ゲーリー・ウィルソン著『インターネットポルノ中毒 やめられない脳と中毒の科学』は、2021年3月に発売された話題の書籍です。
本書で述べられているのは、インターネットポルノの過剰刺激が私たちの心身にもたらす悪影響について、です。
たとえば、
- 無気力
- 集中力不足
- 強迫観念
- 不安感
- うつ
- 頭の霞
- 性障害
- エスカレートする性的嗜好
- 本物のパートナーへの低欲望
あなたが現在こうした悩みを抱えているなら、原因は「インターネットポルノの利用」にあるのかもしれません。
本書を読めば、アダルト動画が中毒を引き起こすメカニズムはもちろん、どうすればポルノを辞められるのか、その対処法まで学ぶことができます。
ポルノ漬けの日々を脱して人生を"再起動"したい人におすすめです。
あなたが男性であれ女性であれ、習慣的にポルノ動画を再生しているなら、本書を読む価値があるといえるでしょう。
この記事では、
- 過剰なドーパミンが中毒を引き起こす
- 快楽への反応が鈍化する
- ポルノ断ち後に襲い来る禁断症状
- ポルノを断つためのアドバイス
など、『インターネットポルノ中毒』の要約と感想をわかりやすく紹介します。
ポルノがもたらす弊害を知るため、ぜひ参考にしてみてください。
『インターネットポルノ中毒』の要約と感想
まずは、本書の要約をお伝えします。
無気力だったり集中力が持続しなかったり、うつっぽかったり、性障害やエスカレートする性的嗜好に悩んでいたりするなら、それは「インターネットポルノの見過ぎ」が原因かもしれない。
なぜなら、インターネットポルノの超常刺激は、脳内の神経伝達物質のバランスをめちゃくちゃにするからだ。
「丸ごと一世代が、その有害性をつゆほども知らずにタバコをチェーンスモーキングしていたとは想像しがたいが、おなじことが今日オンラインポルノでも生じている」
この指摘がインターネットポルノの現状を端的にあらわしている。
新しい刺激に24時間いつでもアクセスできる環境は、長い人類の歴史から見て「異常事態」なのだ。
常に新しい刺激が得られるスマホやネットがそもそも中毒になりやすく、そこにエロの要素が加わることで問題がますます厄介になる。
「もっと、もっと、もっと新しいものを」という誘惑に抗えなくなる。
インターネットポルノを断った人々の感想、禁断症状との向き合い方、利用頻度を落とすと逆効果になる理由(利用はゼロにすべき)、誘惑に打ち克つ方法などを解説する。
以上が『インターネットポルノ中毒』の概要です。
- 頻度はともかくアダルト動画を視聴する
- メンタルヘルスに不調を感じている
- 性障害に悩んでいる
- もっと時間を有効に使いたい
ご覧の項目に当てはまる方々に本書はおすすめです。
読んだらどう変われるか
本書を読めば、スマートフォンのお気に入り登録やブックマークからアダルトサイトを削除し、ポルノ無しの生活を送れるようになるでしょう。
というのも、インターネットポルノが心身にもたらす「害」を嫌というほど思い知らされるからです。
本書にはフォーラムに寄せられたコメントが多く掲載されており、
- ポルノ利用でドン底を見た経験
- ポルノ断ちでどれだけ人生が好転したか
など、さまざまな人たちの実体験を知ることができます。
たとえば、1日中1年中クソみたいな気分だった男性がポルノ断ちをして感じた変化、変態モノへの移行が止まらない男性の苦悩、などです。
「本書の主張はただポルノをやめれば良いってだけ? だったらわざわざお金を出して買う必要はないよね?」
と思った方がいるかもしれません。
が、禁煙を試みたニコチン中毒者が「タバコを吸いたくてたまらない」禁断症状に苦しむように、インターネットポルノ中毒者もまた、利用をやめた後で禁断症状に襲われるリスクがあるといいます。
具体的には以下のような症状が記載されています。
- 苛立ち
- 疲労
- 不眠
- 震え
- 動揺
- 衝動
