ポルシェやマセラティ、フェラーリ、ランボルギーニ、マクラーレン、アストンマーチンなど、人生で一度は乗ってみたい車が、あなたにもあるのではないでしょうか。
欲しいけれど値段が高くて買えない、そんなときに便利なのが、レンタカーサービスです。
マクラーレンを買うためには2000〜4000万円ほどのキャッシュが必要ですが、レンタカーなら数十万円で済みます。
ポルシェ911を新車で買うには最低でも1500万円ほどかかりますが、レンタカーなら、12時間5万円で911をレンタルできます。
しかし、レンタカーにもひとつだけ問題があります。
高級外車のレンタカーは左ハンドルばっかりだ、ということです。
そこでこの記事では、
- 左ハンドルで楽しめる自信がない
- 左ハンドルに慣れるだけで終了する
など、「レンタカーが左ハンドルだと借りる気が失せる理由」について書きました。
内容に共感していただけたら幸いです。
レンタカーが左ハンドルだと借りる気が失せる
外車のレンタカーを借りようと思っても、ハンドル位置が左だとわかった途端、借りる気が失せてしまう人は少なくないでしょう。
なぜならここ日本は、右ハンドル左側通行の交通社会だからです。
左側通行の公道を左ハンドルで走行するのは不自然であり、不便であり、危険です。
その証拠に、日本とおなじ左側通行であるオーストラリアでは、左ハンドル車が禁止されています。
右側通行であるアメリカでは、ほとんどの州で右ハンドルが禁止されています。
- 左側通行:右ハンドル
- 右側通行:左ハンドル
これが合理的な自動車のハンドル位置だ、ということです。
したがって、日本の道路で左ハンドル車を運転するのは、好ましくありません。
ステータスだかなんだか事情は知りませんが、右ハンドルに慣れている日本人に貸し出すレンタカーが左ハンドルなのは、非合理的です。
左ハンドルでは楽しめない
たとえば、高級スポーツカーであるポルシェ911をレンタルするとします。
どこかへぶつけたり、ホイールを擦ったりしたら大変ですので、911の運転には最新の注意を払うことになります。
つまり、緊張しながら911を運転する、ということです。
不慣れなポルシェ911を運転するだけでもユーザーは不安ですが、加えて経験のない左ハンドル仕様であれば、もはやポルシェの運転を楽しむことなど不可能です。
- 初めての左ハンドルで
- 初めて運転する高級車ポルシェを
- どこへもぶつけずに運転する
こんなミッション、インポッシブルでしかありません。
たとえるなら、右利きのサッカー選手が左脚でPKを蹴るようなものです。
間違いなく失敗する、ということです。
結果として、左ハンドルの不安と擦るリスクのプレッシャーに押しつぶされ、911のレンタルを断念するユーザーは少なくないはずです。
レンタカーの運営会社としては、左ハンドルのせいで、大きな機会損失を出しているといえるでしょう。
慣れるだけで1日が終わりそう
「たとえ左ハンドルでも運転しているうちに慣れるよ」
そう思う方もいるでしょう。
指摘は間違っていません。
最初は下手クソだったシューティングゲームも慣れて上達するのとおなじように、左ハンドル車の運転にも、遅かれ早かれ慣れるのは確実です。
ただし問題なのは、左ハンドルに慣れるだけで1日が終わってしまいそうだ、ということです。
ポルシェ911を12時間借りるとして、5万円〜7万円ほどの費用がかかります。
左ハンドルに慣れたころには返却時間となり、楽しむ間もなく911を返すハメになるでしょう。
左ハンドルの運転が初めてであれば、ポルシェ911が「運転しやすい車だったのかどうか」すら判断できません。
なぜなら、左ハンドルの時点で「クソ運転しにくい」からです。
2〜3日レンタルするとしたら
一般庶民にとって12時間5〜7万円のレンタル費用は、けっして安くありません。
5〜7万円というのは、1ヶ月分のアパート家賃に相当します。
慣れることを見越して2〜3日レンタルできたら良いのでしょうが、ポルシェを3日間もレンタルするのはお金がかかり過ぎる、ということです。
結果として左ハンドル車の運転に自信がないユーザーは、憧れのポルシェをレンタルしたい気持ちを抑え、泣く泣く借りるのを断念するのです。
諦めきれなければ、右ハンドルのポルシェを貸し出している会社を探すでしょう。
なんにせよ、外車を左ハンドル仕様で貸し出すのは、機会損失のオンパレードです。
利益を上げたい企業にとってなんの得もありません。
こうしている現在もウェブサイトを訪れ、左ハンドルにガッカリし、ページを離脱しているユーザーがいることでしょう。
あーあもったいない、ってなもんです。
右ハンドル仕様であれば、彼は911をレンタルしてくれ、運営企業の売上につながっていたはずだからです。
まとめ
左ハンドルのレンタカーについてお伝えしてきました。
国産コンパクトカーのレンタカーと、高級外車のレンタカーは、まったく事情が異なります。
国産コンパクトカーのレンタカーはただの「移動手段」ですが、高級外車のレンタカーは「憧れ」として借りる一般庶民が、サービス利用者の大半を占めているはずです。
一般庶民はたいてい右ハンドルの国産車を所有していますから、左ハンドル車の運転に慣れていません。
慣れていないどころか、左ハンドル車を運転した経験がありません。
それなのに、
- 初めての左ハンドルで
- 数千万円の高級外車を
- 傷つけずに運転する
だなんて、プレッシャーが大き過ぎて、レンタルしたいユーザーの意欲が吹っ飛びます。
- 数千万円の高級外車を
- 傷つけずに運転する
この要素だけでもハードですが、ここに「しかも左ハンドルで」という難題まで課せられたら、インポッシブルでしかないのです。
勝敗をわけるPKを、利き脚とは逆の脚で蹴るようなものです。
高級外車がレンタルされない要因
- フェラーリ
- ランボルギーニ
- マクラーレン
- ポルシェ
- ベントレー
- マセラティ
- アストンマーチン
こうした高級車があまりレンタルされない要因は、庶民の懐事情に問題があるというよりも、左ハンドル仕様がネックになっているのではないでしょうか。
もし右ハンドル仕様であれば、 もっと利用者が増えるに違いありません。
なぜなら、上のクルマが右ハンドルなら、私が借りるからです。
以上、レンタカーが左ハンドルだと借りる気が失せる理由でした。
結論。慣れていない。楽しめない。無傷で返せる自信がない。ゆえに借りない。
ポルシェ911(991型)カレラを運転してみた感想はこちらです。
右ハンドルだったので、借りました。