仕事を楽しむ必要はありません。
会社で働くのがつまらないとして、損でも、負けでもありません。
なぜなら労働は、エンターテインメントではないからです。
たとえば映画鑑賞は娯楽なので、もし内容が退屈だったら、期待を裏切られた私たちはガッカリします。
映画のレビューサイトに「星1」の酷評をつけたくもなるでしょう。
ですが、映画鑑賞と労働は、そもそもカテゴリーが違います。
仕事は、歯磨きやゴミ出し、食器洗いとおなじで、「しなければならないこと」であって、趣味とは別モノです。
ゆえに、働くのがつまらないとしても、なんら問題ありません。
仕事中に多少のストレスは溜まりますが、代わりに給料がもらえるので、良しとしましょう。
この記事では、
- 仕事が楽しいとアピールする人間
- 労働は「楽しむべきもの」なのか
など、「仕事がつまらないときの発想転換」をわかりやすく解説します。
ぜひ参考にしてみてください。
仕事がつまらないなら発想を180度変えよう
ホラー映画が怖いのとおなじで、仕事はつまらなくて当然です。
なぜなら、そういうものだからです。
日ごろ、つまらなくても歯を磨き、気が進まなくてもゴミを出し、面白くなくても食器を洗っているように、なんら楽しくなくても、働くしかありません。
大事なのは、「仕事なんてつまらないものだ」と割り切って考え、労働にたいして幸福感だとか達成感だとかやりがいだとかを求めないことです。
私たちが仕事に求めて良いのは「報酬」だけで、それ以上のアレやコレまで欲しがるのは、欲張りというものでしょう。
たとえるなら、1等3億円だけでは飽き足らず、前後賞5,000万円まで狙って「連番」で宝クジを買うような強欲さだといえます。
仕事が楽しいアピールをする奴
世の中には、
- 仕事が楽しい
- やりがいを感じる
- 働いている時間が幸せだ
といって、聞かれてもいないのに、口頭やSNSでわめいている人がいます。
こうした人たちにはまず「労働はしんどいもの」という前提があって、「でも、自分は楽しんでいる」と、彼/彼女らはまるで周囲より一段上のステージに立っているかのような気分にひたり、優越感を得ているに過ぎません。
早い話が、ニセモノの自慢です。
- 楽しい
- おもしろい
- やりがいがある
- 仕事ってサイコー
どの言葉も、口にしたり、SNSで発信したりするのは簡単です。
たとえば私たちだって、今すぐ、上のような"勝ち組"を演じることは可能です。
「仕事が楽しい」とは誰でも(ウソでも)いえるため、その人物がほんとうに嬉々として働いているのか、あるいは休憩時間にスマホで転職サイトを眺めているのか、真相はわかりません。
もちろん知る必要もないため、自称「仕事が楽しい人間」の本心がどうであっても、私たちにはノープロブレムです。
だいいち世間では、保有資産5億円を超えるホンモノの富裕層は金持ちアピールをしませんし、ほんとうに幸せな人間は、いかに幸福かを自慢したりしません。
なぜなら、そうする必要性を感じないからです。
つまり、節操なく「仕事楽しんでいますアピール」をするヤツは信用できず、羨ましがるのは損だ、ということです。
働くのが好きで好きでたまらないなら、休日に旅行をしたり、映画を観に行ったりはしません。
ゲーム好きの人間が家にこもってずっとゲームをプレイするように、仕事が楽しいとすれば、(まるで趣味のように)休日も仕事をしているはずです。
虚偽の申告に騙されてはいけません。
マウンティング族の発言や投稿によって劣等感を覚えたら、間違いなく損をします。
「仕事を楽しむべき」は思い込み
仕事がつまらなくて悩む理由はシンプルです。
そもそも楽しむ必要がない労働を、面白がろうとしているからです。
たとえるなら、「素潜りで深海魚を獲りたいのにどうして息が続かないんだ」と嘆いているようなもので、ナンセンスだといえるでしょう。
エラ呼吸できない私たちが深海(水深3,000〜10,000メートル)まで素潜りしようと考えるのも、仕事を「楽しい、楽しい、働くのって楽しい」と自分に言い聞かせようとするのも、根本からして間違っています。
もし知人から「毎晩歯を磨くのがひどく退屈で苦痛なんだ。ブラッシングを楽しむコツってないかな?」と相談されたら、どう返しますか?
「歯磨きを楽しむ必要はない。しなきゃいけないからするだけ」
こんなふうに答えるのではないでしょうか。
「喜怒哀楽に関係なく、しなきゃいけないからする」のは、ゴミ出しも、食器洗いも、それから仕事もおなじです。
私たちがその行為をどう感じているか、どんな気持ちなのかはさておいて、「する」しかありません。
どんな職業に就いていても働くのは面倒で、ツラいものですが、お金を稼ぐためには労働せざるを得ないといえます。
もし仕事がつまらないからといって会社を辞めたとしても、無職になり、収入を失い、預金残高が2ケタにまで減り、住居や自己肯定感をなくし、働くのとはまた違ったツラさを味わうだけでしょう。
ツラさのタイプが違うだけで、しんどいことには変わりません。
ちょうど、
- 激辛カレー
- 大量ワサビ寿司
これら2つは辛さのジャンルこそ違いますが、どちらも辛い点で共通しているのとおなじです。
どうせツラい思いをするなら、働いて、お金を稼いで、自尊心を保ちながら自立して生きたほうがマシではないでしょうか。
仕事が嫌だからといって、24時間365日ずっと、年中無休でつまらないわけではありません。
銀行に振り込まれた給料を使って、マンガを買ったり、焼肉を食べたり、GUCCIのブルゾンをネット注文したり、仕事をしていればそれなりに良い思いもできます。
- 楽しさを求める対象:趣味
- おカネを求める対象:仕事
このように両者を区別し、割り切って考えれば、心のモヤモヤは晴れるはずです。
まとめ
もし、休日に好きなことをしても「楽しい」と感じられないなら、近くにある精神科を受診したほうが良いかもしれません。
なぜなら、メンタルを病んでいる恐れがあるからです。
メンタルを風船にたとえるなら、グッと圧迫されて、変形して、ゆがんで、パァーンと破裂する寸前の状態だといえます。
症状が悪化して「もう死ぬしかない」と心が騒ぎだす前に、専門医に診てもらい、治療を受けるのが最善です。
そうでなく、ただ就業時間中に「つまんねぇなぁ」と感じて鼻をほじっているだけなら、いたって良好な精神状態です。
楽しさは趣味でとことん追求するとして、会社をクビにならない程度に手を抜き、週末のプランなど考えつつ、定時がやってくるのを待ちましょう。
以上、仕事がつまらないときの発想転換でした。
結論。虫歯にならないよう歯を磨く。ゴミ屋敷にならないようゴミを出す。ホームレスにならないよう働く。こんなモチベーションでOK。仕事が楽しいなんて、変態だ。
月曜日が憂鬱な理由と対処法について、当サイトにはこんな記事があります。
木曜日だけ人が少ない理由に関して、当サイトにはこんな記事があります。
仕事に関して、Amazonではこんな本がよく売れています。
好きなことでお金を稼いで生活できたら、今のストレスや葛藤とはオサラバできるはずです。