『ヘッテルとフエーテル 本当に残酷なマネー版グリム童話』の要約と感想

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世の中に潜んでいる詐欺まがいの行為を、童話形式で紹介しているのが本書です。

現実世界で起こっている出来事は、どんな作り話よりも恐ろしいのかもしれません。

 

あなたは騙されていませんか?

 

この記事では、マネー・ヘッタ・チャン著『ヘッテルとフエーテル 本当に残酷なマネー版グリム童話』の要約と感想をご紹介します。

ぜひ参考にしてみてください。

 

 

『ヘッテルとフエーテル 本当に残酷なマネー版グリム童話』の要約と感想

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まずは本書の要約から。

 

著者の本職は投資家。

この本では、実際に起こったお金にまつわる事件や出来事を「童話」にして紹介している。

 

うまい投資話、募金活動、死ぬ死ぬ詐欺など。

私たちが持つ善意や、ラクして儲けたいという心理につけ込もうとしている人がいることを学べる。

 

以上がおもな内容です。

最初から最後まで一貫してお金にまつわる話が紹介されています。

「お金好き」を自認している方は必読です。

 

5回連続で株価の予想が的中

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本書には、株式投資に関する物語が載っていました。

概要をご説明します。

 

主人公のもとに一通のメールが届くところから始まります。

メールの内容は、株価の予想です。

ある企業について、今後株価が上がるか下がるかが書かれていました。

 

後日、その会社の株価は、メールに書かれていた通りの値動きをします。

主人公は「買っておけば当たっていたな」と損をしたような気持ちに。 

 

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しばらくして、おなじ送信元からふたたびメールが届きます。

予想の結果はまたしても的中。

これが5回続きます。

主人公はメールの予想を信じるに至りました。

 

そして、以下のようなメールが届きます。

「これ以降の予想メールを受け取るには、会員登録していただく必要があります。つきましては会員費として……」

 

投資詐欺だった

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株価の値動き予想が5回連続で当たったのは事実です。

 

が、これは詐欺でした。

メールの送り主を信用した主人公は、結果として会員費を騙し取られてしまうわけです。

 

どういうカラクリなのか、見抜けましたか?

問題なのは、どうして詐欺師は5回連続で株価の上下を当てられたのか、という点です。

 

カラクリがわかったあなたは、簡単に騙されるような人間ではないのかもしれません。

 

 

命を救うためには1億円が必要?

街頭で募金活動への協力を呼びかけている人っていますよね。

 

募金の内容はさまざまです。

  • 被災地への寄付
  • 発展途上国への寄付
  • 森林保護のための募金

など。

こうした募金活動をスルーする人は少なくないでしょう。

 

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が、「〜ちゃんの命を救うために〜億円が必要です」という募金。

これを無視するのは良心が痛むものです。

 

海外で臓器移植手術を受けるために1億円が必要だ、などと聞かされて、その子の写真まで見せられたら、放っておけれません。

 

少しでも力になれればと思い、100円玉を募金箱に入れます。

現実にそんな子は存在しないのですが……。

 

というのが通称「死ぬ死ぬ詐欺」です。

ゾッとしますよね。いないのかよ、っていう。

 

お金を集めて海外へ行ったとしても

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当然ながら、すべてが詐欺なわけではありません。

ほんとうに臓器移植をするためにお金を必要としている人がいます。

 

そうした人が手術にかかる資金を集め、渡米したとしますよね。

で、お金を払って手術の順番を割り込むことが少なくない。

著者はそう指摘しています。

 

つまり、日本人のその子は助かっても、アメリカに住む他の子が助からないかもしれないわけです。

私たちがお金を出したことで、多くの命を救えているわけではなく、助ける命を変えているだけだとしたら。

 

悲しいかな、自己満足なのかもしれません。

募金をして、良いことをした気分になるだけでは不十分です。

 

お金がどうなるのか最後まで調べるクセをつけるべきだといいます。 

善意につけ込まれないよう、注意したいものです。

 

まとめ

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現実世界でほんとうに起こっている「お金の話」を童話形式で紹介しているのが本書です。

 

端的にいえば「世の中にどんな悪い奴らがいるか」を知れる本です。

カネ儲けに利用されないよう、知識で武装しませんか?

 

結局のところ、自分の身を守れるのは自分だけです。

 

ヘッテルとフエーテル 本当に残酷なマネー版グリム童話

ヘッテルとフエーテル 本当に残酷なマネー版グリム童話

 

以上、マネー・ヘッタ・チャン著『ヘッテルとフエーテル 本当に残酷なマネー版グリム童話』の要約と感想でした。

 

www.shortshortshort.jp

著者はほかにも童話形式の本を出しています。

いずれも面白く、恐ろしい内容です。

読まなければ、文字通りの意味で「損をする」かもしれません。