買ったけど一度も使わなかった……これは広辞苑あるあるです。
なんとなく憧れて広辞苑を購入したは良いものの、とたんに興味が失せてしまう人は少なくありません。
というのも、広辞苑は分厚くて重たいから、つまり「扱いにくいから」です。
- 読みにくい本
- 持ちにくい箸
- 切りにくいハサミ
- 磨きにくい歯ブラシ
- 歩きにくいサンダル
これらとおなじで、調べにくい辞書(広辞苑)も、わざわざ使う気になれません。
ですので紙の広辞苑ではなく、広辞苑が収録されている「電子辞書」を購入することをおすすめします。
コンパクトで扱いやすい電子辞書なら調べ物もはかどるはずです。
重たい広辞苑と違って、"部屋のお飾り"になったりはしません。
この記事では、
- 広辞苑はどうせ使わない
- 電子辞書に広辞苑が入っている
など、「広辞苑を使うなら紙ではなく電子辞書がおすすめの理由」をわかりやすく解説します。
紙の広辞苑を買って後悔することのないよう、ぜひ参考にしてみてください。
なぜ紙の広辞苑は必要ないか?
使うことなくほったらかしてある広辞苑には、なんの意味もありません。
消臭剤や除湿剤のように部屋のニオイや湿気を吸ってくれることはなく、 広辞苑はただそのデカい図体で本棚のスペースを占領するだけです。
広辞苑というのはダイエット器具に似ていて、やたらと私たちの想像力に訴えかけてきます。
これがあれば痩せられる、これがあればいっそう物知りになれる……といった具合です。
ところがいざ購入してみても、体脂肪が落ちたり、語彙力が高まったりはしません。
使わずに"お荷物"となるのが関の山です。
数字で体感!広辞苑の不便さ
2018年に出版された広辞苑第七版は、
- ページ数:3,216ページ
- 厚さ:約10cm
- 重さ:約3kg
こんな代物です。
これほどかさばって重たい辞書を、読書中もしくは執筆中に引っ張り出してきて、わざわざページをめくるでしょうか。
重さ3kgというのは、筋トレに用いるダンベルに相当していて、持ち上げるだけで一苦労です。
広辞苑を買ったのに結局使わず、今となっては後悔している人たちも、手に入れた当初は「調べるぞ。もっと賢くなるぞ」と意気込んでいたはずです。
落ち度があったとすれば、広辞苑の扱いにくさを見くびっていたこと、だといえるでしょう。
電子辞書は軽い
広辞苑には、
- 紙
- 電子辞書
これら2つのタイプが存在しています。
おすすめは後者です。
どうしてかというと、電子辞書はコンパクトで扱いやすく、使い勝手が良いからです。
見栄えが良いのは間違いなく「紙でできた重厚な広辞苑」ですが、夢じゃ食えないのとおなじで、見栄えではわれわれの知識が増えたりはしません。
辞書は引いてこそ価値があります。
飾っておくだけのミニカーや絵画とは違います。
重さ約3kgの広辞苑にたいして、たとえばCASIOの電子辞書は、重量がたった290gしかありません(電池の重量含む)。
10分の1以下の重さです。
これはちょうど、
- 体重5kgの子どもをおんぶする
- 体重50kgの大人をおんぶする
両者の差とおなじです。
アナログでもデジタルでも得られる情報は変わらないので、軽いほう(電子辞書)を選ぶのが合理的だといえるでしょう。
コンパクトかつ軽量な電子辞書なら、本といっしょにバッグへ入れて、出先へ携帯することも可能です。
いつでもその場で広辞苑を引き、気になった言葉の意味を調べられます。
それにたいして、重さ3kgもある紙の広辞苑を持ち歩く人はいません。
紙にこだわるのはカッコをつけたい人だけで、ほんとうに知を求める人は、使い勝手が良い電子辞書を選びます。
電子辞書は見やすい
紙と電子辞書では、文字の大きさがまったく違います。
文字が大きくて見やすいのは電子辞書です。
広辞苑には普通版と、それからフォントが大きな机上版の2種類が存在していますが、机上版といえど、電子辞書ほどフォントは大きくありません。
本を読むだけでも目が疲れるというのに、わからない言葉を紙の広辞苑で調べて、小さな字と睨めっこして、わざわざ眼精疲労を悪化させることはないのです。
そのうちだんだん細かい文字を見るのが嫌になり、広辞苑を開く気が失せてくるのは明らかです。
