メルセデス・ベンツBクラスは、先代モデルの中古車なら100万円以下で購入できます。
ちなみに、新車の車両価格は400万円台後半です。
「中古とはいえ、あのベンツが国産車より安いのはなぜ……?」
と不思議に思った方がいるかもしれません。
中古のBクラスが安い理由は単純で、人気がないからです。
モノの価格は、原則として「需要と供給のバランス」によって決まります。
たとえばフリマアプリ・メルカリでも、話題の本は高く売れるいっぽう、人気薄の本は値段を安くしなければ売れません。
自動車もおなじです。
多くのマニアが欲しがる「絶版モデルのスポーツカー」は高い値段で売れますが、欲しがる人が少ない「メルセデス・ベンツのBクラス」は安く売らざるをえないのです。
では、そもそもなぜメルセデス・ベンツBクラスは人気がないのでしょうか。
この記事では、
- ベンツはBクラスを見捨てた?
- ネット上には「ダサい」の声
- Bクラスに乗っても威張れない
- 車両価格は安いが維持費は高い
など、「メルセデス・ベンツBクラスの中古車価格が安い理由」をわかりやすく解説します。
ぜひクルマ選びの参考にしてみてください。
メルセデスベンツBクラスの中古車はなぜ安いのか?
Aクラスと並び、Bクラスはメルセデス・ベンツのエントリーモデルとして販売されています。
ただしメルセデス自体が高級ブランドなので、エントリーモデルとはいえ、Bクラスの新車価格はけっして安くありません(467万円〜)。
国産車にくらべたらむしろ"高い"とさえいえるでしょう。
がしかし、中古車になった途端、Bクラスの価格はガタ落ちします。
事実、先代(2代目)のBクラスなら、100万以下で購入可能です。
つまり、ホンダN-BOXの新車価格よりも型落ちしたメルセデス・ベンツBクラスのほうが安い、ということです。
安い理由は先述のとおり、人気がないから、欲しがる人が少ないからです。
Bクラスが不人気の理由として、つぎの3点が挙げられます。
- 見た目がダサい
- 価格が安くてダサい
- 維持費が高い(故障が心配)
Bクラスの中古価格を「間接的に押し下げている要因」をチェックしていきましょう。
1. 見た目がダサい
Bクラスの人気がない理由、1つ目は"見た目がダサいから"です。
Bクラスのエクステリアにたいして、ネット上にはつぎのような否定的意見があります。
- 遅そう
- カッコ悪い
- 高級感がない
- バランスが悪い
- ボディに締まりがない
- ダンゴムシみたいな形状が嫌
Aクラスほどコンパクトなわけでもなく、Cクラスほど威風堂々としているわけでもない……Bクラスは中途半端な存在です。
その中途半端さが、上のようなマイナス評価につながるのでしょう。
ダサい洋服を欲しがる人がいないように、"ダサい高級車"には誰も乗りたがりません。
あなただって、ダサい高級家具やダサい高級ブランド品を買おうとは思わないはずです。
自動車もおなじで、"ぽっちゃりボディ"のBクラスは人気がなく、人気がないから中古価格を安くせざるをえません。
どうせベンツを買うならかっこいいモデルに乗りたい、そう思うのが自然です。
だからこそ、「かっこいいモデル」から外れているBクラスは、安くしなければ(場合によっては100万円以下にしなければ)売れないのです。
2. 価格が安くてダサい
見た目だけではなく、Bクラスはその安さも"ダサい"と嘲笑されがちです。
事実、世の中にはポルシェケイマンを"プアマンズポルシェ(貧乏人が乗るポルシェ)"とバカにする人がいるように、Bクラスを"貧乏人が乗るベンツ"だと揶揄する人たちがいます。
「新車で500万円近くするBクラスは、ほんとうの貧乏人には買えないのでは?」
と思う方がいるかもしれませんが、価格の問題ではありません。
「高級ブランドのエントリーモデル」という位置づけ(キャラクター)の問題です。
だから価格に関係なく、「Bクラスって安いベンツでしょ? 見栄っ張りがムリして乗るモデルだよね。お金持ちはBクラスなんて乗らないから」と偏見を持たれてしまうのです。
たとえるなら、タワーマンションの2階に住む人物のようなものだとお考えください。
ヒエラルキーの最下層ゆえに、周囲からバカにされやすいといえます。
たしかに型落ちの中古車なら100万円以下で購入できるため、「Bクラスは安いベンツ」の指摘は間違っていません。
GLEクラスやSクラス、Gクラスほど偉そうに道路を走れないのは事実です。
すなわち、
- Bクラスはお手頃価格のベンツ
- 背伸びした貧乏人に見られる
- イメージが悪い
- 誰も乗りたがらない
- 中古車の価格が低下する
ご覧のようにして、「安さ」につながっているのです。
が、ファストフード店と違い、高級ブランドは値段が高いからこそ価値があるわけで、安かったら意味がありません。
もしルイ・ヴィトンのバッグが1個1,000円で投げ売りされていたら、誰も欲しいとは思わないでしょう(あんな安物使ってる……とバカにされる)。
なぜなら、所有していても自慢にならないからです。
メルセデス・ベンツBクラスも同様に、
- 安いからダサい
- ダサいから売れない
- 売れないから安くする
- さらに安いからさらにダサい
- いっそうダサいから全然売れない
- 全然売れないから……
という負のスパイラルに陥っています。
