「仕事が嫌だ」と相談したとき、きまって「給料はガマン料だから耐えなきゃ」などと諭してくる人がいます。
私たちが会社で働いて受けとる給料は、ほんとうに我慢料なのでしょうか。
どれだけ仕事がつまらなくても、退屈でも、嫌でも、我慢料なんだから仕方ないと割り切り、苦しみに耐えるのが正解なのでしょうか。
この記事では、
- 給料は我慢料なのか
- つまらない仕事にも耐えるべきか
など、「給料は我慢料だからつまらない仕事にも耐えるべきか」についてわかりやすく解説します。
ぜひ参考にしてみてください。
給料は我慢料だからつまらない仕事にも耐えるべきか
会社から毎月支給される給料は、我慢料だと考えるべきなのでしょうか。
答えはノーです。
給料は我慢料などではありません。
だいいち「我慢料」などというネガティブな捉え方をするべきでもありません。
なぜなら、給料というのは、あなたが仕事で人の役に立った見返りとして得ている報酬だからです。
銀行口座に振り込まれる給料は、
- 無謀な仕事量
- やりがいのない業務
- 上司の陰湿な嫌がらせ
などの苦難に耐えたご褒美ではないのです。
あなたが会社員として働き、人の役に立った、人々に貢献した対価として生じている報酬が、毎月の給料です。
人の役に立っている実感がない?
「誰かの役に立っている実感なんてない」
このように感じている人もいるでしょう。
ただ実際には、どんな業務を行っていても、かならず人の役に立っています。
誰の役に立っているのかといえば、それは会社です。
経営者や役員にたいしてあなたは貢献しているのです。
ところが、「やりがい」という言葉から、多くの人がサービス業や接客業を思い浮かべます。
お客様と触れ合い、お客様から「ありがとう」といわれるサービス業や接客業こそ、やりがいを感じられる職種だと思っているのではないでしょうか。
会社にとってサービス利用者や消費者は「お客様」に違いありませんが、従業員である私たちにとっては、サービス利用者も消費者も「お客様」ではありません。
私たちは自らの「労働力」を売り、対価として給料を得ています。
誰が私たちの労働力を買ってくれているかといえば、それは私たちが勤めている企業であり、企業を経営している役員たちなのです。
つまり、われわれ会社員にとってのお客様は、雇ってくれている会社です。
私たちが仕事を通じて貢献すべきは会社であって、モノやサービスを買ってくれている"お客様"ではありません。
私たちのお客様は務めている会社
仕事がつまらないと感じている人の多くは「やりがいがない」と嘆きます。
ではどうしてやりがいを感じられないのかといえば、自分の仕事が誰かの役に立っている実感に乏しいからです。
ただ先述のとおり、従業員にとって真のお客様は、勤めている会社です。
したがって、あなたが製造業に従事していても、経理や総務として働いていても関係ありません。
企業に雇用されているあなたは、"お客"のためではなく、企業のために働くべきなのです。
なぜなら雇い主こそが、あなたという労働力を買ってくれているお客様だからです。
どれほど退屈な作業でも、意味がないように思える業務でも、すべて経営者の役に立っています。
そうでなければ、企業はわざわざ賃金を支払ってまであなたを雇ったりはしません。
企業にとって必要だからこそ、あなたは雇われています。
そして企業はあなたに毎月給料を支払い、夏と冬には(支払い義務のない)ボーナスまで支給してくれます。
「会社から必要とされている」という点を意識すれば、自尊心が高まるのではないでしょうか。
「自分という労働力を買ってくれている企業の役に立とう」と考えることで、仕事のやりがいや貢献感が得られるのではないでしょうか。
まとめ
給料は我慢料だからつまらない仕事にも耐えるべきなのかについてお伝えしてきました。
給料は我慢料ではなく、会社の役に立った貢献料です。
製品を作るためには人手が必要なので、企業はあなたを雇い、製品を作ってもらっています。
会社を経営するためにはお金を管理する必要があるので、企業はあなたを雇い、経理を任せています。
あるいは、従業員が支障なく働けるよう、あなたを総務として雇っています。
「人の役に立っている実感がない」と感じているのであれば、役に立つべき対象のベクトルを変えてみてください。
私たち従業員にとってのお客は、サービスや商品を買うお客ではなく、企業そのものです。
サービスや商品を買うお客は、企業にとってのお客。そして企業は役員のもの。
会社の役に立っている、会社に必要とされていると考えれば、仕事のつまらなさが減り、我慢料が貢献料に思えてくるのではないでしょうか。
もちろん、それでも仕事がつまらなくて辛いとしたら、転職を考えるのもアリです。
以上、給料は我慢料だからつまらない仕事にも耐えるべきか、でした。
結論。誰のために仕事をしているのか。正解は消費者ではなく、雇い主である企業。だから企業のために役立つことを考えるべき。ベクトルを変えれば気分が変わるはず。それでも仕事が嫌なら、転職や独立をすべき。
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