「FIATの車はデザインが可愛いから好きだけど、フィアット500は小さすぎて不便……」
そんなユーザーに支持されているのが、フィアット500Xです。
フィアット500Xは、フィアット500をそのまま大きくしたようなデザインのコンパクトSUVです。
FIATのお洒落で個性的な内外装を気に入ってるなら、フィアット500Xは「文句なしのクルマ」だといえるでしょう。
がしかし、フィアット500Xは輸入車(イタリア車)であって、日本車ではありません。
したがって、
- 故障しやすい?
- 維持費が高い?
- やっぱり外車はやめておくべき?
こんな不安や疑問を抱いている方もいるはずです。
まずハッキリいえるのは、フィアット500Xは国産車よりもお金がかかる、ということです。
消耗品や修理費用が国産車よりも余計にかかります。
たとえるならGUCCIのバッグのようなもので、フィアット500Xは、少し多くお金を出してでもお洒落で個性的なクルマに乗りたい人向けのSUVだといえるでしょう。
ですので、国産車のような感覚でフィアット500Xに手を出すと後悔する恐れがあります。
この記事では、
- 燃料がハイオク指定
- カタログ燃費が13.4km/L
- 整備費用が国産車の2〜3倍
- もしもデザインに飽きたら
- リセールバリューが低い
など、「フィアット500Xを買って後悔するリスク」をわかりやすく解説します。
ぜひクルマ選びの参考にしてみてください。
フィアット500Xを買って後悔するリスク4選
フィアット500Xを買って後悔するとしたら、具体的に「どこ」が嫌になるのでしょう。
考えられるのは、
- ガソリン代が嵩んで後悔
- 整備費用が高くて後悔
- デザインに飽きて後悔
- リセールバリューが低くて後悔
これら4つの可能性です。
まず、それぞれをザッとご説明します。
フィアット500Xの燃料はハイオク指定です。
お世辞にも"燃費が良い"とはいえません。
したがって、毎月それなりのガソリン代がかかります。
それから、フィアット500Xに限らず輸入車というのは整備費用が高く、故障やトラブルが生じるたびにまとまったお金が出ていきます。
日本車は故障率の低さが世界トップクラスですので、日本車の常識で考えてしまうと、輸入車の所有がイヤになるかもしれません。
「愛すべき我がフィアット500Xのためなら多少の出費は厭わない」
そんな覚悟が必要です。
くわえて、フィアット500Xはイチにもニにもデザインが売りの自動車です。
ですので、この可愛らしいデザインに飽きた途端、長所が失われて高い維持費だけが残り、後悔することになるでしょう。
最後に、輸入車の多くはリセールバリューが低いため、高く買って安く手放すハメになります。
ガクッと値下がりする、ということです。
「廃車寸前のボロボロになるまで乗り続ける」ならともかく、2〜3年での買い替えを考えているとしたら、売却額の低さに後悔するかもしれません。
では、それぞれ詳しく見ていきましょう。
1. ガソリン代が嵩んで後悔
フィアット500Xは、ほかのコンパクトSUVにくらべて燃料代が高くつきます。
その原因は2つあります。
- 燃料がハイオク指定だから
- 燃費が13.4km/Lだから
まず、使用燃料は一般的なレギュラーガソリンではなく、ハイオク指定となっています。
ハイオクはレギュラーよりも10円ほど単価が高いため、それだけ出費が嵩みます。
たとえば、レギュラー1Lが160円ならハイオクは170円、そんなイメージです。
ちなみに国産車はほとんどレギュラー指定で、高価なハイオクで走るのは、クラウンやレクサスなどの高級車、それから一部のスポーツカーだけです。
たとえるなら、スーパーで普通のタマネギではなく「有機栽培のタマネギ」を買うようなもので、ハイオクで走るフィアット500Xはちょっぴり贅沢な自動車だといえるでしょう。
したがって、なるべくガソリン代を抑えたい節約志向のユーザーには向きません。
そんなフィアット500Xの燃費は、カタログ値で13.4km/L(WLTCモード)です。
たとえば、
- マツダCX-3:17.0km/L レギュラー
- マツダCX-3:20.0km/L 軽油
- ホンダヴェゼル:25.0km/L レギュラー
- トヨタライズ:28.0km/L レギュラー
国産のコンパクトSUVはご覧の燃費となっています(ヴェゼルとライズはハイブリッド)。
