アバルト595は、イタリア車です。
フィアット500をベース車両とし、アバルト車がチューンアップした自動車です。
アバルト595が国産車と違っているのは、維持費の高さだといえるでしょう。
- 部品代
- 修理代
- 作業工賃
といったメンテナンスにかかる費用は、国産車にくらべておよそ2〜3倍の額です。
国産コンパクトカーだったら2万円で済む修理が、アバルト595の場合、4〜6万円かかったりします。
インターネットでアバルトの中古市場を眺めているぶんには"安く"感じられますが、実際のところ、維持費が高くつく点に注意が必要です。
この記事では、
- 新車保証継承が必須
- かならず試乗すること
など、「アバルト595の中古車購入で気をつけたいポイント2選」をわかりやすく解説します。
ぜひ参考にしてみてください。
アバルト595の中古車を買うときの注意点2つ
スーパーで納豆や鶏肉を買うとき、私たちは賞味期限/消費期限をかならずチェックします。
というのも、確認を怠ると賞味期限が近いのものを選んでしまい、自宅で気づいて後悔する恐れがあるからです。
では、アバルト595を中古で買う際、いったい何に気をつければ良いのでしょう。
われわれが意識すべきは、
- 新車保証継承があるかどうか
- 試乗して納得するかどうか
これら2点です。
1. 新車保証継承は必須
アバルト595の中古車を買うなら、「新車保証」が継承されている車体に絞るべきです。
なぜなら、クルマに新車保証がついていれば、純正部品の不具合による故障はすべて、アバルト正規ディーラーにて無料で修理してもらえるからです。
もしメーカー保証がついていない中古車を買い、壊れたら、全額自己負担で修理しなければなりません。
たとえば、アバルト595のデュアロジック(ATモード付5速シーケンシャル)と呼ばれるトランスミッションが故障した場合、修理費用として20〜30万円近いおカネが出ていきます。
デュアロジックはベース車両となっているフィアット500にも搭載されており、しばしば不具合やトラブルが生じることで有名(infamous)です。
アバルトはイタリア車だから壊れやすい、とはいいません。
ただし、アバルト595が故障した際、国産車にくらべて2〜3倍近い修理費用がかかるのは事実です。
そんなアバルト595にメーカー保証をつけることなく乗るのは、たとえるなら、買ってきた牛乳を冷蔵庫に入れず常温で飲むようなものだといえます。
かなり、リスキーです。
アバルト595に乗るなら、新車保証が継承されている個体、すなわち新古車を買うのが良いでしょう。
- 元々ディーラーの試乗車
- 走行距離は500km程度
こんな個体をインターネットで探してみてください。
クルマの説明欄に「新車保証継承」と記されていれば、問題ありません。
2. 試乗は必須
アバルト595を買う際、試乗は欠かせません。
なぜなら、お世辞にも快適とはいえない乗り心地の自動車だからです。
とくに、デュアロジック(ATモード付5速シーケンシャル)の変速ショックたるや、まるで初心者が運転するマニュアル車にそっくりです。
1速から2速、2速から3速へギアチェンジするたびに、ボディ全体がガックンと激しく揺れます。
あわせて、乗員の頭も揺さぶられます。
上手な運転が「乗員の頭が動かないドライビング」だとするなら、デュアロジック搭載のアバルト595は、誰がステアリングを握っても「ヘタクソな運転」になるでしょう。
「大袈裟なのではないか」
そう思ったかもしれません。
ぜひアバルトの正規ディーラーへ行き、試乗車を運転し、真相を確かめてみてください。
ちなみに、中古車ショップにあるアバルト595はそれ自体が売り物なので、試乗させてもらえないケースがほとんどです。
中古車を買うつもりでも、試乗するなら、アバルトの正規ディーラーへ行くのがベストです(新車を検討してますってな顔で堂々と)。
変速ショックを避けるには、デュアロジックではなく、5速マニュアルトランスミッションを選ぶと良いでしょう。
ただし5MTは「インパネシフト」なので、運転席を後ろへ下げていると、ギアを1速へ入れたときに肘が伸びきるかもしれません。
ドライバーの体格によっては操作しにくい恐れがある、ということです。
そのあたりも含め、アバルト595の実車に試乗するまで、購入を決めるべきではないといえます。
まとめ
アバルト595の中古車を買う際の注意点をお伝えしてきました。
食事をしたら歯磨きが欠かせないのとおなじで、アバルト595を中古で買うなら、
- 新車保証継承
- 試乗(ディーラーにて無料)
これら2つが必須です。
ディーラーでは、アバルトの「音」にも注目してみてください。
アバルト595にはツインエキゾーストパイプが標準装備されており、なかなか迫力のある排気音が出ます。
最上級グレードのコンペティツィオーネは「ツインデュアルエキゾーストパイプ(マフラーが倍の計4本出し)」へとパワーアップされていて、音もいっそう強烈です。
アバルト595のエンジンをかけ、その排気音が、
- 近所迷惑にならないか
- 乗っていて恥ずかしくないか
このあたり、要チェックだといえます。
以上、アバルト595の中古車購入で気をつけたいポイント2選でした。
結論。 新車保証(メーカー保証)継承は必須。試乗も必須。まずは最寄りのアバルトディーラーへ突撃し、展示車を舐めまわすように観察し、試乗車を運転してみるところからスタート。インターネットで中古車両を眺めているだけでは、ただ妄想が膨らむだけで、なにも進展しない。サソリのエンブレムを目印に、ABARTHディーラーへレッツゴー。
たいていの中古車が試乗できない理由に関して、当サイトにはこんな記事があります。