ジムニーは、スズキが販売する本格オフローダーです。
- 軽自動車:ジムニー
- 普通車:ジムニー シエラ
このように2タイプが存在し、われわれユーザーは、好みや用途に合うジムニーを選ぶことができます。
購入コストや維持費を抑えたいなら、シエラではなく軽のジムニーを買うのが良いでしょう。
取り回しの良さを重視するなら、シエラよりもボディサイズがコンパクトな軽で決まりです。
ただ、もしデザインを最優先してどちらか1台を選ぶとしたら、ジムニーシエラに軍配が上がります。
ルックスを重要視する場合、軽自動車ではなく、普通車のジムニーシエラを買うのがベターです。
この記事では、
- オーバーフェンダーの魅力
- 軽ジムニーのフェンダーはカスタム可能か
など、「デザイン重視ならジムニーよりジムニーシエラを選ぶべき理由」をわかりやすく解説します。
ぜひ参考にしてみてください。
デザイン重視ならジムニーよりジムニーシエラを選ぶべき理由
ジムニーに求めるものはなんでしょうか。
もし、スタイリングやルックス、すなわちカッコ良さを求めるのであれば、買うのはジムニーシエラで決まりです。
なぜなら、ジムニーシエラにはオーバーフェンダーが装着されており、オフローダー然とした無骨でたくましい見た目をしているからです。
JeepやメルセデスベンツGクラスを見ればわかる通り、オーバーフェンダーは、本格オフローダーの象徴です。
ちょうど、オープンカーの座席後部についているロールバーが、オープンカーのアイデンティティであるようなものです。
オフローダーにとって、オーバーフェンダーは欠かせません。
刺身を食べるとき、醤油が欠かせないのとおなじです。
オーバーフェンダー有無の違い
ジムニーとジムニーシエラのエクステリアを見比べたとき、もっとも異なっているのはフェンダー部分だといえます。
ジムニーシエラはブラック塗装のオーバーフェンダーを装着していて、オフローダーらしさを強調しています。
ちなみにシエラの車体は軽のジムニーとおなじで、専用の前後バンパーやオーバーフェンダー装着により、ボディサイズ拡大を図っています。
いっぽう、ジムニーのフェンダーは張り出しておらず、ツルッとした平面的デザインとなっています。
上のような差が生じている理由はシンプルで、ジムニーが属する軽自動車には、ボディサイズの縛りが存在しているからです。
軽自動車のボディは、全幅が1,480mm以下でなければなりません。
全幅が1,480mmを超えてしまった場合、その自動車は黄色いナンバープレートをつけられません。
すなわち、軽自動車だと認められない、ということです。
では、ジムニーのボディサイズはどうでしょう。
ジムニーの全幅は1,475mmであり、1,480mmの規格ギリギリに収められています。
現状よりも6ミリ以上ボディをワイド化したら、ジムニーは軽自動車ではなくなり、普通車扱いとなってしまうのです。
だからこそ、ジムニーにはオーバーフェンダーが取り付けられず、
- ホンダ N-BOX
- ダイハツ タント
などと大差がない、真っ平らなサイドボディで"妥協"しています。
普通車であるジムニーシエラは、全幅1,645mmです。
軽自動車の縛りがないため、シエラは伸び伸びとしたシルエットをしています。
シエラを見てから軽自動車のジムニーを見ると、そのデザインにどこか窮屈さを覚えるのではないでしょうか。
オーバーフェンダーを装着していないジムニーは、まるで塩やソースが何もかかっていないステーキのようなもので、物足りません。
ソースがステーキを美味しくするのと同様、オーバーフェンダーこそが、オフローダーたるジムニーをカッコ良く見せます。
軽自動車のジムニーにオーバーフェンダーを装着できるか?
「軽のジムニーを買って、オーバーフェンダーを取り付ければ良いのではないか」
こんなアイディアが頭に浮かんでいませんか?
ジムニーにオーバーフェンダーを取り付けるとして、フェンダーの幅は片側2.5mmが限界です。
2.5mmはダンボールくらいの厚さなので、カスタムしたところで"オーバーフェンダー"とは程遠いといえるでしょう。
なぜ2.5mmが限界なのかというと、
- ジムニーの全幅:1,475mm
- 軽自動車の規格:1,480mm
両者の差が5mmだからです。
あと5mmだけならジムニーをワイド化しても軽自動車のままだが、6mm以上拡張したら、普通車になってしまう、ということです。
もしオーバーフェンダーを取り付けて、ジムニーが「軽自動車」の枠をはみ出してしまった場合、陸運局へ構造変更申請を出さなければなりません。
あわせて、黄色ナンバーから普通車の白ナンバー(5ナンバー)へと変更することになります。
これらの手続きを行わず、軽自動車のジムニーにオーバーフェンダーを装着して(全幅1,480mmを超えて)乗ってしまうと、不正改造車として警察の取り締まりを受けるハメになるでしょう。
早い話が、違法です。
たとえるなら、社会人が「学生です」と身分を偽り、学生料金で映画を鑑賞するようなものだといえます。
オーバーフェンダーに魅力を感じているのであれば、軽のジムニーをカスタムするのではなく、ジムニーシエラを買うのが無難です。
ちなみに、シエラのもっとも廉価なモデルはJLの5MTで、車両価格は1,793,000円(税込)です。
たいして、軽自動車ジムニーの最上級モデルはXCの4ATで、価格は1,875,500円、5MTだと1,776,500円です。
どちらも、車両価格に大差はありません。
せっかくジムニーを買うのであれば、無骨なルックスのジムニーシエラを買うのが良いでしょう。
まとめ
ジムニーシエラは、まるで小さなメルセデスベンツGクラスのようなルックスで、たいへんキュートです。
Gクラスを買うには1,000万円以上のお金が必要ですが、スズキのジムニーシエラなら5分の1以下、およそ200万円程度で買えます。
本家Gクラスと異なりジムニーのウインカーレバーはステアリング右側にあるので、操作ミスの心配はありません。
軽自動車のジムニーと違って、普通車のジムニーシエラにはボディサイズの制限がないため、買ってから好きなようにカスタムできます。
事実、DAMDというパーツメーカーからは、ジムニーをGクラスそっくりに変身させるカスタムキットが販売されています。
変身後のジムニーを見たら最後、Gクラス風キットが欲しくなること必須です。
四角くて無骨な本格オフローダーのルックスが好きなら、ジムニーシエラで決まりでしょう。
カスタムするしないはともかくとして、オーバーフェンダーが放つ本格オフローダーの堂々たる雰囲気は、軽自動車のジムニーにはない、シエラならではの魅力です。
以上、デザイン重視ならジムニーよりジムニーシエラを選ぶべき理由でした。
結論。車両価格はどちらも大差ない。だが、ルックスの魅力は段違い。ジムニーを買って後悔しないためには、軽ではなく、シエラを選ぶのがベター。スズキのディーラーを訪れて実車をそれぞれ見比べてみては。
ジムニーに関して、Amazonではこんなムック本が売っています。
ジムニーとジムニーシエラの違いを比較検討するのに役立ちます。