こうして比較すると、フィアット500Xの燃費がいかに"悪いか"がおわかりいただけるはずです。
実燃費はカタログ値よりも1〜2割ほど落ちるため、フィアット500Xの実燃費は10.0km/L前後になるでしょう。
冬場など、燃料を多く消費しやすい環境ならリッター1桁台にまで落ち込むかもしれません。
しかもハイオクで、です。
フィアット500Xを買って後悔するリスク、1つ目は「ガソリン代の高さ」です。
愛犬に中国産ではなく国産の鶏ささみジャーキーを買い与えるようなもので、「ちょっと高くても良いんだ」と思えるかどうかが重要です。
メーターの燃費計を見るたびに憂鬱な気分になりそうな方は、フィアット500Xではなく、燃費が良い国産SUVを買ったほうが良いかもしれません。
2. 整備費用が高くて後悔
国産車にくらべて輸入車は維持費がかかります。
というのも、部品や消耗品のコスト、整備費用などが高くつくからです。
目安として、国産車の2〜3倍ほどかかるとお考えください。
たとえば、国産車なら2万円で済む部品交換が輸入車だと5万円かかる、なんてことはザラです。
それから細かいところでは、フィアット500X含めた輸入車のワイパーゴムは、オートバックスやイエローハットといったカー用品店には売っていません。
近所のホームセンターでも取り扱っていません。
したがって、ディーラーで正規品を購入することになり(しかもゴムだけでなくブレードごと交換)、割高なコストがかかります。
ですので、「購入後あまりクルマにお金をかけたくない人」には向いていません。
「フィアット500Xって故障しやすい……?」
ここを一番気にしている方もいるでしょう。
端的にいうなら、国産車より故障のリスクが高い(そして修理代も高い)、といったところです。
自動車には個体差があるため、一概にどうとはいえません。
「故障やトラブルは買ってから一度も起きてないよ」という輸入車オーナーも存在します。
もちろん、フィアット500Xがすぐ壊れるといったことはありませんが、それでも「修理費を出したくないなら国産車」が鉄則であることには変わりません。
たとえば世の中には、5年落ちの某輸入車を中古で買い、すぐにクーラーが故障し、修理費用として25万円を失ったオーナーがいます。
ただ幸いなことにフィアット500Xの場合、新車で買えば「3年間のメーカー保証」が標準でついてきます。
納車してから3年以内のトラブルであれば、われわれがお金を出すことなく、ディーラーで不具合を直してもらえるのです。
ですので、フィアット500Xは中古ではなく、新車で買うことをおすすめします。
車両価格の安さは魅力的ですが、中古車には新車保証がつきませんのでご注意ください(故障したらすべて自己負担で修理)。
もしフィアット500Xを中古で買うなら、「新車保証継承」と記された新古車を狙いましょう。
新車の場合はさらにお金を出せば、
- 新車保証を2年間延長
- 点検パック(消耗品の交換つき)
といったFIATが提供する有償プログラムにも加入できます。
したがって、故障やトラブルに怯えながらフィアット500Xに乗る必要はありません。
ディーラーで新車を買い、安心するためのお守りとして有償の追加プログラムに入っておきましょう。
ただし、場合によっては保証適用外となるケースもあるため、こんなときにはフィアット500Xの購入を悔やむかもしれません(たとえば自損事故など)。
もし保証なしの中古でフィアット500Xを買ったとしたら、「中古で買ったこと」自体を後悔する恐れがあります。
後悔を避けるため、フィアット500Xは、ディーラーにて新車での購入をおすすめします。
3. デザインに飽きて後悔
ガソリン代と整備費用、ここまでは金銭的な要素でした。
つぎは「気分」の問題です。
出費の多さだけでなく、フィアット500Xのデザインに飽きて後悔するパターンもあります。
たとえるなら、
- GUCCIのブルゾン
- ルイ・ヴィトンのスニーカー
など高級ブランド品を奮発して買い、しばらく経ってから「どうしてこれに高いお金を出しちゃったんだろう」と心変わりして悔やむようなものです。
あるいは、ルックスだけで選んだ恋人と交際しているうちに内面のイヤなところが見えてきて、「やっぱ外見だけで選んじゃダメだな……」と反省するようなものです。
