コーヒーを飲むだけで痩せたりはしません。
そんな都合の良い話はありません。
が、適切なタイミングでコーヒーを飲み、体重の増加にブレーキをかけることならできます。
適切なタイミングとは、ずばり食後です。
というのも、コーヒーには血糖値の上昇を抑える作用があるからです。
血糖値とは、血液中に含まれるブドウ糖の濃度を指します。
肥満を避けるには、この血糖値をうまくコントロールしなければなりません。
なにも手を打つことなく食後血糖値が上昇するのを放っておいたら、血液中のよぶんな糖質が「中性脂肪」に作りかえられ、脂肪として細胞に溜めこまれてしまいます。
すなわち、太ります。
食後にコーヒーを飲み、血糖値の"上昇し過ぎ"を防ぎましょう。
この記事では、
- どんなコーヒーでも良い?
- 肥満抑制の効果が高いのは浅煎り
など、「食後のコーヒー1杯が肥満防止に役立つ理由」をわかりやすく解説します。
腕やおなかにムダな脂肪を増やさないため、ぜひ参考にしてみてください。
食後のコーヒーが肥満防止に役立つ理由
ダイエットを意識しているなら、食後血糖値の急上昇は避けたいところです。
というのも、食後に血糖値が急上昇すると、インスリンと呼ばれるホルモンが大量に分泌されてしまうからです。
インスリンは、糖や脂肪をカラダに溜めこむ働きをしており、それ自体は悪いものではありません。
もしインスリンがニートのように働かなかったら、血糖値が下がらず、糖尿病などの病を発症してしまいます。
たとえるなら、火災現場に消防車が1台も駆けつけないようなものです。
ゆえに少なくても困りますが、反対にインスリンが過剰に分泌される(たくさんの消防車が来過ぎる)のも問題です。
これが肥満を招きます。
だからインスリンの過剰な分泌を防ぐには、血糖値の急上昇を抑える必要があります。
血糖値の急上昇を抑えるには、そう、食後にコーヒーを飲むことです。
クロロゲン酸の効果
どうして緑茶でも紅茶でもオレンジジュースでもなく、コーヒーなのでしょうか。
それはコーヒーに含まれるクロロゲン酸というポリフェノールに、
- ブドウ糖の吸収を抑える
- 食後の血糖値上昇を抑える
このような作用があるからです。
クロロゲン酸は食後の血糖値がドカンと上がるのを防いでくれるので、結果として、体脂肪の増加を抑えられるというわけです。
肥満だけでなく、どうじに糖尿病の予防にもなります。
だからこそ、食後にコーヒーを飲む習慣をもつことをおすすめします。
手頃なインスタントコーヒーでも、自販機やコンビニで買える缶コーヒーでも構いません。
ただし、かならず砂糖が入っていないブラックコーヒーを選んでください。
微糖もNGです。
肥満を防ぐためのコーヒーそれ自体に砂糖(肥満の原因)が含まれていたら意味がありません。
まるで「火を消すために行う消防車の放水」に油が混ざっているようなもので、逆効果だといえます。
カフェインはあってもなくても構いません。
- カフェインにたいする耐性が低い体質
- 夕食後にコーヒーを飲む(睡眠への影響)
このような場合には、カフェインレスのコーヒー(デカフェ)にするのも良いでしょう。
人工的な処理によってコーヒー豆からカフェインが除去されているだけで、カフェインレスのコーヒーにも肝心の「クロロゲン酸」は含まれています。
なぜ浅煎りがおすすめなのか
ダイエットの味方として働いてくれるクロロゲン酸ですが、じつは「熱に弱い」というアイスクリームみたいな欠点があります。
クロロゲン酸は熱に不安定であり、高温で焙煎するほどその量が減ってしまうのです。
ちょうど、焼く茹でるなどの加熱調理によって、熱に弱い水溶性ビタミンが野菜から失われるようなものです。
したがって、もしコーヒーの種類を選べるのであれば、深煎りではなく「浅煎りのコーヒー」を選ぶことをおすすめします。
浅煎りならクロロゲン酸がさほど失われていないため、先ほどご紹介した作用をたっぷり享受できます。
市販のコーヒーが深煎りか浅煎りか気になる場合は、パッケージを確認してみてください。
焙煎について表記してある商品もあります(すべてではない)。
ちなみにクロロゲン酸(ポリフェノール)には、肥満防止のほかにも健康効果があります。
たとえば、
- 抗酸化作用(アンチエイジング)
- コレステロールの低下作用
- 抗がん作用
- 抗ウイルス作用
こうした働きをしてくれるのです(下2つはクロロゲン酸の代謝物であるコーヒー酸の作用)。
したがって、ダイエットのみならずアンチエイジングや抗がん作用の恩恵にも与りたいなら、なおさらクロロゲン酸を多く含む浅煎りコーヒーを選ぶのが良いでしょう。
どんな種類のコーヒーでも良いわけではありません。
じっくり焙煎の深煎りコーヒーをせっせと飲んだところで、浅煎りほどのメリットは得られないのです。
まとめ
ダイエットを目的としてコーヒーを飲むなら、
- 無糖のブラックであること
- 浅煎りであること
この2つを意識してみてください。
浅煎りのブラックコーヒーを飲むべきタイミングは食後です。
これで、コーヒーを飲まなかった場合にくらべて食後血糖値の上昇を抑えられます。
早い話が、太りにくくなる(カラダに脂肪がつくにくくなる)、ということです。
ただ自宅や職場でコーヒーを淹れて、あるいは店で買って飲むだけなので、負担にはなりません。
痩せるために夜道をジョギングをしたり、毎食サラダを食べたりするよりも簡単です。
もしコーヒーを飲んで、
- 胃が痛くなる
- 気分が悪くなる
- 動悸がする
このような症状があらわれる場合には、コーヒーに含まれているカフェインが体質に合わない可能性があります。
カフェインに健康効果があるわけではなく、あくまで重要なのはクロロゲン酸というポリフェノールなので、カフェインレスコーヒー(デカフェ)を飲むと良いでしょう。
カフェインには覚醒作用があるため、夕方以降に飲むと寝つきが悪くなったり、睡眠の質が落ちたりするリスクがあります。
朝食や昼食後、3時のおやつ後ならともかく、夕食後にコーヒーを飲むならやはりデカフェがおすすめです。
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以上、食後のコーヒーが肥満防止に役立つ理由でした。
【結論】体重管理のポイントは血糖値のコントロールにある。急上昇は避けたい。コーヒーには血糖値上昇を抑える働きがあるため、食後に1杯飲むのがおすすめ。ブラックをできれば浅煎りで。コーヒーの健康効果はほぼクロロゲン酸によるものなので、カフェインは有りでも無しでも構わない。たとえば日中はカフェイン入り、夕方以降はカフェインレスを飲むとか。
【参考文献】
石原藤樹『コーヒーを飲む人はなぜ健康なのか?』PHP研究所、2020年
溝口徹『「血糖値スパイク」が心の不調を引き起こす』青春出版社、2017年
NHKスペシャル取材班『糖尿病、認知症、がんを引き起こす血糖値スパイクから身を守れ!』宝島社、2017年
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覚醒作用があるカフェインは睡眠の質を低下させる恐れがあるため、夕食後に飲むならカフェインレスコーヒーがおすすめです。
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