レガシィアウトバックは、SUBARUが誇るフラッグシップSUVです。
車両価格は400万円オーバーで、スバルのエンジン車のなかではもっとも高い価格設定となっています(EVも含めるとソルテラが最高額)。
スバル車のなかではフォレスターの次に売れている人気商品ですが、レガシィアウトバックに欠点やデメリットはあるのでしょうか。
人によっては、
- 燃費の悪さ
- アイサイトXが標準装備
- ボディサイズの大きさ
これらの要素が後悔につながるかもしれません。
たとえば、「ボディが大き過ぎて運転するのに疲れた……」という具合です。
この記事では、
- 1,875mmの全幅は扱いにくい
- アイサイトXが不要だとしても
- 燃費は13.0km/L(WLTCモード)
など、「レガシィアウトバックを買って後悔するリスク」をわかりやすく解説します。
ぜひクルマ選びの参考にしてみてください。
レガシィアウトバックを買って後悔するリスク3選
レガシィアウトバックは、高い上質さと悪路走破性を兼ね備えたスバルのフラッグシップSUVです。
ただし、どんなクルマにも短所はあります。
レガシィアウトバックも例外ではありません。
レガシィアウトバックの欠点としては、
- 燃費が悪い
- 通常のアイサイトが選べない
- ボディサイズが大きい
これら3つの要素が挙げられます。
つまり、ガソリン代と車両価格が高く、運転に気を遣うクルマだ、ということです。
いざ納車されてから「こんなハズでは……」と後悔しないよう、レガシィアウトバックの欠点を予習しておきましょう。
マイナス面を知って購入を諦める人もいれば、「それくらいなら大丈夫」と購入を決意する人もいるはずです。
前者か後者か、あなたはどちらでしょうか?
1. 燃費が悪い
レガシィアウトバックの燃費は、カタログ値で13.0km/L(WLTCモード)です。
おそらく実燃費は10.0km/L前後で、燃費が伸びない冬は1桁にまで落ち込むことでしょう。
レガシィアウトバックの燃費が悪い原因は、
- 水平対向エンジン
- 車両総重量の重さ
このあたりにあります。
まず、スバルが全車に採用している水平対向エンジンにはさまざまなメリットがあるいっぽう、燃費の悪さが欠点だとされています。
たとえるなら、エアコンは便利だが、電気代がかかる、みたいなことです。
イマイチな燃費は水平対向エンジンそのものの特性ですので、私たちユーザーにはどうにもできません。
くわえて、レガシィアウトバックの車両総重量は2トン近くあります。
およそ2,000kgの重たいボディもまた、燃費を引き下げている要因のひとつです。
他メーカーならボディが軽くて燃費が良い2WDを選べますが、スバル車の場合は、ボディが重たく燃費に不利な4WDしかラインナップにありません。
水平対向エンジンかつ四駆……燃費を下げる要素が2つそろったレガシィアウトバックに「低燃費」を求めるのは、お門違いです(スバル車のウリは安全性の高さ)。
ちなみに、レガシィアウトバックの指定燃料はレギュラーガソリンです。
高いハイオクでない点が"せめてもの救い"だといえるでしょう。
もし月々のガソリン代を安く抑えたいなら、
- トヨタのハイブリッド
- マツダのクリーンディーゼル
これらのSUVをおすすめします。
たとえば、マツダのCX-5(4WD)はカタログ燃費16.6km/Lで、使用燃料は軽油です。
軽油はレギュラーガソリンより1リットル約20円ほど安く、経済的です。
もちろん「ガソリン代なんて気にしない」という方にとっては、レガシィアウトバックの燃費も"欠点"にはならないでしょう。
2. アイサイトXが標準装備
レガシィアウトバックには、最先端の技術を搭載した運転支援機構アイサイトXが標準装備されています。
「だったら安心安全で良いじゃないか」
そう思うかもしれませんが、車両価格に上乗せされているアイサイトXの値段が問題なのです。
問答無用でアイサイトXがついてくるレガシィアウトバックにたいし、レヴォーグは、ユーザーがアイサイト/アイサイトXいずれか好きなほうを選べるようになっています。
以下はレヴォーグの車両価格です。
- GT:3,102,000円
- GT EX:3,487,000円
EXがアイサイトX搭載車です。
ご覧のとおり、通常のアイサイトとアイサイトXには「38万5千円の価格差」があることがわかります。
38万5千円……中古車が1台買える金額です。
もしレガシィアウトバックにも通常のアイサイト版があったなら、車両価格400万円を切っていたことでしょう。
高性能版のアイサイトXしか選べないのは「フラッグシップSUVだから」というスバルのこだわりでしょうが、高度な運転支援機能を必要としないユーザーにとっては"迷惑"なだけです。
まるでチャーシューメンしかないラーメン屋のようなもので、お客に選択肢がなく、不親切だといえるでしょう。
ちなみに、アイサイトXが本領を発揮するのはおもに高速道路です。
したがって、ほとんど高速道路を走らないユーザーがアイサイトXの恩恵に与かることはありません(通常のアイサイトでじゅうぶん)。
頼んでもいない過剰な装備にたいして割高な金額を支払わされる、これがレガシィアウトバックのデメリットです。
月々5万円ずつローンを返済するとして、38万5千円は、8ヶ月分に相当します。
