ミステリー作家アガサ・クリスティは、お風呂に入りながらリンゴを食べた。
芸術家サルバドール・ダリは、死を強烈に意識してから食事をしていた。
「どうして?」と興味がわいたあなたは、きっと本書を楽しめます。
この記事では、濱栄一著『なぜ、成功者たちは「フシギな習慣」を持っているのか?』の要約と感想をご紹介します。
ぜひ参考にしてみてください。
『なぜ、成功者たちは「フシギな習慣」を持っているのか?』の要約と感想
まずは本書の要約から。
成功者たちは一見すると「フシギな習慣」を持っていることが多い。
ライバルの成功を心から願う。真っ白のサテンのパジャマで寝るなど。
だが、こうした「ただのゲン担ぎ」にも思える習慣が、じつは医科学的に正しい成功法則だった。
そんな内容です。
著者があらゆる学者や研究者の意見を引用しながら、彼/彼女らの正しさを証明していく、というのがおもな流れです。
- ココ・シャネル
- ビル・ゲイツ
- タイガー・ウッズ
- ブルース・リー
- サルバドール・ダリ
- クリスチャン・ディオール
- ガンジー
- エジソン
- ヘミングウェイ
- マドンナ
- 他多数
気になる人物はいますか?
「こじつけ?」いや、面白い
私の感想は、2段階にわかれます。
まず読み始めた当初は「こじつけじゃないか」と思っていました。
たとえばココ・シャネルが真っ白なサテンのパジャマで寝ていたことについて、シルクは快適で、白は「呼吸を楽にする」効果がある。
だから質の高い睡眠が取れていた……みたいな。
なんだか強引な感じがしました。
「チョコを食べまくる」という私の習慣にも、立派な解説をつけてもらえそうです。
「医科学的に正しい成功法則」が参考になる
ただ、読み進めていくうちにだんだん面白くなってくるんですね。
先のシャネルの例でも、
- シルクが快適なこと
- 白が呼吸をラクにすること
こうした知識が得られます。
成功者たちのエピソードをきっかけにして、(医科学的に正しい)成功法則へと展開していく。
この成功法則が参考になると感じました。
アイディアが出ないときには立って執筆していたヘミングウェイ(さっそく真似してブログを書いてみた)。
血管をいっさい圧迫しない服を着ていたエジソン(締めつけが少ない下着を買った)。
本書を読めば、「そんな方法もあるのか」と知り、これまでの習慣を変えるきっかけが得られるかもしれません。
ガンジーの習慣は謎
どうしても腑に落ちない習慣を持っていた人物がいます。
ガンジーです。
ガンジーはとにかく勤勉で、歯を磨きながら「この時間も勉強にあてよう!」とひらめき、歯を磨きながら学ぶことを習慣にしていたそうです。
ここまでは立派なエピソードですね。
問題は歯磨きに費やす時間にあります。
なんと15分。毎朝15分間歯磨きをしていて、「この時間を勉強にも活用しよう」と思い立ったのだとか。
いや、15分は磨き過ぎです。
私なら歯磨きを3分で終わりにして、残り12分で集中して学びます。
なぜ15分も歯を磨いていたのか(口臭を気にしていた?)。
なぜ15分間の歯磨きタイムが長すぎるとは思わなかったのか。
もしかしすると、ガンジーはいわゆる"天然"だったのかもしれません。
(天然かどうかはともかく、虫歯がなかったことは確実です)
まとめ
大事なのは、成功者たちの習慣を知って満足することではなく、実際に試してみること。
著者はそう述べています。
その通りですね。
「なんだそりゃ」と一蹴するのではなく、実際に白いシルクのパジャマを買ってみる。
湯船でリンゴを食べてみる。歯磨きしながら勉強してみる、など。
実践してこそ意義がありそうです。
ストレス解消法、集中する方法、舌の正しい位置などいろんな知識が得られて、おトクな1冊でした。
以上、濱栄一著『なぜ、成功者たちは「フシギな習慣」を持っているのか?』の要約と感想でした。