- 注意散漫
- 過呼吸
- 憂鬱
- 無価値な気分
フォーラムに投稿したある男性は「これまでにタバコ、アルコール、その他の物質の中毒と闘った経験があるが、ポルノ中毒がもっとも絶つのが難しかった」と述べています。
禁断症状が出る理由は、超常刺激(アダルト動画)を渇望する脳が、私たちに不快感を与えることで「あの気持ち良いポルノを見せてくれればスッキリさせてやる」と脅しているから、だそうです。
本書に価値があるのは「禁断症状に立ち向かう方法」が記されている点だといえるでしょう。
禁断症状の苦しさと乗り越え方を知らないまま自己流でポルノ断ちに挑んだところで、挫折し、刹那の快感を求めてアダルトサイトにアクセスし、ふたたびポルノ漬けの日々に逆戻りするのがオチです。
本書では、
- ポルノをすべて削除する
- 家具の配置換えを行う
- ポルノブロックソフトの導入
- トリガーを排除する
- 日記
- 運動
- 外出
- 読書
- 瞑想
- 趣味
など、禁断症状からうまく気を逸らし、脳の報酬回路を回復させるまでの道のりが示されています(脳神経には可塑性があるのでポルノ利用をやめれば以前のように戻れる)。
くわえて、
- 性欲喪失
- 不眠症
- ポルノ代用品への誘惑
など、ポルノ断ちした人々に降りかかるかも知れない症状や気の迷いについて、「どんな心構えで向き合えばよいか」が説明されていました。
このあたりについては、フォーラムに寄せられた実体験の引用が役に立ちます。
「みんなこういう症状に苦しめられて……そんなふうに乗り越えたのか……」
などと共感できる体験談は、ポルノ断ちの励ましになることでしょう。
ちなみに、
- フィニッシュしなければOKか
- 動画を見ずに妄想するのはOKか
- ポルノではなくビキニ画像ならセーフか
- 2週間に1回のポルノ利用なら問題ないか
- 再起動にはどれくらいの期間がかかるのか
- 再起動中にアレやコレをしてもかまわないか
など、多くの読者が疑問に感じるであろう事柄についても著者は端的に回答しています。
ここまでの内容から本書に興味を抱いた方は、ネット通販サイトAmazonで注文してみてはいかがでしょう。
日本語訳に難があるのか
Amazonやその他の書評サイトでは、『インターネットポルノ中毒』にたいして「日本語訳がわかりにくい」とのレビューが散見されます。
たしかに、読みやすい文章ではありません。
たとえるなら、高校生が辞書を片手に訳したかのような、直訳の日本語です。
とはいえ、読めないわけではなく、意味不明な文章にイラッときて本書を床に叩きつけたくなったりもしません。
つまり、(やや忍耐力と集中力は要するが)最後まで通読できる、ということです。
理由はおもに2つあります。
- 代わりになる書籍が他にないから
- 興味深いテーマだから
まず、アダルト動画が心身にもたらす悪影響を体系的に学びたいなら、本書を読むしかありません。
というのも、類似の書籍が他にないからです(ポルノと健康被害に関する研究は黎明期でありまだほとんど進んでいない)。
たとえるなら、カップ麺を除く食料が自宅にいっさいない状態で、
- イマイチなカップ麺を啜る
- 昼食を抜きして空腹に耐える
こんな2択を迫られているようなものです。
たいていの読者は「妥協して仕方なくカップ麺を啜る」のではないでしょうか。
『インターネットポルノ中毒』もおなじです。
他にこのテーマを扱う書籍がないからこそ、直訳みたいな荒削りの文章でも読み進めることができます。
そもそも私たちは「ポルノがもたらす悪影響とポルノ断ちの方法」が学びたいのであって、美しい文章が読みたいわけではありません。
美しい文章が読みたい人は純文学でも読んでいれば良いでしょう。
インターネットポルノについての知識が得たいなら、四の五のいわずに本書を読むことです。
それから、「ポルノと健康被害」が興味深いテーマだからこそ、「理解したい」という知的好奇心が読解を後押ししてくれます。
