2020年に発売された2代目レヴォーグ(VN型)の購入を後悔するとしたら、何が原因となるのでしょうか。
考えられるのは以下の5つのリスクです。
- コストの高さに後悔
- 使わないアイサイトXに後悔
- ボディの長さに後悔
- デザインの評価に後悔
- 中古で買って後悔
レヴォーグが納車されてから「こんな欠点があったとは……」とガッカリしないよう、あらかじめその短所を把握しておきましょう。
この記事では、
- スバル車の燃費が悪い理由
- アイサイトXが必要なユーザーとは
- レヴォーグにたいする否定的な意見
など、「スバル・レヴォーグの購入を後悔するリスク」をわかりやすく解説します。
ぜひクルマ選びの参考にしてみてください。
レヴォーグの購入を後悔するリスク5選
スバル・レヴォーグは2020-2021日本カー・オブ・ザ・イヤーで大賞に輝くなど、自動車としての完成度が高く、コアなクルマ好きから支持されています。
たとえば『闇金ウシジマくん』の著者による漫画『九条の大罪』では、主人公の弁護士・九条がスバル車について以下のように語っています。
「スバルは性能と金額のコスパが良いメーカーだ。投資家のバフェットもスバル愛好家だって噂だ」
では、そんなスバルの人気車種であるレヴォーグを買って後悔するとしたら、どんな理由が考えられるのでしょうか。
- コストの高さに後悔
- 使わないアイサイトXに後悔
- ボディの長さに後悔
- デザインの評価に後悔
- 中古で買って後悔
注意すべきはご覧のリスクです。
レヴォーグの"欠点"を許容できそうか否か、それぞれ詳しく見ていきましょう。
1. コストの高さに後悔
スバル車は「コスパに優れている」と評価されていますが、けっして安いわけではありません。
車両価格や維持費はそれなりに高いが、性能も高い、それがスバル車だとお考えください。
たとえるなら、和牛のシャトーブリアン200gが6,000円で食べられるお店みたいなものです(1食の値段としては安くないがコスパは良い)。
レヴォーグおよびスバル車全般の特徴として、以下の2点が挙げられます。
- 四輪駆動
- 水平対向エンジン
いずれも走行性能の向上に貢献しますが、同時にコストアップにもつながっています。
事実、2WDよりも4WD(AWD)のほうが価格が高いのが一般的です。
早い話が、AWDにも水平対向エンジンにも興味がないならスバル車はやめたほうが良い、ということです。
ちょうど、豚肉か牛肉かを区別できない味音痴な人物が「黒毛和牛の高級ステーキ」を食べても意味がない(もったいない)のとおなじです。
駆動方式やエンジンへのこだわりがないなら、スバル以外のメーカーの車を選んだほうが良いかもしれません。
なぜなら、レヴォーグよりも購入費用を抑えられるからです(プラズマクラスターに興味のない消費者がSHARP製ではない安い空気清浄機を買うようなもの)。
水平対向エンジンは燃費が悪く、
- 1.8Lターボ:16.5km/L
- 2.4Lターボ:11.0km/L
レヴォーグのカタログ値(WLTCモード)はご覧のとおりです。
お世辞にも「低燃費でエコなクルマ」だとはいえないでしょう。
レヴォーグにハイブリッド車はなく、1.8Lモデルはレギュラー仕様ですが、2.4Lモデルはハイオク指定です。
したがって、車両価格が高いだけでなく、ガソリン代もそれなりにかかります。
「多少の出費は厭わないから、走行性能や安全性能が高い自動車に乗りたい」
という方は、レヴォーグの購入に満足できることでしょう。
それにたいして「とにかく自動車にかかる出費を安く抑えたい」という節約志向の方は、レヴォーグではなく、コンパクトカーや軽自動車を選んでおくのが無難です。
見た目だけでレヴォーグを選んで「四駆や水平対向エンジンの違いがよくわからないから、割高だったな……燃費も悪いし……」などと後悔しないよう、ほんとうにスバル車の性能が必要かどうかをご検討ください。
性能に納得できたなら、多少のコスト増も許容できるはずです。
ちょうど、「プラズマクラスター」に価値を見出している人が、喜んでSHARPの空気清浄機を買うようなものです。
2. 使わないアイサイトXに後悔
レヴォーグの購入者は、2種類のアイサイトから好きなほうを選択できます。
- アイサイト
- アイサイトX(高性能版)
アイサイトはスバル独自の運転支援機構であり、通常版か高性能版Xのいずれかが標準装備されます。
運転支援システムが不要だとしても「アイサイトなし」を選ぶことはできません。
ちょうど、回転寿司で「シャリなし」を選べないようなものです。
なお、通常のアイサイトとアイサイトXの価格差は38万5千円です。
「SUBARUのスタッフがおすすめしてるし、最新技術だから」
という理由で高性能版のアイサイトXを選ぶユーザーも存在しますが、実際のところ、アイサイトXはほとんど出番がありません。
