マニュアル車を運転していて気を遣うのが「坂道発進」です。
MTの操作に慣れていないと、発進する際、誤ってエンストしかねません。
慎重を期してその都度サイドブレーキを引くのは面倒ですが、かといって、大きく後退して後続車にぶつかったら洒落になりません。
ただしその点、新型GR86およびBRZのMTなら心配無用です。
坂道発進をサポートする機能が搭載されているため、私たちドライバーは傾斜のある道でも落ち着いてクラッチ操作が行えます。
そこでこの記事では、
- ヒルスタートアシストとは?
- ちょっとした傾斜でも作動するのか?
- 何秒間ホールドしてくれるのか?
など、「新型GR86/BRZに搭載されているMTの坂道発進サポート機能」についてわかりやすく解説します。
マニュアル購入を後押しする材料として、ぜひ参考にしてみてください。
新型GR86/BRZのMTに搭載されるヒルスタートアシスト機能とは
2021年に登場した新型GR86/BRZのマニュアル車には、どちらにも坂道発進をサポートする機能が標準装備されています。
名称はヒルスタートアシストコントロールです。
以下コントロールは省略して「ヒルスタートアシスト」と表記します(hillは丘の意)。
ちなみに、先代の86/BRZに同様の機能はついていませんでした。
ヒルスタートアシストが追加されたのは、2016年に実施されたビッグマイナーチェンジ以降です(いわゆる後期型から採用)。
この流れを汲んで今回の新型GR86/BRZには、最初から坂道発進の支援機構が備わっています。
どんな条件で作動する?
ヒルスタートアシストが作動するのは、
- 上り坂での前進時
- 下り坂での後退時
これらの状況です。
システムが作動している環境下では、ブレーキペダルから足を離しても車両は動きません。
つまり、車が後ろへずり下がったりしない、ということです。
ですので、サイドブレーキに頼らなくても(後退せずに)坂道発進が行えます。
教習所におけるMTの実技試験では「発進時に1メートル後退したら失格」だったはずですが、新型GR86/BRZを運転していてあのようなドキドキを味わうことはないといえます。
ただし、すべての坂道で作動するとは限らない点にご注意ください。
たとえば、緩やかな傾斜ではヒルスタートアシストは作動しません(作動するしないの判断は機械任せ)。
ちょっとした坂道は自力で頑張ってくれ、ということです。
ただ、傾斜が緩やかなら(サイドブレーキなしで発進しても)ほとんど後退しないはずなので、問題ないといえるでしょう。
これとは反対に、
- 急勾配の坂
- 凍った路面
といった状況でヒルスタートアシストが機能しない場合があります。
前者はその場に踏み止まれないから、後者はタイヤが滑るから、です。
GR86/BRZの取扱説明書には「ヒルスタートアシストコントロールを過信しないでください」と記載されていますので、発進が"キツそうな状況"では注意してください。
ヒルスタートアシストが機能しているかどうかは、ディスプレイで確認できます。
坂道で信号待ちや一時停止した際、ディスプレイに「ヒルスタートアシスト」のランプが点灯していたら作動しています。
ブレーキを離しても車両は後退しません。
いっぽうで、ランプが点いていなければシステムは作動していません。
ブレーキから足を離せば車が動きますので、素早くクラッチ操作を行うか、後続車が近ければサイドブレーキを引いて発進しましょう。
ちなみに、ヒルスタートアシストコントロール機能は手動でオフにすることが可能です。
必要ないと感じたら、説明書の手順に従ってアシストを切ってしまっても良いでしょう。
踏み止まれるのは約2秒間
ヒルスタートアシストコントロールは車両の後退を防いでくれますが、5分でも10分でもその場に踏みとどまってくれるわけではありません。
制限時間があります。
ブレーキを保持して車両を動かないようにしてくれるのは、約2秒間です。
ブレーキを離したら、アクセルを吹かしてクラッチをつないで車を前進させる一連の動作を2秒以内に行わなければいけない、ということです。
ブレーキから足を離してのんびりしていたら、(2秒経過後に)車が動き始めます。
ゆえに、素早く発進操作を行う必要があります。
制限時間があるため、ブレーキから足を離し、車が動かないようヒルスタートアシストに任せて信号が青に変わるのを待つ、といったことは不可能です。
ただ「2秒間」と聞くと短いように感じるかもしれませんが、実際のところ、発進に2秒もかかることはまずありません。
落ち着いてクラッチを繋いでもじゅうぶん間に合います。
「久しぶりにマニュアル車を運転するし不慣れだから不安だ。2秒じゃ足りないかも」
そんな場合にはまず、サイドブレーキを引く「本来の坂道発進のやり方」を採用するのが良いかもしれません。
まずマニュアルの運転に慣れ、クラッチ操作を正しく早く行えるようになった時点で、サイドブレーキを卒業してヒルスタートアシスト(制限時間2秒)を活用すると良いでしょう。
この「制限時間2秒」というのはあらかじめシステムにプログラムされている秒数であって、私たちユーザーが5秒や10秒に設定することはできません。
システムのオン/オフは任意で行えますが、2秒は2秒です。
まとめ
新型GR86/BRZのマニュアル車は、ともに坂道発進のサポート機能を標準で備えています。
名称はヒルスタートアシストコントロールといいます。
これは「坂道でブレーキを離しても約2秒間だけその場に踏みとどまってくれる発進補助システム」で、坂道発進の負担を減らしてくれます。
ドライバーはアクセル及びクラッチ操作だけに集中できるからです。
ただし、
- 緩やかな傾斜
- 急勾配の坂
- 凍結した路面
などでは作動しないケースがあるため、システムを過信しないよう注意が必要です。
ヒルスタートアシストが作動しているかどうかはディスプレイの表示灯で確認できます。
信号待ちなど停止中にランプがオンになった状態なら、ブレーキを離しても車は動きません。
わずかな傾斜ではオンにならないことがほとんどですので、後退に気をつけて自力で対処しましょう(緩やかでさほど後退しないから問題ない)。
「2秒間のホールド」がどの程度のものか気になる場合には、トヨタやスバルのディーラーでMTの試乗車を運転してみるのが一番です。
想像の2秒と体感の2秒は違います。
おそらく「2秒あればじゅうぶんだ」と感じて安心することでしょう。
これで、「運転できるかな?」というマニュアル車購入にたいする不安要素がひとつ消えたことになります。
どの店舗にどんな試乗車が置いてあるかといった情報は、ディーラーのWebサイトから確認できます。
オートマ車を試乗しても意味がないので、あらかじめ「新型GR86/BRZのMTがあるディーラー」をスマホやパソコンで調べておくことをおすすめします。
そのまま試乗予約まで完了しておけば、当日は待たされることなく、スムーズに案内してもらえるでしょう。
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以上、新型GR86/BRZに搭載されているMTの坂道発進サポート機能についてでした。
【結論】ヒルスタートアシストはMT車に標準装備されている。坂が緩やかだったり急すぎたりすると作動しないことがある。作動時には、2秒間だけ車両をその場にホールドしてくれる。短いように感じるかもしれないが、この機能があるかないかで大違い。マニュアル車の運転が断然ラクになるし、不慣れでも安心できて便利。
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