肯定的錯覚をする人。
否定的錯覚をする人。
人間にはこの2種類しかいないそうです。
いずれか自分で選べるとしたら、あなたはどちらを選択しますか?
本書には、肯定的錯覚を起こして生きる具体的な方法が載っています。
自分自身の脳をダマして、ポジティブに生きたい方におすすめです。
この記事では、西田文郎著『錯覚の法則 成功者は脳をあっさりその気にさせる』の要約と感想をご紹介します。
ぜひ参考にしてみてください。
『錯覚の法則 成功者は脳をあっさりその気にさせる』の要約と感想
まずは本書の要約から。
脳が正しいと思っていることのうち99%は錯覚である。
人によって脳の機能に差はない。
問題なのは、脳をどう使うかということ。
ビジネスで成功している人の多くは「自分は運がいい」と錯覚している。
脳が起こす錯覚を存分に活かし、成功する方法を解説する。
以上がおもな内容です。
錯覚は「思い込み」と言い換えることができます。
「自分にはひとつも才能がない」と思い込むよりは、「自分は才能に溢れている。天才だ」と思い込んで生きたほうが成功に近づけるでしょう。
なぜなら、困難にぶつかっても諦めないから。
認識の99%が錯覚なのだとしたら、プラスの方向に錯覚を起こしたいと思いませんか?
「優越の錯覚」が成功を引き寄せる
自分は人よりも頭がいい。
自分は人よりも運転が上手だ。
こうした思い込みを「優越の錯覚」といいます。
著者はこの優越の錯覚が成功に役立つとし、肯定的に捉えていました。
なぜなら、自分は他人より優れていると思って物事をはじめれば苦しいことに耐えられ、スキルアップし、優秀になっていくから。
脳は「ほかの人よりもほんのちょっと優れている」と思うだけで、自信につながる仕組みを持っているそうです。
客観的に見て優れているかどうかは関係ありません。
重要なのは、自分で優れていると思い込んでいること。錯覚していること。
「イラストを描くのが得意なんだ」と錯覚して描き続ければ、錯覚はやがて現実になります。
ここで問題なのは、どうやって優越の錯覚を抱けばいいのか、という点です。
本書のなかで著者は具体的な提案をしています。
5つの長所を書き出す
紙とペンを用意し、自分の長所を5つ書き出す。
そして「この5つについては自分は良くできる」と自分に言い聞かせること。
これが肯定的錯覚を起こすためのアクションだそうです。
5つのどれかを周囲に褒められたら、素直に喜び、さらに伸ばすよう努力する。
そうして良いサイクルを回していくことで、肯定的錯覚を強化していくべし、とのこと。
自分の強みを具体的に書き出し、把握することが大事なんですね。
- 向上心がある
- 行動力がある
- 莫大な財産がある
- 男前
- 快便
こうしてリストアップし、「この点については人よりも優れている」と錯覚を起こすことが、成功への第一歩だといいます。
成功者とは?成功とは?
成功者および成功という言葉に、どんなイメージを抱いていますか?
それぞれ2種類ある、というのが著者の主張です。
成功者は、
- 人を幸福にして発展成功してきた人
- 人を不幸にして発展成功してきた人
成功は、
- 社会的成功
- 人間的成功
人間的成功というのは、精神的な成長や充足によってもたらされる境地だそうです。
ここで注意すべきは、いっぽうに偏り、いっぽうを疎かにしないこと。
人間的成功だけを求め、社会的成功を目指さないことの言い訳にする。
社会的成功だけを追いかけ、人間的成功をなおざりにする。
いずれもNGで、両方の成功を求めることが真の成功につながる、と説いていました。
まとめ
本書の良い点は、「成功」という概念を定義しているところです。
成功本のなかには「成功」がどのような状態を指すのか定義していないものが多々存在。
どうなったら成功なのかを明らかにし、成功へ至る錯覚の活用法を解説しています。
つまり、目的と手段が明確に記されているということ。
わかりやすい良書です。
くわえて本書では、アンカー効果やハロー効果など、人が陥りやすい錯覚や勘違い、思い込みについても紹介しています。
ネガティブな錯覚に気づき、排除し、都合の良い錯覚で武装し、成功へ突き進む。
そんな生き方はいかがですか?
それが凡人と成功者の差だとしたら、小さいようで、大きな差です。
以上、西田文郎著『錯覚の法則 成功者は脳をあっさりその気にさせる』の要約と感想でした。
「自分には無限の可能性があるんだ。できるんだ」と思い込みたい方に本書はおすすめです。
結論。人をダマすのは良くない。でも、自分の脳はダマすに限る。成功したいなら。