端的にいえば、渋滞している高速道路でのみ使える運転支援システム、それがアイサイトXです。
したがって、ほとんどのユーザーにアイサイトXは不要(通常のアイサイトでじゅうぶん)だといえるでしょう。
利用機会のないアイサイトXに38万5千円を支払うのは、まるで38万円出して買ったパソコンを使わずに放置するようなもので、カネをドブに捨てるも同然です。
あなたが大都会に住んでおり、かつ毎日のように大渋滞に巻き込まれながら車で通勤しているならともかく、そうでないなら、アイサイトXを選ぶべきではありません。
というのも、「通常のアイサイトにしておけば約40万円も節約できたのに……」と後悔する恐れがあるからです。
アイサイトに38万5千円の追加費用を払って「渋滞時運転サポートシステム」を付与したいかどうか、そのお金で高級ホテルに泊まったほうがよほど旅先での疲労を軽減できるのではないか……よく考えてみてください。
3. ボディの長さに後悔
レヴォーグは「ステーションワゴン」であり、ボディの長さが特徴的です。
車内が広く積載性が高いことから、
- ゴルフ
- スキー
- 釣り
などのスポーツや趣味を楽しみたいユーザーに支持されています。
ただしボディが長いため、お世辞にも「駐車がしやすい」とはいえません。
たとえば駐車場にバックで止めるときや、駐車場からバックで出るときなどに、その「長さ」に気を遣いストレスを感じるかもしれません(ぶつかりそうになったらアイサイトが介入してくれる)。
レヴォーグの全長は4,755mmで、その長さはフォレスター(4,640mm)やトヨタ・ハリアー(4,740mm)を上回っています。
ホンダ・ステップワゴンの全長が4,800mmなので、ほぼ"ミニバンサイズ"だと考えて良いでしょう。
したがって、運転が苦手な方はレヴォーグの取り回しに苦労し、買ったことを後悔するかもしれません。
ゴルフやスキー道具を積むために長いボディが必要ならともかく、そうでないなら、"無駄に長いレヴォーグの全長"に辟易する恐れがあります。
このあたりの運転感覚については、SUBARUのディーラーでレヴォーグの試乗車を運転して確かめてみてください。
ミニバンやSUVの運転経験があるなら、レヴォーグの全長は気にならないかもしれません。
たいしてコンパクトカーや軽自動車からの乗り換えであれば、レヴォーグの長さを持て余すリスクがあります(ただしよほど運転センスがない場合を除き時間が経てば慣れる)。
早い話が、駐車がヘタないし内輪差を把握できないドライバーにレヴォーグは向かない、ということです。
それから、室内が広いレヴォーグは冷暖房効率が悪いため、おもに一人で乗る方にとって、エアコンの無駄な稼働や燃費への悪影響が気になるかもしれません。
4. デザインの評価に後悔
レヴォーグを購入した後、内外装のマイナス評価に触れて後悔するかもしれません。
「レヴォーグかっこいいじゃん」
と思うかもしれませんが、世の中には、レヴォーグにたいするネガティブな意見が存在しています。
具体的には、
- フロントデザインがダサい
- ヘッドライトが小さすぎる
- 先代のほうがカッコよかった
- バックライトの位置が不自然
- デカい液晶パネルがダサい
こんな具合です。
だから「もしかして満足してるのは自分とほかのオーナーだけで、世間からは小バカにされてるのか……?」などと考えたとき、レヴォーグの購入が後悔に変わるかもしれません。
なぜかというと、まるで裸の王様のような気分を味わうハメになるからです。
たとえるなら、50万円出して買ったGUCCIのブルゾンが「成金っぽくてダサい」と世間一般からバカにされているのを知るようなものです。
「周りの声なんて気にならない。自分が気に入ったクルマに乗るだけだ」
そう考える方は、ネガティブな意見など気にせずレヴォーグを買うのが良いでしょう。
それにたいして、
- 世間体が気になる
- 注目を集めて尊敬されたい
- みんながカッコいいと思う車に乗りたい
ご覧の考えをお持ちの方は、「レヴォーグ ダサい」などとネット検索し、その評価が無視できるものかどうかを確認してみてください。
マイナス評価を見ているうちに「なんだかレヴォーグの魅力が半減してきたかも……」と感じたなら、購入はやめておくのが正解です。
むしろ契約前に否定的な意見を知れたことで「後悔を避けられた」と考えて良いでしょう。
ダサい、ダサくないの判断は人ぞれぞれの価値観しだいです。
そこに正解はありません。
が、あえて「ダサい派の意見」に目を通すことで「自身のレヴォーグへの想い」を確かめるのも悪くないはずです。
好きな人の悪い評判を聞いても恋心が揺らがないように、心底レヴォーグに惚れているなら、否定的なレビューくらいで決意が揺らいだりはしないでしょう。
5. 中古で買って後悔
ところで、レヴォーグは中古での購入を考えていますか?
