日産が2020年に発売した新型ノート(3代目)は、安いように見せかけて、じつは安くありません。
なぜなら、諸々の装備がオプション扱いになっているからです。
新型ノートe-POWERの車両価格は200万円ほどですが、必要なものをオプションであれこれ付けていったら、乗り出し価格は300万円近くなるでしょう。
ラーメンでたとえるなら、1杯250円の醤油ラーメンに具材がいっさい載っておらず、
- 海苔
- ねぎ
- もやし
- メンマ
- チャーシュー
これらすべて有料トッピング扱いになっているようなものです。
安いと思ったのに結局1杯750円じゃん、といった事態が、日産ノート購入時にも起こりかねません。
そこでこの記事では、
- 日産ノートとトヨタヤリスの比較
- ノートに標準装備されていないもの
など、「日産ノートの価格が安いようで高い事実」をわかりやすく解説します。
ぜひ参考にしてみてください。
日産の新型ノートが安く見えるカラクリ
日産自動車が2020年に発売した新型ノート(3代目)には、
- S
- F
- X
- AUTECH
これら4つのグレードがあります。
AUTECH(オーテック)はカスタム車なので除くと、残り3つの基本グレードはいずれも200万円ちょっとの「お買い得」な価格設定になっています。
新型ノートは純ガソリン車ではなく、エンジンとモーターを搭載しているe-POWERと呼ばれる機構を採用しています。
これはハイブリッド車とも異なります。
e-POWERにおけるエンジンはただの発電機であって、100%モーターの動力だけで走行するのが日産e-POWERの特徴です。
そんなハイテク自動車が200万円ちょっとの低価格で売られているのには、ワケがあります。
装備をヤリスハイブリッドと比べてみると?
日産ノートのライバルとなる、トヨタのコンパクトカー・ヤリスハイブリッドZ(2WD) は、車両価格が2,295,000円に設定されています。
ちなみにこの「Z」というグレードは、ヤリスハイブリッドのなかで最上級のモデルです。
たとえば、ヤリスハイブリッドZには、
- オーディオ
- LEDヘッドライト
- 前席シートヒーター
- UV・IR(赤外線)カットガラス
これらの機能やパーツがすべて標準装備となっています(車両価格に含まれている)。
いっぽうで、日産ノートの最上級グレードである「X」は車両価格2,186,800円で、ヤリスでは標準装備だった上のあれこれが、すべて有料のオプション扱いとなっています。
ノートe-POWERの最上級グレードを買っても、
- オーディオ
- LEDヘッドライト
- 前席シートヒーター
- UV・IRカットガラス
これらは装備されていない(欲しければ追加料金を払う)、ということです。
では、新型ノートXをヤリスハイブリッドZと同等の装備に近づけたとき、その総額はいくらになってしまうのでしょう。
新型ノートに必要なオプションをつけたら
新型ノートの最上級グレードXは、車両価格が2,186,800円でした。
ここに、「ヤリスハイブリッドにはあって、ノートe-POWERにはないもの」をオプションで追加していきます。
たとえば新型ノートは、前席のシートヒーターや、フロントガラスのUV・IR(赤外線)カット機能などがパックとなっており、これが税込73,700円です。
LEDヘッドライトもオプションで、99,000円です。
LEDを選ばなかった場合、ヘッドライトは昔懐かしの「ハロゲン」となります。
最新技術e-POWERで走っている日産ノートに、ハロゲンライトは、似つかわしくありません。
たとえるなら、最近公開された映画の主人公が、劇中で「ガラケー」を使っているかのような違和感があります。
視認性や安全性の観点からいっても、明るいLEDライトを選ぶのが賢明でしょう。
それから新型ノートは、
- S
- F
- X
すべてのグレードが「オーディオレス」となっています。
ゆえに素の新型ノートは、道案内をしてくれませんし、スピーカーから音楽を流してもくれません。
問題は、ノートのナビやオーディオをどうするか、です。
- ナビ
- オーディオ
- アラウンドビューモニター
などを抱き合わせたセットが、348,700円です。
上にプロパイロット(日産の運転支援システム)を加えたセットオプションは、420,200円高となります。
ナビは付けずにオーディオだけ付ける場合は、78,000円もしくは90,100円で、ナビをつけるなら25万円前後です。
機種によって価格は異なります。
ここにフロアマット、自賠責保険、自動車税など諸々の費用を含めたら、日産ノートの乗り出し価格は300万円近くになるか、300万円を超えます。
車両価格200万円というパッと見の安さはフェイクですので、ご注意ください。
まとめ
新型ノートの車両価格についてお伝えしてきました。
ノートの販売方法がセコいのは、
- 多くの装備がオプション扱い
- 抱き合わせで色々セットになっている
これらの点です。
たとえば、具材がなにも載っていない醤油ラーメンがあるとします。
トッピングでメンマだけを追加したいのに、メンマを食べたければ「メンマ・チャーシューセット」を頼むしかないようなイメージです。
ここで「チャーシューは要らないのに」と感じるのとおなじように、ノートのオプションもまた、1つの装備にあれこれくっついてきます。
このくっついてくる「あれこれ」がほんとうに必要なのかどうか、それに追加料金を支払っても良いのかどうか、1つずつ検討する必要があるといえます。
でなければ、使わない機能を「抱き合わせ商法」的なやり方で、まんまと買わされしまいかねません。
以上、日産ノートの価格が安いようで高い事実、でした。
結論。日産の経営は危機的状況に陥っており、政府(つまり国民の税金)から借金をしている。新型ノートからは、そんな日産の「儲けたい想い」がヒシヒシと伝わってくる。
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