- 脱サラしたブロガーの記事がつまらなくなったと感じる
- 会社員を辞めてブロガーとして生きていきたい
という人に向けてこの記事を書きました。
「なぜ会社員を辞めたブロガーはおしなべて陳腐な記事しか書けなくなるのか」を分析します。プロブロガーになりたい人はここで紹介する失敗から学び、おなじ末路を辿らないようにご注意ください。
大人気ブロガー会社員を辞める
ブログを書いていたらたくさんのファンができた。月間数十万PVに達した。どんどん収益も増えてきた。
だから嫌で仕方なかった会社を辞めた。これからは自由に生きるぞ!
という具合に、プロへ転向するブロガーがいます。あなたもブログを書いているのであれば、1人や2人くらいは思い浮かぶのではないでしょうか?
「いいなぁ羨ましいなぁ」なんて思いますよね。
でも残念ながら、彼らのピークはその瞬間です。
ブロガーとしての輝きが頂点に達するのが「会社辞めます」エントリー。で、あとはじわじわと失速していくんです。
成功をつかんだはずなのに、いったいなぜ?
お金儲けのことばかり考え始める
会社員を辞めるというのは、すなわち、毎月の給料がなくなるということ。
どんなに忙しくても、どんなに暇でぼーっと過ごしていてもかならず貰えていたお金が貰えなくなるということです。
つまり、お金が欲しかったら頑張ってブログを書くしかないわけですね。
さぁここで1つの問題が浮上します。「何についての記事を書こうか?」って。
- 洗い物がめんどくさい!って記事?
- 寝坊しちゃったよ!って記事?
- 牛丼マジ最高!って記事?
どれも違うな、と感じてしまいます。なぜならお金にならないから。ファンが喜んだとしてもお金にはならない。うんやめとこう、と。
あーっと。ここが分かれ道です。
やめちゃダメです。書かないと。あなたを人気者にしたのは、紛れもなくそうしたネタ記事なんですから。
そしてマジメになった
こうしてどんどんマジメになっていき、どんどんブログはつまらなくなっていきます。
簡潔にいうと「お金儲けのことばかり考え出すからつまらなくなる」ってこと。
会社を辞めて自由になった?
とんでもない。お金にがんじがらめにされてるのです!
ブロガー衰退の兆候5つ
個性的だったブロガーがこんな記事を書きはじめたらおしまいです。
会社員を辞めたブロガーがこぞって書きがちな「あるある記事」をまとめてみました。
1. どこでも働けるって最高!という記事
よく見ますね。会社辞めてこれ書かない人っているんでしょうか?
おしゃれなカフェに出かけちゃって、やたら景色の良い席を確保しちゃって、テーブルにノートパソコン出しちゃって、隣にコーヒー置いてみたりなんかして、ちょっと斜めにして写真を撮っちゃったりするんです。
【コメント】
地理的にも人生的にも右往左往。壮大な迷子に見える。
本当に満ち足りている人はアピールしない。する必要がないから。
「会社員辞めちゃったけど、間違ってないよね?」の確認。本人が安心感を得るための記事であり、読者へのメッセージ性はとくになし。だからつまらない。
【改善策】
「どこでも働けるって最高!」というエントリーを上げるなら、「川に腰まで浸かった状態でパソコンを使っている」くらいのインパクトが欲しい。
2. 長期旅行してまーす!という記事
会社員を辞めたブロガーは旅行しがちです。何かといえばすぐ旅行しちゃう。
ヒドい場合にはエントリーの半数近くが旅行記事と化すことも。
【コメント】
ハプニングが起こるわけでも、面白い企画を行うわけでもない。ただの旅行。
そして「やっぱ旅行っていいわぁ〜」という誰もが知っている感想を漏らす。気づくのが遅い。
【改善策】
「三輪車で日本1周してみたよ」が読みたい。
3. 月収100万円を超えてわかったこと!という記事
月収についても必ず触れますね。キリがいいからなのか、成功したブロガーの記事には100万円という数字が登場しがちです。
で、「月収100万円になってわかったこと」みたいな記事を書きます。ちなみに、こういう記事の場合はやたら落ち着いたテンションで進行していきます。
「調子に乗るな!」って批判をかわすための防衛策でしょうね。
【コメント】
この手の記事は99%「お金は不幸を遠ざけてくれる。けれど、お金があっても幸せにはなれない」という、肯定的してるんだか否定してるんだかよくわからない気持ちの悪い結論に達する。
もはやタイトルだけ見れば読まなくてもわかる。どうせ到達点は全員これ。
【改善策】
つまらない。夢がない。頑張っているブロガーに夢を与えるのも重要な役目なのに。
「金持ち最高!世の中カネでしょカネ!フゥ〜」くらい書いてよ。いっそ。
4. 安い自己啓発本みたいな記事
「移動時間も悪くないって気づいたんだ」とか、「すぐ行動するのが大事だよ」だとか、「好きなことで生きてこう」といった自己啓発本チックな内容が増えがち。
【コメント】
「俺/私は上のステージに上がったんだ。ファーストステージの君らに人生のコツを教えてやろうじゃないか」という声が聞こえてくる気がする。
【改善策】
そんなお説教くさい内容はどうでもいいから、はやく三輪車で日本一周してよ。
5. 稼げる記事
ひたすら商品だのセールだのを紹介しはじめる。
【コメント】
「あぁ、この人はこれで稼いでいるんだろうなぁ」が丸見え。ゆえに冷める。
【改善策】
しょうもない記事をひたすら書き続けよう。
「コイツ、こんなんばっかり書いてて大丈夫か? 」って心配になるくらいが一番面白い。かりに大丈夫じゃなかったとしても書くべし。武士は食わねど高楊枝というやつ。
失敗に学ぶ:枠にとらわれるな!
最後のまとめになります。
会社を辞めた途端に記事がつまらなくなるのは、お金儲けのことばかり考え出すから。そしてどんどんマジメになっていくから。
おなじ失敗を避けるためには、
- 会社員を続ける
- ネタ記事を有料で販売する
などが考えられます。
精神的に安定した状態でブログを続けたいのなら、会社を続けるというのも手です。倒産でもしない限り毎月お金が入ってきますし、おまけにボーナスまでありますから、金銭的な心配をせずに済みます。結果として、お金にならないふざけた記事を書き続けられると。
もしくは、面白い記事を有料で販売することもできます。ファンビジネスです。
電子書籍、ページ単位での販売。選択肢はいろいろあります。会社員のうちにトライアンドエラーを繰り返しておいて、「これならいける!」という確信が持てたら退社する。というのはいかがでしょう?
あとは、会社員を辞めてもここで紹介したような記事を書かないことですね。「旅行っていいわ〜」とかいらないんで。
つまらなくなるカラクリは以上です。
どうか会社員を辞めても面白いブロガーであり続けてください。
私はとりあえず三輪車を買いに行ってきます。