答えがイエスなら、故障やトラブルのリスクを頭に入れておいたほうが良いかもしれません。
というのも、モデルチェンジした直後の初期型は、後期型にくらべて不具合が生じやすいからです。
事実、レヴォーグのA型(マイナーチェンジごとにB型、C型へと移行)を購入した某モータージャーナリストは、約1年半でレヴォーグを4回修理に出したといいます。
「高速道路でEGR圧力センサー不良によって立ち往生した」とも語っていました(同様の報告が相次いだためこの不具合はリコールの対象になった)。
レヴォーグに限らず、フルモデルチェンジしたばかりの自動車ほどトラブルが生じやすいものです。
だからこそ、成熟したモデル後期しか買わない、と決めているユーザーもいるくらいです。
件のモータージャーナリストのように何度もレヴォーグを"入院"させるハメになったら、まるで400〜500万円払って欠陥品をつかまされたような気分になり、購入を後悔するかもしれません。
不具合を避けるには、フルモデルチェンジ直後の初期型(A型)ではなく、なるべく年式が新しいモデル(できれば新車)を買うことです。
2021年11月に一部改良を実施してB型へ移行しているため、これ以降に製造されたB型のレヴォーグを狙うのも良いでしょう。
購入を急いでいない方や慎重な方は、モデル後期にあたるD型やE型が出る待って契約するのがおすすめです。
ちなみに、先代のレヴォーグはF型まで登場しました。
中古で安く手に入れられる初期のA型は魅力的かもしれませんが、トラブルのリスクが高い点にご注意ください。
AカップよりもCカップ、CカップよりもFカップのバストのほうが「重量がある」ように、A型よりもC型、C型よりもF型のレヴォーグのほうが「安心感がある」といえるでしょう。
まとめ
2020年に登場した2代目レヴォーグ(VN型)を買って後悔するとしたら、つぎの可能性が考えられます。
- コストの高さに後悔
- 使わないアイサイトXに後悔
- ボディの長さに後悔
- デザインの評価に後悔
- 中古で買って後悔
では結局のところ、どんな人がレヴォーグに向いていて、どんな人が適さないのでしょうか。
レヴォーグに満足できるオーナーの特徴は以下のとおりです。
- スバルの技術に惚れている
- AWDや水平対向エンジンに惹かれる
- アイサイトとXの違いを把握している
- ボディが長い車の運転に慣れている
- 駐車スキルに自信がある
- 他人の意見は気にならない
- 新車ないし新古車を購入予定
上の特徴に多く当てはまる人ほど「後悔しにくい」といえます。
それにたいして、レヴォーグの購入を後悔しやすいオーナーはつぎのとおりです。
- スバルのこだわりを知らない
- AWDや水平対向エンジンがよくわからない
- アイサイトとXの性能差がわからない
- ボディが長い車の運転経験がない
- 駐車が苦手で何度も切りかえしがち
- 他人の意見に流されやすい
- 2020〜2021年式の中古車を購入予定
ご覧の特徴にことごとく当てはまる方は、レヴォーグに向いていません。
たとえるなら、暴力反対を唱える人物がプロレスラーに向いていないようなものです。
レヴォーグを買って後悔するリスクが高いと感じた方は、ほかのクルマを検討するか、SUBARUやアイサイトについて詳しく調べることをおすすめします。
試乗を検討している方は、SUBARUのWebサイトにて「試乗車検索」をお試しください。
近くのディーラーにレヴォーグの試乗車が置いてあるかどうか(ある場合はどのモデルか)を事前に確認できます。
クルマの下取り・売却で損をしないためのポイント
クルマの下取りや売却で損をしないために大切なのは、一社ではなく、複数の買取業者に査定してもらうことです。
実際、私がコペンローブを売却した際には、業者によって査定額に31万円の差がありました。
想定を超える査定額が出たら、
- グレードを上げる
- 高価なオプションを付ける
など、つぎのクルマ選びで贅沢ができるかもしれません。
査定=売却確定ではないので、気軽に愛車の価値をチェックしてみてはいかがでしょう。
一括査定:電話ラッシュを避けるには?