ちなみに、2021年度の新車登録台数がもっとも多かったメルセデスのモデルは、AクラスでもCクラスでもなく、Gクラスです。
車両価格1,200万円超の高級車Gクラスが、メルセデス・ベンツのベストセラーでした。
なお、メルセデスは「高級路線化に向けエントリーモデルの再編を行う」と表明しており、ドイツの経済誌は「2025年にはAクラスおよびBクラスの生産を終了する」と報じています。
あわせてメルセデスは、2022年5月、マイバッハを超える高級ブランド「ミトス」を立ち上げると公表しました。
たいして売れず、利益率が低く、高級路線へシフトするメルセデスに見放されたクルマ……それがBクラスです。
3. 維持費が高い(故障が心配)
Bクラスに限らず、輸入車の大半は中古車価格が下がりやすい(値下がり率が大きい)傾向にあります。
たとえば、比較的新しい2年落ちのモデルでさえ、新車価格から4〜5割ほど値下がりしていることもザラです。
新車価格が600万円なら中古価格は300〜350万円、という具合です。
この要因として挙げられるのが、「輸入車にたいするイメージの悪さ」です。
輸入車につぎのようなマイナスイメージを抱く読者もいるのではないでしょうか。
- 故障しやすい
- 維持費が高い
- メンテナンスが大変
事実、Googleの検索窓に「輸入車 中古」と打ち込むと、キーワード予測に「故障」と出てきます(多くのユーザーが気になって調べている証拠)。
ちなみに、世界でもっとも故障率が低いのは日本車です。
壊れにくい日本車にくらべたら、輸入車は相対的に"トラブルが多い"と感じることでしょう。
さらに悪いことに、輸入車の部品代や工賃は国産車の1.5〜3倍近くかかります。
輸入車にたいして多くの日本人が「故障が多くて維持費が高い」という漫然としたイメージを抱いているため、中古市場では人気がありません。
たいていの人が"自分には無縁のクルマ"だと考え、輸入車を候補にすら入れません。
お金持ちなら修理費用など気にしないのでしょうが、そもそもお金持ちは中古ではなく新車を買います(高級車を中古で買うのはダサいというお金持ち特有の価値観がある)。
ゆえに、中古の輸入車は人気がなく、価格が安くなりがちです。
- お金持ち:新車で輸入車を買う
- 庶民:維持費の高さを恐れ国産車を買う
ご覧のとおり、誰も中古の輸入車を買いたがりません。
メルセデス・ベンツBクラスも例外ではなく、どこかのお金持ちが新車で買い、手放し、人気がない中古車として安い価格で売られている、というわけです。
Bクラスが欲しいお金持ちは新車で買い、平均所得の人々は、維持費の高さや故障を恐れて輸入車を敬遠します。
中古の輸入車にはあまり需要がないため、結果として価格は安くなります。
まとめ
中古で売られているBクラスを見て、「こんなに安いのはなぜ? 修復歴を隠していたり、曰くつきだったりする?」と不審に思った方がいるかもしれません。
が、格安のBクラスは修復歴を隠しているわけでも、過去に歩行者を轢き殺したわけでもありません。
もちろん目の錯覚でもなく、ただ人気がないだけです。
人気がないキャラクターグッズが格安で転売されるのとおなじで、中古のBクラスもまた、人気がないため安く販売されています。
なぜなら、価格を下げなければ売れないからです。
つまり、欲しがる人が少ないから中古のBクラスは安い、ということです。
Bクラスが流行らない理由として、つぎの3点が挙げられます。
- 見た目がダサい
- 価格が安くてダサい
- 維持費が高い(故障が心配)
BクラスがGクラス並の人気モデルだったら、高値で取り引きされたかもしれません。
結局のところ、
- ダサい上に維持費が高い
- 買ったら後悔しそうだから人気がない
- 需要がないから価格が安い
ご覧の因果関係により、Bクラスの中古車価格は安くなっているといえるでしょう。
マズい上に太るお菓子は誰も口にしたがらないように、ダサい上にお金がかかるクルマは誰も欲しがらない……シンプルな話です。
クルマの下取り・売却で損をしないためのポイント
クルマの下取りや売却で損をしないために大切なのは、一社ではなく、複数の買取業者に査定してもらうことです。
実際、私がコペンローブを売却した際には、業者によって査定額に31万円の差がありました。
想定を超える査定額が出たら、
- グレードを上げる
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など、つぎのクルマ選びで贅沢ができるかもしれません。
査定=売却確定ではないので、気軽に愛車の価値をチェックしてみてはいかがでしょう。
一括査定:電話ラッシュを避けるには?
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迷ったら一括査定を選んでおけば間違いありません。
以上、メルセデス・ベンツBクラスの中古車価格が安い理由でした。
【結論】Bクラスは人気(需要)がないから。人気がない主な原因は3つ。見た目のダサさ、イメージのダサさ、故障にまつわる不安。事実、500万円以下のBクラスは、1,200万円超のGクラスより販売台数が少ない。売れていない。高級ブランドの廉価モデルはステータスシンボルにならず、魅力がなく、ゆえにニーズがない。タワマンの2階とおなじ。
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