「でも、フィアット500Xのあのデザインに惚れ込んでるから。指名買いだから」
そう自信を持っている方もいるでしょう。
がしかし、可愛らしいカーテンや壁紙、家具に飽きるように、フィアット500Xの"あざとい可愛さ"に飽きる可能性はあります。
たとえば3年後には、可愛いクルマではなく、BMWやメルセデス・ベンツのようなカッコいいクルマに乗りたくなっているかもしれません。
もしもフィアット500Xのデザインに飽きてしまったら、
- 高いガソリン代
- 高い整備費用
- 安い買取価格(つぎで解説)
これら"負の遺産"だけが残ります。
フィアット500Xの場合、ハイブリッドの国産SUVのように「デザインはもう見飽きたけど、燃費が良いからまぁいいか」とはなりません。
早い話が、長所がなくなる、ということです。
気に入ってもいないクルマに高い維持費を払って乗りつづけるのは苦痛でしょう。
ですので、ご自身の性格が「飽き性」でないかどうかを考えてみてください。
- お気に入りの靴
- お気に入りの洋服
- お気に入りのバッグ
これらを長く使いつづけている軸がブレないタイプであれば、愛車の「飽き」を心配する必要はなさそうです。
4. リセールバリューが低くて後悔
最後は、リセールバリューの低さに後悔する可能性についてです。
リセールバリューというのは、
- resale:再販売、転売
- value:価値
すなわち「売却時の価格」を意味する言葉です。
国産車にくらべて、輸入車のリセールバリューは低い傾向にあります。
なぜなら、日本人の多くが外車ではなく日本車を選ぶからです。
中古の輸入車(壊れやすそうというイメージ付き)は、需要が少ないため、価格が低くなります。
したがってフィアット500Xを買うとしたら、高いお金を出して購入し、安い値段で売却するハメになるのです。
もちろん国産車も値下がりしますが、その値下がり率が輸入車のほうが高い、ということです。
その証拠に中古車サイトでは、年式が新しく状態の良いメルセデス・ベンツのCクラスやBMWの3シリーズが200〜400万円台でゴロゴロと販売されています。
新車価格は700万円近くするのに、です。
したがって、なるべく損をしないためには、フィアット500Xに「長く乗る」のが一番です。
2〜3年で手放すのではなく、廃車になるまで乗るつもりで所有すれば、売却額うんぬんを気にしなくて済みます。
ただし、長く乗ってると今度は部品や消耗品の交換が必要となってお金がかかるため、「15年間乗るのがベストだ」ともいえません。
すぐに手放すのは損だが、長く乗っていると維持費がかかる……輸入車の難しいところです。
どっちにしろお金が出ていくからです。
もちろん、莫大な資産があれば何ら問題ないでしょう。
むしろ、ステータスを示すのに(いろいろとお金のかかる)輸入車はもってこいです。
これまでフィアット500X以外の車を所有していたことはありますか?
もしその車を「下取り価格が高いからボディ色は白に/黒にしよう……」などと打算的に選んだとしたら、フィアット500Xの買取価格を見てひっくり返るかもしれません。
車を手放すときのことを考えて、
- 人気色を選ぶ
- シートのビニールを剥がさない
- シートにカバーをかけている
こんな努力をする「損したくない人」に、輸入車でリセールバリューが低いフィアット500Xは向いていません。
フィアット500Xを手放すとき、買ったことを後悔することでしょう。
「ボディに傷ひとつなくて、内装もあんなに綺麗なのにこの価格?」ってなもんです。
まとめ
フィアット500Xを買って後悔するとしたら、つぎの可能性が考えられます。
- ガソリン代が嵩んで後悔
- 整備費用が高くて後悔
- デザインに飽きて後悔
- リセールバリューが低くて後悔
フィアット500Xは国産SUVよりも維持費がかかるため、背伸びして買ってしまうと、想定外の出費があったときに後悔するかもしれません。
フィアット500Xを買って後悔しないためには、それなりの収入ないし貯金が欲しいところです。
ガソリン代の高さ(ハイオクかつ燃費が悪い)は仕方ないとしても、整備費用は対策ができます。
- 保証がつく新車を買う
- 有償プログラムを付帯する
これらの工夫で「故障による突発的な支払い」を避けましょう。
ところで、フィアット500Xにはもう試乗しましたか?
