あなたの職場に怒りっぽい上司はいませんか?
パートナーはつねにイライラしていませんか?
この記事では、藤井雅子著『人はなぜ怒るのか』を読んだ感想をご紹介します。
ぜひ参考にしてみてください。
『人はなぜ怒るのか』の感想
著者は心理カウンセラーです。
本書には怒りの仕組み、抑え方、適切な表現方法などが書かれていました。
怒りを爆発させると、たいていロクなことになりません。
運転中であれば、クラクションを鳴らしたり、ものすごい剣幕で煽ったり。
あるいは口論がヒートアップして相手を殴ったり、殺してしまう事件も発生しています。
すべて怒りが原因です。怒りのせいで自分の人生をぶっ壊している。
一時の感情で人生を台無しにしないためにも、怒りを知り、正しく対処することが必要だといえます。
怒る心理はコレ
怒りの原因は不一致にあると著者はいいます。
期待通り、思った通りになっていないことにたいして怒るわけですね。
たとえば、パートナーが食事の準備をしてくれていない。
部下が指示通りに動かない。道が渋滞している。
グラビアアイドルの写真集を買ったら風景だけのページばかり。
これらすべて、自分のなかにある「〜べきだ」という期待とズレています。
つまり不一致が生じている。だから怒る。
したがって、感情を抑えるためにはまず、自分のなかの「〜べきだ」という思考に気づく必要があるといいます。
車間が近いとイライラする
たとえば私は車を運転していて、後続車が近いとイライラします。
「ぶつかったらどうするんだ。離れてくれよ」って思います。が、たいてい願いは届きません。
このとき私にあるのは「車間を空けて走るべきだ」という考えなんですね。
いってしまえば「ただの思い込み」です。
このように、自分が気づかないうちに抱えている思い込みはたくさんあります。
だから自分が怒った場面を思い出して、そのときどんな「〜べき思考」があったのかを探る。
そうすれば、思い込みから解放されたり、自分を客観視できるようになる。
これが著者の主張です。納得です。
自分に自信や余裕がないせい?
さらに著者は、自分に自信や余裕がない人ほど、他者にたいして過剰な期待をしてしまうと指摘しています。
となると、他人にイライラしてしまうのは、自分の心にも原因があるわけですね(もちろん100%ではないけれど)。
急いでいるときほど、遅い車にムカついてしまうのもそのせいです。
「もっと速く走るべき」だと一方的に押しつけてしまうのです。
このように怒りを客観視し、相手ではなく自分の気持ちに目を向けられるようになる。
そうした意味において、本書はとても有意義です。
どう頑張っても相手は変えられないので(気が利かないパートナーは永遠に気が利かないまま)。
怒りの上手な表現方法
藤井雅子著『人はなぜ怒るのか』は本質的でとても素晴らしい本です。
ここまでの内容もさることながら、真骨頂は後半の「怒りの上手な表現方法」にあります。
怒りの上手な表現方法といわれても、いまいちピンときませんよね。
灰皿をぶん投げる?
壁に穴をあける?
徹底的に地団駄を踏む?
いえ、著者が提唱するのは「裏感情を伝えること」です。
自分の"裏感情"に気づいて、相手に伝える。これが怒りの上手な表現方法だといいます。
まとめ
「裏感情というのは……」と説明するのはやめておきます。
気になる方はぜひ本書を読んでみてください(そうしたほうが正確に理解できると思うので)。
もし「なんで最後だけ書かないんだよ!ふざけんなよ!教えろよ!」と感じた方には、藤井雅子著『人はなぜ怒るのか』という本がおすすめです。
以上、藤井雅子著『人はなぜ怒るのか』を読んだ感想でした。
本書を読んでから、私は穏やかな気分で過ごせています。
たとえ後続車に接近され、まるで牽引しているような状態になったとしても。