ミラ トコットは2018年6月に発売されたダイハツの軽自動車です。
同年3月に販売を終了したミラ ココアの実質的な後継車だといえます。
そしてミラ ココアにターボがなかったように、ミラ トコットにもターボ車両はありません。
トコットは全グレードでノンターボの「自然吸気エンジン」を搭載しています。
ところでターボではないトコットは、非力だったり、加速が遅かったりしないのでしょうか。
この記事では、
- ほかの軽自動車との比較
- トコットで事足りる人・不十分な人
など、「ミラ トコットの走り」についてわかりやすく解説します。
ターボエンジンと何がどれくらい違うのか、ぜひ参考にしてみてください。
ミラ トコットにターボ仕様は無い
ダイハツのミラ トコットにターボモデルはありません。
エントリーから最上級グレードまですべておなじ「自然吸気(NA)エンジン」を搭載しています。
ターボとNAエンジンの違いは、過給機がついているかどうか、です。
NAエンジンには過給機がついていません。
だからターボよりも非力です。
ちょうど、チーズが挟まっていないただのハンバーガーでは"なんだか物足りなく"感じるようなものだといえるでしょう。
トコットは、いわば"質素なプレーンのハンバーガー"です。
たとえば、トコットとおなじ軽自動車のカテゴリーでも、
- タフト ターボ
- タントカスタム ターボ
といった車種のほうが(ターボなので)パワーがあります。
これらは、エンジンに過給機がトッピングされたちょっと贅沢な"チーズバーガー"です。
ターボとどれくらい違う?【数値で比較】
ではここで、具体的なトコットのエンジンスペックを見てみましょう。
- 総排気量:658cc
- 最高出力:52馬力
- 最大トルク:60Nm
排気量はエンジンのサイズ、馬力はパワー、トルクは加速力だとお考えください。
トコットの数値だけ見てもイマイチわからないので、おなじくダイハツから出ているタントカスタムターボと比較してみます。
こちらは「ターボ」です。
- 総排気量:658cc
- 最高出力:64馬力
- 最大トルク:100Nm
排気量はおなじ658ccですが、パワー(馬力)と加速力でトコットを上回っていることがわかります。
これがターボエンジンの威力です。
ちなみに、上でご紹介したタントカスタム ターボのエンジンと、タフト ターボのエンジンは、まったくおなじスペックです。
トコットの自然吸気エンジンはトルク(加速力)がそこそこなので、運転していて、
- 赤信号からの発進時
- 合流のための加速時
といったタイミングで"遅さ"を感じるかもしれません。
マイペースな性格ならまだしも、グイグイ走りたいせっかちな人には耐えられないでしょう。
トコットのエンジンスペックでは、運転していてストレスが溜まること必至です。
【NAじゃ物足りない】トコットに不向きなのはこんな人
軽自動車のエンジンには、
- ターボエンジン
- 自然吸気(NA)エンジン
この2種類があり、ミラ トコットは後者に該当します。
けっしてNAエンジンが"ダメダメ"なわけではなく、たとえば、ターボよりも車両価格が安い点は自然吸気のメリットだといえるでしょう。
というのも、NAエンジンには過給機というパーツがついていないからです。
ハンバーガーでたとえるなら、過給機はチーズです。
チーズ無しでも美味しく食べられますが、バンズの間にチーズが1枚挟まっていたほうが、私たちの満足度は高まります。
その代わり、チーズバーガーのほうがやや価格が高く、ちょっぴり贅沢だといえます。
だからチーズが不要だという人は安いハンバーガーを選ぶように、ターボ(パワー)をさほど必要としない人は、リーズナブルなNAエンジンを選びます。
事実、NAエンジンの軽自動車に乗っている人は少なくありません。
ただし、価格が安い反面、NAエンジンの軽自動車は非力です。
もしクルマに人を乗せる機会が多いなら、NAのトコットでは不十分でしょう。
トコットに3〜4人が乗車するのは、まるで1台の自転車に2人乗りするようなもので、厳しいといえます。
それから、
- しばしば高速道路を走る
- 坂道の多い地域に住んでいる
といった条件に当てはまるユーザーにも、トコットは適していません。
もしこうした事情があるなら、ターボエンジンの軽自動車か、普通車(コンパクトカー。これはNAでも十分)を買うのが賢明です。
なぜかというと、トコットよりもパワーがあるからです。
では結局、トコットに乗っても問題ないのはどんなユーザーなのでしょう。
要件をまとめると、
- 1人で乗ることがほとんど
- 通勤や買い物での利用がメイン
このように、近場を移動する"アシ"として車を使うユーザーです。
1人で会社へ行くのに「強烈な加速力」は必要ないので、トコットでじゅうぶん事足ります。
まとめ
トコットにターボ仕様がないからといって、落ち込んだり、購入を断念したりすることはありません。
たとえば、ダイハツのミライースやスズキのラパンにもターボ仕様車はなく、NAエンジンのみで、トコットと似たようなものだといえます。
それでも、ミライースやラパンに乗っているオーナーはたくさんいます。
もちろん、トコットに乗っているオーナーもいます。
タイヤがついていない自動車は走れず、ナンバープレートがついていない自動車は問題ですが、 エンジンに過給機(ターボ)がついていないくらい、何てことありません。
あれこれ考えるよりも実際に運転したほうが早いので、ぜひダイハツのディーラーへ行き、トコットの試乗車を借りて公道を走らせてみてください。
そうすれば、トコットのパワーはアリなのかナシなのか、感覚的にすぐ判断できます。
スマホで調べてぼんやり想像するよりも、時間や労力をかけなくて済みます。
小説を読んでいるわけではないので、想像力だけですべてを補う必要はないのです。
以上、ミラ トコット(ノンターボエンジン)の走りについてでした。
【結論】乗員は1〜2人が基本で、使途は通勤と買い物くらい。こんな条件ならトコットで何ら問題ない。必要十分。高速道路をかっ飛ばしたり、峠道を右へ左へギュンギュン走ったりするのは、トコットの苦手分野。なんにせよダイハツのディーラーで試乗車を運転してみるのがベスト。
各メーカーから出ている軽自動車を網羅したムック本です。
カラーの写真つきで1台ずつ詳しく紹介してあるので、比較や検討をするのに役立ちます。
おなじ情報をスマートフォンの小さい画面で集めようと思ったら、大変で、とてもやり切れません(おまけに自動車メーカーのWebサイトはやたら重たくて読み込みに時間がかかってストレスフル)。
今度はこちら、コンパクトカーver.です。
もし自動車選びで「力強い走りや加速力」を重視しているなら、軽自動車に限定せず、普通車まで視野に入れてみてはいかがでしょう。
コンパクトカーのほうが(若干)維持費が高いのは事実ですが、軽自動車と価格がほとんど変わらなかったり、むしろ安かったりするため、じつはトータルの出費は大差ありません。
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