クレジットカード利用時には、さまざまな支払い方法のなかから好きなものを選べます。
手数料がかからないのは、
- 1回払い
- 2回払い
- ボーナス一括払い
これらの3種類の支払い方法です。
ただし、1回払い、2回払いと違い、ボーナス一括払いには大きなリスクが潜んでいます。
買い物をしたとき、安易な気持ちで「ボーナス一括払い」を選ばないほうが良いでしょう。
この記事では、
- ボーナス一括払いって何?
- 会社がボーナスを支給するのは確実?
など、「クレジットカードのボーナス一括払いに潜む危険性」をわかりやすく解説します。
ぜひ参考にしてみてください。
クレジットカードのボーナス一括払いに潜む危険性
ボーナス一括払いの利用は、賞味期限を1週間過ぎた牛乳をゴクゴク飲むのとおなじか、それ以上に危険です。
賞味期限切れの牛乳を飲めばお腹を壊すかもしれませんし、ボーナス一括払いで買い物をすれば、お金が足りず、口座引き落としに対応できなくなるかもしれません。
なぜなら会社が支給するボーナスというのは、不確実性が高いからです。
ボーナス(賞与と)は、いわば子どもにとってのお年玉のようなもので、
- 思っていたよりも少ない
- 貰えると思ってたのに貰えなかった
といった事態になる恐れがあります。
早い話が、夏季・冬季賞与をアテにするべきではない、ということです。
ボーナス一括払いの仕組み
たとえば、20万円のエアコンをクレジットカードで決済するとします。
- 1回払い:翌月20万円
- 2回払い:翌月10万、翌々月10万円
それぞれ、上のようなタイミングで口座引き落としがかかります。
いずれも手数料(利息)は発生しません。
ボーナス一括払いというのは、会社からボーナスが支給されてから代金を支払える仕組みのことをいいます。
たとえば、ボーナス一括払いを利用して、20万円のエアコンを「2月」に買ったとします。
この場合、エアコン代20万円の口座引き落としがかかるのは、8月です。
夏のボーナス支給はどの会社もたいてい6月か7月ですので、ここで賞与を受け取ってから支払ってくれれば良いよ、というのがボーナス一括払いです。
クレジットカードで買い物をするときに、支払方法としてボーナス一括払いを選べば、
- 1月
- 8月
利用タイミングによって、このいずれかに請求が来ます。
ただし当然ながら、会社が支給するボーナスは、「支給する」ことが100%保証されているわけではありません。
勤務先の企業が業績不振に陥れば、
- ボーナス減額
- ボーナス不支給
といったボーナスカットが生じるリスクがあります。
ちょうど私たちが子どものころ、 お年玉をくれると思っていた親戚のおじさんに会えず、貰えなかった、あの苦い経験のようなものです。
ではもし、会社からの賞与が予想していたよりも少なく(もしくは0円で)、クレジットカードのボーナス一括払いに充てるお金が足りなくなってしまった場合、われわれはいったいどうなるのでしょう。
ボーナス一括払いのお金が足りない場合
たとえば、ボーナス一括払いを使って、80万円分の買い物をしていたとします。
しかし、ボーナスカットの憂き目にあい、引き落としのタイミングで銀行の口座残高が足りなかった場合、「お金がないので払えません」という話になります。
請求額が80万円なら、80万円きっちり用意できるまで、口座引き落としはかかりません。
代わりに、期日を守れなかったペナルティとして、利用額に「損害遅延金」が上乗せさせれます。
損害遅延金というのは、利息です。
つまり、支払えなかった瞬間から、ボーナス一括払いで利用した80万円は「借金」となり、この借金80万円にたいして支払いが遅れた日数ぶんだけ利息(法定利率が適用)が生じる、ということです。
ボーナスカット等で支払いが難しくなった場合には、支払い方法を「リボ払い」に切り替えて逃れることもできます。
ただしリボ払いには、
- 返済期間が長くなる
- 利息がかなり高い(年利15%程)
といったデメリットがあるため、リボ払いへの切り替えは、できれば避けたいところです。
もしリボ払いに切り替えた場合、「大きな借金と高すぎる利息」に苦しむことになるでしょう(予言者でなくとも予知できる)。
私たちが水中に3分間ずっと潜っていたら苦しくなるのとおなじくらい、確実で、明らかです。
そもそもの始まりは「ボーナスがあると信じてお金を使いすぎたこと」ですので、失敗を避けるにはまず、「ボーナスがある」という前提を捨てなければなりません。
まとめ
クレジットカードのボーナス一括払いに潜む危険性についてお伝えしてきました。
そもそも会社には、従業員にたいしてボーナスを支給する義務がありません。
ゆえに、ボーナスを支給するもしないも、前年より額を増やすも減らすも、すべて会社の自由です。
これほど不確実で儚いボーナスに頼って、
- 家具
- 家電
- 洋服
- 健康器具
などをバンバン買うのは、リスキーが過ぎます。
クレジットカードで買い物をするなら、支払方法は1回払いか2回払いのいずれかを選ぶべきです。
ボーナス一括払いは「ないもの」と思っておきましょう。
もし大きな額の買い物をするなら、まずはボーナスの支給を待ち、振込額を確認してから予算に応じて購入すべきです。
そうでなければ、ボーナス一括払いの支払いが滞り、カード会社に利息をガッポリ取られるハメになりかねません。
しかもその利率は、カーローンや住宅ローンほど生易しいものではないためご注意ください。
クレジットカード会社が「ボーナス一括払い」の手数料をゼロに設定しているのは、ボーナスの不確実性を利用して、
- 損害遅延金ゲット
- リボ払いへの切り替えで利息ゲット
といった旨味が得られるのを、狙っているからかもしれません。
「ボーナス一括払いが手数料ゼロって、めちゃくちゃ親切じゃん」
という世間知らずが、たいていカード会社の餌食になります。
以上、クレジットカードのボーナス一括払いに潜む危険性でした。
結論。いつまでもあると思うな親と金、という言葉がある。ここにプラスして、そもそもあると思うなボーナス。これでバッチリ。
クレジットカードの「リボ払い」に関して、当サイトにはこんな記事があります。
クレジットカードの紛失トラブルについて、当サイトにはこんな記事があります。