お金に振り回されない「ドイツ流の生き方」を学んでみませんか?
この記事では、熊谷徹著『ドイツ人はなぜ、年290万円でも生活が「豊か」なのか』の要約と感想をご紹介します。
ぜひ参考にしてみてください。
『ドイツ人はなぜ、年290万円でも生活が「豊か」なのか』の要約と感想
まずは本書の要約から。
ドイツ人の年間可処分所得は平均290万円。
日本の消費税にあたる付加価値税が19%だったり、犬を飼っている者は犬税を支払ったりと、庶民の負担は大きい。
それでもドイツ人が豊かに暮らせるのは、お金をかけずに人生を楽しむ術を知っているから。
29年間ドイツに住む著者がその秘訣を明かす。
以上がおもな内容です。
ドイツ人の考え方やライフスタイルを知ることは、私たちが当たり前だと思っていたこと(お金がなければ楽しめないなど)を疑うきっかけになります。
「お金第一」な考え方から脱却し、生き方を見直したい方にはおすすめです。
ドイツでは顧客へのサービスに時間をかけない
本書を読んでわかったのは、ドイツの店や企業が顧客へのサービスを重視していないことです。
日本と違ってドイツの店員は本にブックカバーをかけてくれないし、パン1つひとつをビニール袋に入れてくれることもない。
お客もサービスに期待していない。
過剰なサービスをやめることは、労働時間の削減につながり、コスト削減にもつながるというわけです。
なるほど。これは良い考えだと思います。
たとえば家電量販店では
日本の家電量販店にはたくさんの店員がいます(場合によっては客よりも店員のほうが多いことも)。
親切なのはありがたいのですが、そうしたスタッフの人件費は商品価格に反映されているわけですよね。
スタッフの説明を必要としない私にとっては余計なコストであり、人件費にお金を払いたくはありません。
だからネットで買います。
ドイツでは、家電量販店で店員を見つけるのも一苦労だそうです(ほとんどいないから)。
その代わり企業はコストを抑えられ、低価格で販売できるわけですね。
つまり重要なのは、サービスは無料ではないという意識です。
日本の(過剰な)サービスは、従業員の労働時間を伸ばし、コストを積み上げる要因になる場合があるということは、覚えておいていいのかもしれません。
大事なのは「自分でやる」という意識
実際、ドイツではあらゆるサービスが有料だといいます。
したがって彼/彼女らは「自分でやる」ことを習慣にしているのだそう。
私たちの意思で家電量販店から店員を減らすことはできませんが、自ら詰まったトイレを修理し、庭に木製のイスを拵えることはできます。
そういえばかつて、スーパーの駐車場でオイル交換をしてるオジサンを見たことがあります。
「工賃を払うくらいなら自分でやるわい」とでも考えたのでしょうか。
マナーはありませんが、並々ならぬ節約意識はありました。
収入が低くても豊かな暮らしをするためには、「自分でできることは自分でやる」という精神が大切なのだと思います。
ひとまずAmazonにアクセスし、欲しいものリストから「お掃除ロボット」を削除しませんか?
まとめ
動画の再生ボタンに触れるくらいなら、海外の価値観に触れるほうが有意義です。
なぜなら、私たちの常識が「日本人だけの常識だった」と気づけるから。
たとえばドイツ人は夕食の準備に火を使わないそうです。
パンにハムとチーズを挟んで出来上がり。なんとも質素ですよね。
おまけにドイツ人は外食をほとんどせず、ファッションに無頓着で、休日もお金を使わない。
「じゃあドイツ人は何をしているの?」と思った方は、ぜひ本書を読んでみてください。
読む時間がない方には答えをこっそりお伝えします。
- サイクリング
- 森での散歩
- 読書
- 公園の芝生や自宅のベランダで日光浴
だそうです。いろんな過ごし方、いろんな価値観があるんですね。
お金よりも自由時間を重視していることがわかります。
ショッピングモールに出かけたり、映画館を訪れたりするだけがすべてではなさそうです。
以上、熊谷徹著『ドイツ人はなぜ、年290万円でも生活が「豊か」なのか』の要約と感想でした。