こうして広辞苑が部屋のオブジェになります。
これはちょうど、次第に折りたたむのが億劫になり、「折りたたみベッド」を折りたたまなくなるようなものです。
ただでさえ読書やスマホの操作で目を酷使しているわけなので、せめて調べ物をするときくらい、目にラクをさせてあげましょう。
目に優しいのは、画面が明るくて文字が大きい電子辞書です。
電子辞書なら好みに合わせてフォントサイズを変更できます。
電子辞書の調べやすさ
気になる単語を調べるスピードが速いのは電子辞書です。
なぜかというと、膨大なページをめくって目当ての単語を探す必要がないからです。
キーボードに入力するだけで、すぐ検索結果が画面に出てきます。
たとえるなら、知りたい花について図鑑で調べるのと、インターンネットで調べる違いのようなものです。
ネットのほうがスピーディなのはいうまでもありません。
それから、たとえば小説のなかに読めない漢字が出てきたとき、紙の広辞苑で意味を調べるのは不可能です。
というのも、「読み」がわからないからです。
読みがわからなければ検索で見るべき箇所もわからないため、結局その意味にまでたどり着けません。
紙の広辞苑ではお手上げです。
それにたいして広辞苑を収録した電子辞書では、手書き検索機能が使えます。
わからない漢字を付属のタッチペンで画面に書き写すだけで、読み方と意味が出てくるのです。
これほど便利でストレスフリーな機能はありません。
「桎梏」などという見慣れない漢字に出くわしても、タッチペンで辞書の画面にそのまま書けば、「しっこく」と読みが出てきます(意味も)。
つまり、電子辞書を使って調べるハードルは低い、ということです。
障壁が低いので、気になった単語はどんどん検索し、どんどん語彙を増やしていけれます。
これこそ、広辞苑に求めている一番のリターンではないでしょうか。
電子辞書は広辞苑以外にもコンテンツが豊富
電子辞書のメリットは、広辞苑以外の辞典も収録されている点にあります。
たとえば、CASIOの電子辞書には明鏡国語辞典が入っているので、広辞苑とあわせて解説を読むことができます。
調べた言葉をより多角的に、かつ正しく理解できます。
それだけではありません。
NHK日本語発音アクセント辞典では、電子辞書から音声を流せるため、実際の発音をチェックできます。
覚えた言葉をおかしなイントネーションで使ってしまい、人からバカにされずに済みます。
三省堂の反対語便覧では対義語が、ジーニアス英和辞典では英訳が、それぞれ確認できます。
これがもし紙の広辞苑だったらどうでしょう。
残念ながら、紙媒体の広辞苑ではアクセントも対義語も、それから英語での言い回しも教えてもらえません。
一度の検索でよりたくさんの情報をインプットできるのは、間違いなく電子辞書です。
検索結果にこれらすべて一覧で表示されるのが、電子辞書の強みだといえるでしょう。
つまり、知らなかった単語を知り尽くせる、ということです。
もはや紙の広辞苑を買うアドバンテージはありません。
今どき馬車を買うようなもので、時代遅れです。
あるいは、カーナビがある現代においてわざわざ地図を開いてドライブしているようなもので、ナンセンスです。
カーナビを確認しながらスムーズにドライブしますか?
それとも駐停車を繰りかえしつつ、紙の地図を頼りに運転しますか?
AmazonではCASIOの電子辞書が売っています。
広辞苑は、最新版の第七版が収録されています。
定価9,900円(机上版は15,400円)の広辞苑が入っていることを考えたら、けっして高くはありません。
むしろ電子辞書はお買い得です。
電子辞書をもっと探したい方はこちらです。
以上、広辞苑を使うなら紙ではなく電子辞書がおすすめの理由でした。
【結論】携帯性、検索性、情報量、すべて電子辞書の勝ち。紙の広辞苑は重量が3キロ近くあり、ページ数は3,000ページを超えているので、調べるのが億劫になってくる。そしてインテリなオブジェと化し、購入代金がパーになる。どうせ買うなら電子書籍を。語彙力を高めるのに役立つのはこっち。
読みかけの本を増やさない工夫について、当サイトにはこんな記事があります。