アイサイトXがなければ8ヶ月前に車のローンが終わって家計がラクになっていたのに……そう後悔するかもしれません。
ほとんど使わないアイサイトXのせいで自動車ローンが8ヶ月延長される、これを許せるかどうかが問題です。
「アイサイトXとアイサイトは何が違うわけ?」
そう疑問に思っている方もいるでしょう。
機能の違いはほかの記事にまとめてあります。
そちらをご参照ください。
アイサイトXに関する記事のリンクは、この記事の最後に張ってあります。
3. ボディサイズが大きい
レガシィアウトバックを買って後悔するリスク、最後はボディサイズの大きさです。
「小さい車のほうが運転しやすい」のはいうまでもありません。
レガシィアウトバックのボディサイズは次のとおりです。
- 全長:4,870mm
- 全幅:1,875mm
- 全高:1,675/1670mm
全高はグレードによって異なります。
このなかで注目すべきは、全幅です。
日本の狭い道路に適しているのは全幅1,800mm以下のクルマだとされていますが、レガシィアウトバックの全幅は1,875mmです。
扱いやすさの目安を75mmオーバーしています。
したがって、
- 駐車
- 狭い道路でのすれ違い
このようなシチュエーションで気を遣うことになるでしょう。
たとえば、自宅前や会社近くの狭い道路でギリギリのすれ違いを繰りかえすうちに「こんなデカい車は不要だ」と後悔の念が生まれるかもしれません。
あるいは、店の駐車場で空きを見つけたのに「ここに止めたらドアパンチ喰らいそう。コンパクトカーならともかく、レガシィアウトバックは車幅があるから」なんて不自由を強いられ、やはりデカさを後悔するかもしれません。
ちなみに、レガシィアウトバックは、全幅でトヨタのアルファードを上回っています。
アルファードの全幅は1,850mmです。
あの図体の大きなアルファードよりもさらに全幅が大きい……レガシィアウトバックを運転していてさまざまな不便なシーンに遭遇するのは明らかでしょう。
レガシィアウトバックのほかにもう1台、コンパクトカーや軽自動車などの扱いやすいアシ車が欲しくなるかもしれません。
参考までに、歴代レガシィの全幅は以下のとおりです。
- 初代:1,715mm
- 2代目:1,745mm
- 3代目:1,770mm
- 4代目:1,820mm
- 5代目:1,840mm
- 6代目:1,875mm
日本の道路はいっさい広がっていませんが、レガシィのボディサイズはお構いなしに拡大しています。
スバル車がおもに北米市場で売れていることも関係しているでしょう(アメリカの道路は広い)。
ハッキリしているのは、日本の狭い道路を走らせるには、レガシィアウトバックの全幅は大きくて何かと不便だ、ということです。
ぜひディーラーで試乗してご確認ください。
まとめ
レガシィアウトバックを買って後悔するリスクは次の3点です。
- 燃費が悪い
- 割高なアイサイトXが標準装備
- ボディサイズが大きい
まず燃費に関して、レガシィアウトバックの13.0km/Lよりも燃費が悪い自動車はいくらでもあります。
たとえば、アルファードのガソリン車の燃費は10.6km/Lです。
したがって、ある程度は割り切って考えられるでしょう。
スバル車の安全性や走行性能に惚れて買うとしたら、燃費は気にならないかもしれません。
アイサイトXが必要かどうかは、使用環境しだいです。
毎日のように高速道路を使って通勤しているなら、アイサイトXが役立つでしょう。
それにたいして、ほとんど下道しか走らないなら、割高な装備を付けさせられたように感じられて後悔するかもしれません。
少なくとも、使いもしないアイサイトXに良い気はしないはずです(損した気分になる)。
宝くじを買って40万円当てるのは難しいものですが、レガシィアウトバックを買って過剰な装備に40万円を失うのは簡単です。
アイサイトXがほんとうに必要かどうか、ご検討ください。
ボディサイズの大きさは運転技術でカバーできますが、「駐車中のトラブル」だけは避けられません。
たとえば、
- ドアパンチされる
- 擦られる
などです。
車幅が大きいぶん、駐車場には気を遣うことでしょう。
こうした不自由さや気掛かりが、マイナスの感情につながる可能性があります。
ところで、レガシィアウトバックはもう運転しましたか?
まだ試乗を済ませていないなら、SUBARUのWebサイトから試乗予約を行いましょう。
燃費とアイサイトXは許容できても、1,875mmある輸入車並みの全幅だけはNGかもしれません。
ボディサイズを把握するには、実車に試乗するのが一番です。
自宅で想像していてもわかりませんし、(試乗は無料なので)想像力に頼る必要もありません。
以上、レガシィアウトバックを買って後悔するリスクでした。
【結論】欠点は3つ。燃費が悪いこと。約40万円のアイサイトXが不要でも拒否できないこと。日本の狭い道路に全幅がマッチしていないこと。迷っているなら、スバルに行って試乗しよう。レガシィアウトバックはフォレスターの次に売れている。購入しているユーザーはいるわけで、ネガティブ要素があるのは事実だが、心配し過ぎることもない。ディーラーにある試乗車情報は、Webでチェック可能。
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アイサイトXの機能と必要性について、当サイトにはこんな記事があります。