これはどんなホラー小説よりも怖い実話です。
この記事では、マネー・ヘッタ・チャン著『マッチポンプ売りの少女 童話が教える本当に怖いお金のこと』を読んだ感想をご紹介します。
ぜひ参考にしてみてください。
『マッチポンプ売りの少女 童話が教える本当に怖いお金のこと』の感想
本書には書かれているのは世の中の裏側です。
ボロ儲けしているヤツらがいて、それにまんまと嵌められる人たちがいる。
実際に起こっているノンフィクションを、童話のような物語にして教えてくれるのが本書です。
ユーモアと皮肉たっぷりで面白いのですが、現実を知ってしまうと恐怖します。
世の中って怖いと思いました。
たとえばこんな話
書かれているのは、たとえば某俳優が小説で賞をとったときの裏話など。
登場人物の名前を変え、あくまでもフィクションとして書いていますが、読めばまちがいなく「あの俳優のアレのことか」とわかります。
で、受賞の裏側が暴露されていて、ただただ驚愕するっていう。
そんな感じで、ファッションの流行について、某検索エンジンについて、某募金活動について、生命保険についてなど、怖い怖いお金の話がてんこ盛りでした。
どんなホラー小説を読むよりも、ある意味では恐ろしく感じます。
ホラー小説はフィクションですが、こちらはノンフィクションですからね。
読み終えて、本を閉じたときに「現実ではこんなことが起こっているのか」と思うと、ゾッとします。
「ここまで書いて大丈夫か?」という内容ばかりなので、著者名がマネー・ヘッタ・チャンなのも頷けます。
本名で出すとマズそう。
ボロ儲けの手口が満載
本書に載っている10の物語は、どれもお金に関係しています。
ボロ儲けしている人たちの手口は、悪徳で、大胆で、恐ろしいものばかり。
なんというか、人間の欲深さを思い知らされます。
どれも組織ぐるみだったりで規模が大きいので、手口を知ったところで個人が真似るのは難しいでしょう(つまり悪用はできない)。
ですが、知識として持っておけば自分の身を守ることはできます。
本書を読んで教訓を得るのは、けっして無駄ではありません。
まとめ
本書に書かれている最後の話が「日本が破綻するとき」についてなんですね。
その描写がリアルで、なぜそうなるのかも論理的で、ただただ絶望的な気持ちになりました。
日本が経済的に破綻したらこうなってしまうのか……と。
しかも「対策はない」なんて書かれていますし。もうどうしようもない。
ただただ日本が、そして世界が金融破綻しないことを祈るばかりですね。
流れ星とか、茶柱とか、神龍とかに。
なお、著者はプロの投資家だそうです。
「投資家はこんなに広く、正しく、世の中を把握しているのか」と感心してしまいました。
と同時に、「ここまで勉強しないと投資では勝てないのか」という気持ちにも(投資をする気にはなれない)。
本当は内容をもっと詳しく書きたかったのですが、個人的に利害関係のある企業についても触れていたりするので、このあたりにしておきます。
興味を持った方はぜひ読んでみてください。
マッチポンプ売りの少女 ?童話が教える本当に怖いお金のこと?
- 作者: マネー・ヘッタ・チャン
- 出版社/メーカー: あさ出版
- 発売日: 2011/04/25
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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以上、マネー・ヘッタ・チャン著『マッチポンプ売りの少女 童話が教える本当に怖いお金のこと』を読んだ感想でした。