購入を後悔しないためには、
- 車内の広さ
- 走行時の静粛性
- ドライビングボジション
- 運転のしやすさ
- 後方視界の良さ
なども事前に確かめておく必要があります。
いくらデザインが気に入ったとしても、「運転しにくい」と感じたなら、購入はやめたほうが良いでしょう。
FIATのWebサイトから試乗予約ができますので、ぜひフィアット500Xの試乗車を予約し、実際に公道を走らせてみてください。
ディーラーでフィアット500Xの実車に触れて、乗って、運転してみれば、
- 燃料代
- 整備費用
- リセールバリューの低さ
こうした理屈を抜きにして本能的に「欲しい、愛車にしたい」と思えるかもしれません。
維持費や車両価格などの現実と真剣に向き合うのは、試乗してからでも遅くないはずです。
クルマの下取り・売却で損をしないためのポイント
クルマの下取りや売却で損をしないために大切なのは、一社ではなく、複数の買取業者に査定してもらうことです。
実際、私がコペンローブを売却した際には、業者によって査定額に31万円の差がありました。
想定を超える査定額が出たら、
- グレードを上げる
- 高価なオプションを付ける
など、つぎのクルマ選びで贅沢ができるかもしれません。
査定=売却確定ではないので、気軽に愛車の価値をチェックしてみてはいかがでしょう。
一括査定:電話ラッシュを避けるには?
クルマを1万円でも高く売るなら一括査定がおすすめです。
たとえるなら、複数の企業から内定をもらい、条件が良いところに就職を決めるようなものだとお考えください。
比較して選べることに価値があります(安く買い叩かれずに済む)。
「一括査定はたくさん電話がかかってくるのでは?」
と不安な方がいるかもしれません。
たしかに一括査定に営業電話はつきものですが、イカプラは違います。
複数の買取店とのやり取りをイカプラが行うため、われわれは最高額を出した一社とだけ連絡を取ればOKです。
一括査定にありがりな"電話ラッシュ"とは無縁です。
- 煩わしい電話対応ナシ
- 比較して最高額で売却
ぜひ一括査定のいいとこ取りをしてみてください。
イカプラの無料一括査定はこちらです。
カーネクスト:現車確認ナシ
なかには、
「一括査定ではなく、気になる買取業社の査定額だけが知りたい」
という方がいるかもしれません。
カーネクストなら、来店不要、電話1本で契約まで行えます。
店舗へクルマを持ち込む必要はなく、実車査定のスタッフが自宅までやってくることもありません(本当に電話だけで完結する。申告と大きな相違がなければ減額ナシ)。
査定コストをカットして買取額に上乗せする、それがカーネクストの特徴です。
売却に手間や時間をかけたくない方におすすめです。
ちなみにカーネクストは、
- 10年以上前の車
- 走行距離が10万kmを超えた車
こうしたクルマも歓迎しています。
事故車や廃車にも強いカーネクストへの査定依頼はこちらです。
ガリバー:最短35秒カンタン入力
ガリバー無料査定の特徴は、
- 車種
- 年式
- 走行距離
など、カンタンな情報を入力するだけで買取金額の概算を知れる点にあります。
今後ほかの買取業社に査定してもらう際、「ガリバーの提示金額はこれですが……」と交渉材料に使うこともできます(手ぶらで挑むより交渉しやすい)。
愛車の買取相場を押さえておきたい方におすすめです。
ガリバーの査定額に興味がある方はこちらです。
- 一括査定のイカプラ
- 手軽に売却できるカーネクスト
- カンタン入力のガリバー
ぜひご自身に合ったサービスを選んでみてください。
迷ったら一括査定を選んでおけば間違いありません。
以上、フィアット500Xを買って後悔するリスクでした。
【結論】フィアット500Xはイタリア車。国産車とは勝手が違う。燃費は悪いし燃料はハイオク指定。部品代や修理費用は国産車の2〜3倍かかる。デザインに飽きる可能性もあるし、手放すときになって値下がりの大きさに後悔する恐れもある。だが、無難な国産車では味わえない個性やセンス、特別感をフィアット500Xでなら堪能できる。この記事を読んで諦める人もいるから、「人と被りたくない」なら最適な1台。メリットしかない車ならみんなが買う。でも、みんなが買う車なんて欲しい?
フィアット500Xの後部座席に関して、当サイトにはこんな記事があります。
フィアット500Xの燃費とガソリン代について、当サイトにはこんな記事があります。
車のカタログの入手方法に関して、当サイトにはこんな記事があります。
フィアット500の購入が後悔に変わる瞬間について、当サイトにはこんな記事があります。