この記事では「目薬をさすのが怖い!」ということだけを延々と書いていきます。
こうすれば克服できるよ、といった耳寄りな情報は出てきませんし、読んだからといって勇気がわくようなこともありません。
そのかわり、「おなじ悩みを持った人間がいるんだ」という安心感のようなものは得られると思います。
すこしでも共感していただけると嬉しいです。
目薬をさすのが怖い理由を考えてみた
目薬をさそうとすると、きまって目を閉じてしまいます。怖いんですよね。
たとえば目の前でパン!と手を叩かれたら、ふつうは反射で目を閉じます。
これとおなじことが目薬をさそうとしているときにも起こります。
ずーっと反射が起こりつづけて、ずーっと目を閉じちゃう、っていう。
まぶたを開けなきゃダメだとわかっているのに、開いてくれません。カラダがいうことを聞かないんです。
理由1. 落ちてくるタイミングがわからないから
目薬が怖い理由を考えてみました。
「落下するタイミングがわからない」っていうのはあると思います。
遊園地にあるフリーフォール(垂直に落下するマシン)に乗って、落ちるタイミングがわからなかったらめちゃくちゃ怖いですよね。
最頂部に到達してからなんの合図もなく落ちたら、たぶん心臓止まっちゃいます。
目薬にもおなじことがいえます。ヤツらは不意に落ちてきます。
指先で容器を押してるのに垂れてこないこともあれば、押してないのにポタッと垂れてくることもあって予測不能。
点眼のまえに「スリー!トゥー!ワーン!……ゴー!!」みたいなカウントダウンもありません。
だから心の準備ができません。心の準備をさせてください。
もし目薬の容器が「スリー!トゥー!ワーン!……ゴー!!」の掛け声をかけてくれたら、もうちょっと恐怖が和らぐような気がします。
AIやらなんやらを駆使してどうにかならないんでしょうか。
理由2. 眼球ってデリケートだから
目薬をさすのが怖い理由としては他にも、「目ってデリケートじゃん?」というのもあります。
こんなデリケートな眼球に、水滴なんか垂らしちゃって大丈夫なのでしょうか?
ほら、ことわざでも「水滴石を穿つ(ポタポタと垂れる水滴もやがて石に穴をあけるということ)」なんていいますよね。
一滴一滴はたいしたことなくても、それが何十回、何百回、何千回、何万回、何億回とつづいていくうちに、だんだん石が削られるっていう。
あれは「小さなことでも継続すればやがて大きな結果になる」という意味ですが、目に応用して考えたらホラーになりません?
目に穴あいちゃいません?
だって石よりずっと柔らかいですよ?眼球って。
「目薬目を穿つ」の語源になった男になんてなりたくないですよ?
あー怖い。あー目薬怖い。あーやっぱり目閉じちゃう。
恐怖の目薬にはこう対処する
目薬は怖いんですけど、ささずにはいられない状況もあるわけで。
たとえば花粉で目がかゆいとき。たとえばドライアイで目が乾いているとき。
目薬が怖い男はこうやって対処します。
おそらくみなさんもおなじ経験をお持ちだと思います。
対処法1. 爽快感ゼロのやつを買う
とりあえず目薬は爽快感ゼロのやつを買いますよね。
クールな爽快感とかいりません。刺激が増すので怖くなるだけです。
「落ちた瞬間に目がキーン!ってなるのかよ……」などと考えたら、怖くて点眼なんてできませんからね。落ちるだけでも怖いってのに。
対処法2. 目のフチに落としてスライドさせる
ダイレクトに落とすのが怖いので、眼球ではなくて、目のフチ(皮膚)に落とします。
で、顔をかたむけて目に流しこむっていう。
これはきっと「目薬怖い人あるある」だと思います。なぜなら、"目薬が苦手な人"にとってこれ以外の点眼方法がないからです。
この方法がダメなのはわかります。
皮脂や雑菌が目に流れこみますもんね。わかってますよ、それくらい。
「床に落としたおにぎりを食べてるようなもの」とかいいたいんですよね。
でも、怖いものは怖いんです。苦手なんです。仕方がありません。
副作用を覚悟のうえで、床にワンバンしたおにぎりを食べてるんです。そうっとしておいてください。
まとめ
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
目薬が苦手な我々にとって、「2階から目薬」ほど恐ろしいことわざはありません。
あのことわざの意味は「極刑」の2文字で合ってますか?
そんな恐ろしい目薬ですから、なるべくダメージを抑えるために、なるべく目の近くでさそうとしますよね。
でも、パッケージを見てみると「まつ毛につけないでください!」とか書いてあるんですよ。容器に雑菌が付着してどーたらこーたらだからダメ!って。
マジメな私たちは忠告に従い、まつ毛に当たらないよう、目薬を持つ手をちょっとだけ高く上げます。
高くなったのでもっと怖くなります。
例のごとく目のフチ(皮膚)に落とします。
皮脂や雑菌にまみれた液体が眼球に流れこみます。
その繰りかえしです。
「まぶたを指で押さえればいいじゃん?」とかいう人もいますけど、そんなことしても無駄です。すぐ手加減してまぶたをリリースしちゃいます。
他人に開けられてるならまだしも、自分の指ですからね。本気で「怖い!」と思ったら、カンタンに力なんて緩めてしまうわけで。
薄々気づいてはいましたが、ひょっとすると私たちは、目薬をささないほうがいいのかもしれません。
ほら、落ちたおにぎりって食べませんし、ふつう。
開発されろ、飲む目薬。というか治れ、ドライアイ。
(「まんじゅうこわい」的なソレではありません。目薬を送りつけてこないでください)