クルマを1万円でも高く売るなら一括査定がおすすめです。
たとえるなら、複数の企業から内定をもらい、条件が良いところに就職を決めるようなものだとお考えください。
比較して選べることに価値があります(安く買い叩かれずに済む)。
「一括査定はたくさん電話がかかってくるのでは?」
と不安な方がいるかもしれません。
たしかに一括査定に営業電話はつきものですが、イカプラは違います。
複数の買取店とのやり取りをイカプラが行うため、われわれは最高額を出した一社とだけ連絡を取ればOKです。
一括査定にありがりな"電話ラッシュ"とは無縁です。
- 煩わしい電話対応ナシ
- 比較して最高額で売却
ぜひ一括査定のいいとこ取りをしてみてください。
イカプラの無料一括査定はこちらです。

カーネクスト:現車確認ナシ
なかには、
「一括査定ではなく、気になる買取業社の査定額だけが知りたい」
という方がいるかもしれません。
カーネクストなら、来店不要、電話1本で契約まで行えます。
店舗へクルマを持ち込む必要はなく、実車査定のスタッフが自宅までやってくることもありません(本当に電話だけで完結する。申告と大きな相違がなければ減額ナシ)。
査定コストをカットして買取額に上乗せする、それがカーネクストの特徴です。
売却に手間や時間をかけたくない方におすすめです。
ちなみにカーネクストは、
- 10年以上前の車
- 走行距離が10万kmを超えた車
こうしたクルマも歓迎しています。
事故車や廃車にも強いカーネクストへの査定依頼はこちらです。

ガリバー:最短35秒カンタン入力
ガリバー無料査定の特徴は、
- 車種
- 年式
- 走行距離
など、カンタンな情報を入力するだけで買取金額の概算を知れる点にあります。
今後ほかの買取業社に査定してもらう際、「ガリバーの提示金額はこれですが……」と交渉材料に使うこともできます(手ぶらで挑むより交渉しやすい)。
愛車の買取相場を押さえておきたい方におすすめです。
ガリバーの査定額に興味がある方はこちらです。

- 一括査定のイカプラ
- 手軽に売却できるカーネクスト
- カンタン入力のガリバー
ぜひご自身に合ったサービスを選んでみてください。
迷ったら一括査定を選んでおけば間違いありません。
以上、レヴォーグの購入を後悔するリスクでした。
【結論】車両価格やガソリン代の高さに後悔。必要ないアイサイトXを搭載して後悔。ミニバンに迫るボディの長さに後悔。マイナス意見を知って後悔。中古で買ったレヴォーグに不具合が生じて不信感が募り後悔。これら後悔のリスクに気をつけたい。趣味がクルマで、スバルが好きで、レヴォーグの内外装のデザインに惚れているならきっと満足できる。
ネット通販サイトAmazonでは、レヴォーグに興味があるユーザーにムック本『新型レヴォーグのすべて』が売れています。
紙媒体が売り切れている場合、Kindle版(電子書籍)もご購入いただけます。
アイサイトXの機能と必要性について、当サイトにはこんな記事があります。
スバル車が国内でさほど売れていない理由に関して、当サイトにはこんな記事があります。
事実、スバルは販売台数の60%近くを北米市場に頼っているメーカーです。