どんなに平易な文章で書かれていても、興味がない内容(たとえば、人生が輝き出すスピリチュアルなおまじない10選、とか)は読む気にならないはずです。
したがって、「インターネットポルノの害と対処法」を学びたい気持ちが強いなら、日本語訳はさほど気にならないでしょう(問題なくスムーズに読めた、と報告する読者もいる)。
「日本語訳がひどいってレビューがちらほらあるから、読むのはやめておこう……」と敬遠し、無知のままポルノ漬けの日々(VR動画に手を出したり)を過ごす恐ろしさにくらべれば、ちょっとした読みにくさなど瑣末な問題に過ぎません。
大切なのは、インターネットポルノ中毒についてわかりやすい文章で書かれた書籍を探すことではなく(現時点では存在しない)、本書を読むことです。
『インターネットポルノ中毒』は全男性にとって必読の書だといえるでしょう。
なぜなら、私たちは自覚のないままに"タバコを吸いまくっている"恐れがあるからです。
まとめ
いま現在を「刺激的なアダルト動画を無料で見れるラッキーな時代」だと思っていませんか?
本書を読めば、実際にはアンラッキーな境遇だったと思い知るはずです。
どうしてかというと、ポルノの超常刺激がドーパミンの分泌を過剰にし、中毒を引き起こし、脳の報酬回路を狂わせ、さまざまな弊害をもたらしている事実を目の当たりにするからです。
たとえば、うつ、無気力、集中力不足、頭の霞、性障害、変態モノへの際限ない移行などは、すべてポルノの見過ぎが原因かもしれません。
では、ここで質問です。
- ポルノをやめてみたい
- ポルノをやめる気はない
前者であれば、次の質問に答えてみてください。
- 本書を読む
- 本書を読む(タイプミスではない)
ポルノ断ちに興味があるなら、あるいは原因不明の脳疲労に悩まされているなら、とりあえず本書を読んでアドバイスに従うことです。
仮に原因がポルノ以外にあり、症状が改善しなかったとしても失うものは何もないわけで、ポルノ断ち(再起動)を試してみる価値はあるといえるでしょう。
善は急げ、です。
いますぐ本書を購入し、通読し、ほかの読者のように人生を再起動しましょう。
インターネットポルノの弊害を知っているか否かが人生を左右する点において、「知識は力なり」という言葉を実感できる一冊です。
読んで損はありません。
『インターネットポルノ中毒』は、ネット通販サイトAmazonで購入できます。
いますぐ読みたい方は、以下からKindle版(電子書籍)をダウンロードしてください。
『インターネットポルノ中毒 やめられない脳と中毒の科学[Kindle版]』
1年後のあなたが幸せかどうかを決めるのは、いまのあなたの決断です。
以上、『インターネットポルノ中毒』の要約と感想でした。
【結論】おれは性欲が強いからアダルト動画なしでは生きていけないって? それは誤解。おそらく性欲が強いのではなく、ポルノ中毒に陥っているだけ。現実を超える刺激に脳が依存しているだけ。心身へのリスクを考えたらポルノとは手を切るのが正解。中毒を脱するための具体的な方法は本書で詳しく学べる。
「丸ごと一世代が、その有害性をつゆほども知らずにタバコをチェーンスモーキングしていたとは想像しがたいが、おなじことが今日オンラインポルノでも生じている」
ドキッとした方は、一日でも早く本書を読むべきです。
お気に入りのエロ動画サイトに永遠の別れを告げて、本来の自分に会いましょう。
いま抱えているその不調は、サウナやらサプリメントやらの足し算ではなく、人生からポルノを取り除く「引き算」で解消するかもしれません。
スマホやネットがもたらす悪影響に関心がある方には『スマホ脳』もおすすめです。
ニュースの弊害が気になる方は『News Diet』から有用な知識が得られるはずです。
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