります。